最終更新日:2024/06/12

大雨の後、洪水は徐々に引いていく。

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The floodwaters gradually subside after the heavy rain.

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元となった辞書の項目

subside

動詞

〈洪水などが〉引く / 〈建物,土地などが〉沈む,落ちこむ / 量が減る,勢いが弱まる / 《話》ぐったりと腰をおろす,沈みこむ

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解説

1. 基本情報と概要

単語: subside

品詞: 動詞 (intransitive: 自動詞)

活用形:


  • 現在形: subside

  • 過去形: subsided

  • 過去分詞形: subsided

  • 現在分詞形: subsiding

  • 三人称単数現在形: subsides

意味 (英語)

“to become less intense or severe; to sink to a lower or normal level; to decrease or abate”

意味 (日本語)

「勢いが弱まる、静まる、沈下する、減退する」という意味です。

「嵐や感情が鎮まるときや、洪水の水位が下がるときなどに使われる単語です。比較的フォーマルな響きがあり、『(時間の経過とともに)徐々に収まる』というニュアンスを含みます。」

他品詞への派生例


  • 名詞: subsidence(沈下・減退)

    例: land subsidence(地盤沈下)

  • 形容詞: 直接の形容詞形はありませんが、「subsided (形容詞的用法)」のように過去分詞形が形容詞的に用いられることがあります。

CEFR レベルの目安


  • B2 (中上級): 少しフォーマルなニュアンスをもち、ある程度複雑な場面で使用されることが多いため。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語源パーツ: 「sub-」(下に)+「-sidere」(座る・沈む)


    • “sub-”: 下に / 下で

    • “sidere”: ラテン語の “sidere” (座る、落ち着く)から派生


派生語・関連語


  • subsidence (n.): 沈下、減退

  • subsiding (adj./n.): 沈下している、沈下(現象)

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. subside quickly(すぐに治まる)

  2. subside gradually(徐々におさまる)

  3. subside over time(時間とともに静まる)

  4. pain subside(痛みが和らぐ)

  5. tension subside(緊張が和らぐ)

  6. water level subside(水位が下がる)

  7. anger subside(怒りが収まる)

  8. wind subside(風が弱まる)

  9. dispute subside(論争が収まる)

  10. fear subside(恐怖が和らぐ)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の “subsidere” (sub-「下に」+ sidere「座る、沈む」) に由来します。

    「下へ沈み込む」イメージがあり、そこから「勢いが鎮まる」「レベルが下がる」場面に使われるようになりました。

使用時のニュアンス/注意点


  • 勢いや感情が自然と治まる、時間の経過とともに沈静化するイメージを強く含む動詞です。

  • カジュアルに使われることもありますが、ややフォーマルな文脈でも安心して使えます。

  • 「問題などが解決して鎮まる」というニュアンスで、ビジネス文書にも登場しやすいです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 自動詞 (intransitive): 「(何かが) 静まる、下がる」という動きが主な用法です。目的語を取らない動詞として使われます。

    例: The storm subsided.(嵐が収まった)


  • フォーマル/カジュアル:


    • カジュアル: 日常会話でも「痛みが引いた、感情が落ち着いた」など幅広く使えます。

    • フォーマル: 書き言葉やビジネス文書、大学のレポートなどで「沈静化した」という表現としてもよく使われます。


  • “subside” を使った一般的な構文:


    • 主語 + subside: “The tension finally subsided.”

    • 時間や背景状況を添える: “As time passed, her anger subsided.”

    • 副詞を加えて程度を表現: “The noise subsided gradually.”



5. 実例と例文

日常会話での例文 (3つ)


  1. “I took some medicine, and the headache subsided after a few minutes.”

    (薬を飲んだら、数分後に頭痛が和らいだ。)

  2. “Wait here until the crowd subsides.”

    (人混みが落ち着くまでここで待ってて。)

  3. “Once the children stopped arguing, the tension in the room subsided.”

    (子どもたちが口論をやめると、部屋の緊張感がおさまった。)

ビジネスシーンでの例文 (3つ)


  1. “We decided to postpone the event until the hype around the competitor’s product subsides.”

    (競合製品の盛り上がりが落ち着くまで、イベントを延期することにしました。)

  2. “The CEO’s concerns about the budget eventually subsided after reviewing the latest financial reports.”

    (最新の財務報告を確認し、CEOの予算に対する懸念は最終的に和らぎました。)

  3. “Let’s wait for public anxiety to subside before launching the new campaign.”

    (新しいキャンペーンを開始する前に、世間の不安がおさまるのを待ちましょう。)

学術的・フォーマルな文脈での例文 (3つ)


  1. “The seismic activity subsided, indicating a decrease in tectonic stress.”

    (地震活動が弱まったのは、地殻のストレスが減少していることを示している。)

  2. “After the experiments, the chemical reaction gradually subsided due to lower temperatures.”

    (実験後、温度が下がったため化学反応は徐々に衰退した。)

  3. “As social unrest subsided, the government proceeded with new policy measures.”

    (社会的不安が収まると、政府は新たな政策手段を進めた。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. abate(和らぐ、弱まる)


    • 「勢い・強度が弱まる」という点で類似していますが、abate はやや文語的です。


  2. diminish(減少する)


    • 数量や程度が減少するというニュアンス。


  3. lessen(小さくなる、減る)


    • 一般的な「減る」という意味。


  4. dwindle(だんだん減る、縮まる)


    • 「時間の経過とともに減少が続く」イメージ。


  5. recede(後退する)


    • 水位などが引くイメージに近い。「痛みが引く」という表現にも使える。


反意語 (Antonyms)


  1. intensify(強化する、激しくなる)

  2. escalate(エスカレートする、段階的に拡大する)

「subside」は「(何かが) 落ち着く・静まる」という意味なので、逆の意味は「(何かが) 強まる・悪化する」です。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /səbˈsaɪd/

  • アメリカ英語 / イギリス英語: ともに /səbˈsaɪd/ と発音されることが多いです。

  • 強勢(アクセント): 「sub*side*」の “-side” の部分に強勢があります。

  • よくある発音の間違い: 最初の「sub-」を強く発音しすぎて「サブサイド」とならないように、あくまで「サブ(弱)-サイド(強)」に注意しましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “subside” の -side を “-cide” (自殺を表す -cide) と混同しないように注意。

  • 同音異義語: 類似形として “subsist” (存続する) はスペル・意味ともに違うので要注意。

  • 試験対策: TOEIC や英検などで「状況が落ち着く/減少する」を表す文脈で出題されることがあります。文中で自然災害や経済問題が「鎮静化」する話題に出てくることが多いです。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「sub(下へ)」+「sid(座る、落ち着く)」という語源イメージを思い浮かべてみてください。

    「物事が“下に落ち着く”→“落ち着いて静まる”」という連想がしやすくなります。

  • スペリングのポイントは “sub” + “s-i-d-e”。後ろが “-side” であることを意識しておけば、綴りの混同を防ぎやすいでしょう。

  • イメージトレーニングとして「水位が下がっていく映像」「嵐が通り過ぎて空が晴れていく様子」を頭の中で思い浮かべると、自然と意味を定着させられます。


以上が “subside” の詳細解説です。嵐や騒動、感情でも幅広く「鎮まる」場面に使える便利な動詞なので、ぜひ覚えてみてください。

意味のイメージ
subside
意味(1)

〈洪水などが〉引く;〈建物,土地などが〉沈む,落ちこむ

意味(2)

量が減る,勢いが弱まる

意味(3)

《話》ぐったりと腰をおろす,沈みこむ

和英例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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