元となった辞書の項目
utterly
解説
1. 基本情報と概要
単語: utterly
品詞: 副詞 (adverb)
意味 (英語): completely, absolutely, totally
意味 (日本語): 「完全に」「まったく」「徹底的に」
「utterly」は何かを強調するときに使われる副詞で、「完全に」「まったく」「徹底的に」といった意味合いを持ちます。例えば「utterly impossible(まったく不可能)」「utterly destroyed(完全に破壊された)」のように使用し、「それ以上ないくらい徹底している」と感じさせるニュアンスを強く出す言葉です。
CEFRレベルの目安:
- B2(中上級):多くの状況や文脈で適切な強調表現を使えるようになるレベルです。
派生・活用
- 原形(副詞): utterly
- 形容詞形: utter
- 例: “an utter failure” (まったくの失敗)
- 例: “an utter failure” (まったくの失敗)
- 動詞(“to utter”): 「(言葉を)発する、口に出す」
- 例: “He uttered a word.” (彼は一言を口にした)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “utter”
- 「まったくの」「徹底的な」「言葉を口にする」という意味を持つ形容詞・動詞
- 「まったくの」「徹底的な」「言葉を口にする」という意味を持つ形容詞・動詞
- 接尾語: “-ly”
- 副詞化する接尾語
派生語・類縁語・関連語
- utter (形容詞): 完全な、まったくの
- utter (動詞): (言葉を)口に出す
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(計10個)
- utterly impossible(まったく不可能)
- utterly devastated(完全に打ちのめされた)
- utterly amazing(まったく驚くべき)
- utterly meaningless(完全に意味をなさない)
- utterly alone(ひとりぼっちで/孤独で)
- utterly hopeless(まったく望みがない)
- utterly ridiculous(ばかばかしいほど)
- utterly convinced(完全に納得している/信じている)
- utterly pointless(まったく無意味)
- utterly absurd(全くもって馬鹿げている)
3. 語源とニュアンス
- 語源: “utter”は古英語の “útor” (外側、もっと先へ) に由来し、「外へ出す」「極限まで行く」というニュアンスを含むようになりました。それに副詞化の接尾語 “-ly” が付いたものが “utterly” です。
- ニュアンス:
- 非常に強い強調を示す。「これ以上ない」といった徹底的なニュアンスを与えます。
- 主に文章やフォーマルからカジュアルな会話まで、さまざまな場面で使われますが、感情や状況を強く表すときによく用いられます。
- 非常に強い強調を示す。「これ以上ない」といった徹底的なニュアンスを与えます。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法的特徴: 副詞として、形容詞や他の副詞、または文全体を修飾します。
- 使用例:
- 形容詞を修飾: “utterly ridiculous” (まったくもってばかげている)
- 動詞を修飾: “He was utterly defeated.” (彼は完全に負けた)
- 形容詞を修飾: “utterly ridiculous” (まったくもってばかげている)
- フォーマル/カジュアル: どちらにも使えますが、強めの印象を与えるため、カジュアルな会話でも相手に与えるインパクトが大きくなります。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “I’m utterly exhausted after that workout.”
(あのトレーニングの後で、本当にヘトヘトだよ。) - “This movie is utterly hilarious!”
(この映画、めちゃくちゃおかしいよ!) - “I was utterly surprised to see her there.”
(そこで彼女に会って、すごく驚いたよ。)
ビジネスシーンでの例文 (3つ)
- “The proposal was utterly rejected by the board.”
(その提案は役員会でまったく取り上げられずに却下されました。) - “We are utterly committed to delivering quality service.”
(私たちは高品質なサービス提供に完全にコミットしています。) - “The new policy is utterly necessary for our company’s growth.”
(その新しい方針は、弊社の成長にとって絶対に必要です。)
学術的な文脈での例文 (3つ)
- “The hypothesis was utterly disproven by recent studies.”
(その仮説は、最近の研究によって完全に否定されました。) - “This theory appears utterly consistent with the experimental data.”
(この理論は、実験データと完全に一致しているように見えます。) - “The research findings are utterly conclusive.”
(その研究結果は極めて決定的です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (シノニム)
- completely(完全に)
- 一般的に幅広く使われる語。やや無難で、日常表現でもよく使われる。
- 一般的に幅広く使われる語。やや無難で、日常表現でもよく使われる。
- totally(まったく、全然)
- “completely”に近い意味合い。口語でよく使われる。少し砕けたニュアンス。
- “completely”に近い意味合い。口語でよく使われる。少し砕けたニュアンス。
- absolutely(絶対的に、完全に)
- “utterly”と同じくらいの強い強調を持つ。感情の強調にもよく使われる。
- “utterly”と同じくらいの強い強調を持つ。感情の強調にもよく使われる。
反意語 (アンティノム)
- 部分的・不完全を表すような副詞が挙げられますが、utterlyの直接の反意語は確立されていません。強いて挙げるなら
- partially(部分的に)
- incompletely(不完全に)
- partially(部分的に)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈʌt.ər.li/ (米: /ˈʌt̬.ɚ.li/)
- 強勢(アクセント): 第1音節 “ut-” に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 第2音節の “t” がアメリカ英語ではしばしばフラップ音(「ラ」のような音)になるので「アーラーリー」に近く発音されることもあります。
- よくある発音ミス: “[u]” の音を「ア」ではなく「ウ」と言いそうになること。アクセントの位置を間違えないように注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “utterly”の “t” が2つ続くところを1つにしてしまうなど。
- completely / totally / absolutely との混同: いずれも「完全に」の意味合いがあるため、状況に応じたトーンの違いに注意しましょう。
- TOEICや英検などでの出題傾向: 強調表現の選択肢として出る可能性があります。あらゆる文脈で使える副詞であるため、派生語の“utter”(形容詞)との区別も問われやすいかもしれません。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: 「動詞“to utter” (言う) を“徹底的に”するイメージ」と覚えると、何かを“極限まで言い切る”感じが湧きやすいです。
- 勉強テクニック: 「頭文字の U と T のセットが強い響きを出す」とイメージしておくと覚えやすいかもしれません。
- スペリングのポイント: “t” が連続して2つであることを常に意識してください。
以上が「utterly」の詳細な解説です。あらゆる文脈で使われる強調表現なので、ぜひ覚えて、使いどころを見極めて活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
全く,すっかり,完全に(completely)