最終更新日:2024/06/13

犬はウサギの跡を追って森の中へ入った。

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The dog traced the rabbit into the forest.

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元となった辞書の項目

trace

動詞

〈他〉...の跡をつける,を追跡する / (複写紙などを使って)…を書き写す / 〈線・図形〉を描く《out》 / 〈自〉《…に》さかのぼる《back to ...》

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解説

1. 基本情報と概要

単語: trace

品詞: 動詞(主に他動詞)、名詞としても使われる

意味(英語)


  1. to find, discover, or follow something by investigating or searching for clues

  2. to copy (a drawing or design) by following its lines on a thin piece of paper laid over the original

意味(日本語)


  1. 「突き止める、たどる、追跡する」という意味。探し出す・追いかけるといったニュアンスで使われます。

  2. 「(絵などを)なぞる、写し取る」という意味。紙を重ねて形をなぞり写すときに使います。

「trace」は、どこから始まったか起源を探すときや、足取りをたどるイメージで使われる単語です。何かを探偵風に調査する場面や、絵をなぞって書き写すときなどの日常的な場面でも用いられます。

活用形


  • 原形: trace

  • 三人称単数現在形: traces

  • 過去形: traced

  • 過去分詞: traced

  • 現在分詞: tracing

他の品詞形


  • 名詞: 「trace」という形で、「痕跡」「跡」「ごく少量」といった意味がある


    • 例: There was a trace of fear in his voice. (彼の声にはわずかに恐れの気配があった。)


CEFRレベルの目安


  • B1(中級): 「trace」は日常会話にもビジネスでも出てくる単語ですが、もう少し複雑な文脈で使われることが多いため、中級(B1)レベル程度と考えられます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: trace


    • 元々、古フランス語の “tracier” (追跡する、線を引く)や、ラテン語の “tractus”(引っ張ること)に由来するといわれています。


  • 接頭語や接尾語は特に付いていませんが、「retrace(もう一度たどる)」のように前に「re-(再び)」を付けて別の動詞になる例があります。

関連語・類縁語


  • retrace (もう一度たどる、引き返す)

  • track (動詞: 追跡する / 名詞: 路線、通った跡)

    ※意味や用法は似ていますが「track」はより広く「追跡する」「記録する」というニュアンス。

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. trace back to ~ : ~に由来する

  2. trace a call : 電話を逆探知する

  3. trace a pattern : パターンをなぞる

  4. trace the source : 発端を突き止める

  5. leave no trace : 痕跡を残さない

  6. trace the origin : 起源を突き止める

  7. trace one’s lineage : 家系をたどる

  8. trace over a drawing : 絵をなぞり写す

  9. trace the route : ルートをたどる

  10. barely a trace : ほとんど痕跡がない


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語「trahere(引っ張る)」→「tractus」から派生し、古フランス語で「tracier」(線を引く、たどる)となったものが英語の「trace」へと変化しました。

ニュアンス


  • 「trace」は捜査や調査など、探偵的・分析的なシーンで使われると深追いをして足取りを確かめるイメージがあります。

  • また、絵や文字を「なぞる」というときは、物理的に線をたどり写すというニュアンス。

  • ビジネスや学術論文などでも「何かの原因」「問題の発生源」を突き止めるときにフォーマルに使えます。

  • 日常会話でも「trace something back(起源を探る)」のようにカジュアルに使うことがあります。


4. 文法的な特徴と構文


  • 他動詞の用法: 目的語を伴うことが多い


    • 例: I traced the letter’s origin. (その手紙の出どころを突き止めた。)


  • 前置詞 to, back to などとの組み合わせ: trace something to/back to someplace の形を取り、「何かを~に突き止める、さかのぼる」のような意味を表す。

イディオムや表現


  • trace (something) back to ~: 「~にまでさかのぼる、突き止める」

    例: They traced the tradition back to the 18th century.

フォーマル/カジュアル


  • フォーマル: 論文・ビジネス文書などで、原因や発端を明らかにする表現として使う。

  • カジュアル: 一般的な会話でも「探し出す」「突き止める」「なぞる」の意味で使える。


5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I tried to trace my steps back to the park to find my lost wallet.”

    (なくした財布を探すために公園まで自分の足取りをたどってみたんだ。)


  2. “Can you trace the outline of my hand on this paper?”

    (この紙の上に私の手の形をなぞってくれる?)


  3. “I want to trace where the rumors started.”

    (その噂がどこから始まったのか突き止めたいよ。)


ビジネスでの例文(3つ)


  1. “We need to trace the source of the system error before it causes further issues.”

    (さらなる問題を起こす前に、このシステムエラーの原因を突き止める必要があります。)


  2. “Our financial team managed to trace an unauthorized transaction in the accounts.”

    (財務チームは口座内で不正な取引を突き止めることができました。)


  3. “We must trace the supply chain to ensure product quality.”

    (製品の品質を確保するために、サプライチェーンをたどる必要があります。)


学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “The research aims to trace the historical development of this linguistic phenomenon.”

    (この研究は、この言語現象の歴史的発展をたどることを目的としています。)


  2. “By analyzing the fossils, we can trace the evolution of these marine species.”

    (化石を分析することで、これらの海洋生物の進化をたどることができます。)


  3. “The study attempts to trace the migration patterns of early human populations.”

    (この研究は、初期人類の移動パターンをたどることを試みています。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. track(追跡する)


    • 「trace」よりも広義で、「移動中のものを追跡する」というニュアンスが強い。

    • 例: The police tracked the suspect’s movements. (警察は容疑者の動きを追跡した。)


  2. follow(ついて行く、追う)


    • より一般的で、人や物を追いかける意味。原因や起源の特定にも使われるが「trace」ほど慎重な捜査感は薄い。

    • 例: She followed the path to the lake. (彼女は小道を湖までたどった。)


  3. investigate(調査する)


    • 「trace」は目的物を辿るニュアンスが強いが、「investigate」は全般的な「調査」。もっと包括的な意味で使われる。


反意語


  • lose track of(見失う)


    • 厳密に反意語としては「trace」の対義語は明確でないが、「〜をたどる」の反対は「〜を見失う」。

    • 例: I lost track of the conversation. (会話の内容を見失ってしまった。)



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /treɪs/

  • アクセント: 単語全体が1音節なので、/treɪs/ そのものをはっきり発音する。

  • アメリカ英語とイギリス英語の違い: 両者ともかなり似ており、/treɪs/ と発音されます。

  • よくある発音の間違い: /træʃ/(trash)など「ア」の発音と混同しないように注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペリング: “trace” の “a” と “c” を間違えて “trase” や “tracce” にしてしまう失敗がたまにあります。

  • 同音・類似語: “trace” と “tracey/Tracy” のような固有名詞(人名)を混同しないように。

  • 名詞・動詞を混同しやすい: 文脈で意味が変わるので、動詞なら「追跡する・たどる」、名詞なら「痕跡・跡」など。

  • 資格試験での出題傾向: TOEICや英検で、原因を特定するシーンやシステムを逆探知する内容の読解問題で登場しやすい。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「線を引く・たどる → trace」は、ラテン語「trahere(引っ張る)」が語源です。「トレース台で絵をなぞるイメージ」を思い浮かべると記憶しやすいです。

  • 「トレーシングペーパー」は「trace」と密接な関連があるので、そこから思い出すと覚えやすいかもしれません。

  • フレーズで覚えるなら「trace back to ~(~にさかのぼる)」とセットで覚えておくと、起源を探るイメージがつかみやすいでしょう。


以上が「trace」の詳細解説です。探偵のように何かの足取りや起源をたどるといったニュアンスを思い出しながら、イメージを広げてみてください。

意味のイメージ
trace
意味(1)

…‘の'跡をつける,‘を'追跡する,〈足跡など〉‘を'たどる

意味(2)

(…まで)…‘の'由来(起源,原因など)をさかのぼる《+名+back(+back+名)+to+名》

意味(3)

(複写紙などを使って)…‘を'[線をたどって]書き写す

意味(4)

〈線・図形〉‘を'描く《+out+名,+名+out》

意味(5)

〈文字〉‘を'ていねいに書く

意味(6)

'‘を'捜しあてる,見つけ出す

意味(7)

(…に)さかのぼる《+back to+名》

和英例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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