元となった辞書の項目
stride
解説
以下では、動詞「stride」について、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “to walk with long, decisive steps in a particular direction”
- 日本語: 「大股で、力強く(または自信をもって)歩く」という意味です。
「stride」は「大股で歩く」という場面や、自信たっぷりに歩くニュアンスで使われる単語です。
「歩く」にしては少し強調した表現なので、普通の「walk」よりも力強い印象を伝えます。
品詞
- 動詞(自動詞・他動詞どちらでも用いられます)
活用形
- 原形: stride
- 三人称単数現在形: strides
- 現在分詞/動名詞: striding
- 過去形: strode
- 過去分詞: stridden
他の品詞になった場合の例
- 名詞形: stride (例: “He took a long stride.”「彼は大股で一歩を踏み出した」)
- 「一歩」「進歩」「大股で歩くこと」を表します。
CEFRレベル
- B2(中上級)程度
- B2:日常会話ではあまり多用されないが、文章や描写などで見かけることがあるレベル。読解力がある程度身についていれば理解しやすい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 「stride」は古英語由来(語幹 “strid-”)であり、はっきりした接頭語・接尾語はついていません。
派生語や類縁語
- strider (名詞) : 「大股で歩く人」などを指すこともありますが、日常的にはあまり使われません。
- striding (形容詞的に) : “striding figure”「闊歩する人の姿」のような使い方で形容詞として使われることもあります。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- stride across the stage
(舞台を大股で横切る) - stride confidently
(自信をもって大股で歩く) - stride along the path
(小道を大股で歩く) - stride off
(大股で去る) - break (one’s) stride
(歩調を乱す) - keep (one’s) stride
(歩調を維持する) - make great strides (in/with ...)
(~において大きな進歩を遂げる) - stride into the room
(部屋に堂々と入る) - stride forward/upright
(堂々と前進する/背筋を伸ばして歩く) - take something in (one’s) stride
(何かを冷静に対処する/楽々とこなす)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “strīdan” に由来し、「またがる」「大股で歩く」という意味が元になっています。
- 歴史的には「またぐように歩く」「堂々と歩く」というニュアンスが強調されていました。
微妙なニュアンスや使用時の注意
- 「普通に歩く」よりも力強い・自信がある印象を与えます。
- カジュアルな会話でも使われますが、「stride」という単語自体が少し文語寄りの響きも持っています。
- 口語 (カジュアル) : “He strode in like he owned the place.” (ちょっと砕けた感じ)
- 文語 (フォーマル) : “She strode gracefully across the hall.”
- 口語 (カジュアル) : “He strode in like he owned the place.” (ちょっと砕けた感じ)
4. 文法的な特徴と構文
他動詞的用法
- “He strode the length of the corridor.”
(彼は廊下の端から端まで大股で歩いた) - 通常は「stride + 場所を表す名詞」として使うことが多いです。
- “He strode the length of the corridor.”
自動詞的用法
- “He strode rapidly down the street.”
(彼は通りを大股でさっそうと歩いた)
- “He strode rapidly down the street.”
イディオム
- “take something in (one’s) stride” = 「冷静に受け止める、動じずに対処する」
- ビジネスシーンや日常会話、どちらでもよく使われます。
- “take something in (one’s) stride” = 「冷静に受け止める、動じずに対処する」
フォーマル/カジュアルの使用シーン
- 「stride」は書き言葉・口語の両方で用いられますが、大股で果敢に進むニュアンスが強いので、表現としてやや力強い語感があります。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “I saw John striding across the park earlier. He looked really determined.”
(さっきジョンが公園を大股で歩いてるのを見かけたよ。すごく決意が固そうだった。) - “Don’t break your stride. Keep going!”
(ペースを崩さないで。そのまま進み続けて!) - “She always strides into a room as if she owns the place.”
(彼女はいつも、自分の場所かのように部屋に堂々と入ってくる。)
ビジネスでの例文 (3つ)
- “We’ve made great strides in our sales strategy this quarter.”
(今期の販売戦略では大きな進歩を遂げました。) - “He strode right into the meeting and took charge.”
(彼は会議にまっすぐ入っていき、仕切り始めた。) - “Take every challenge in your stride, and you’ll grow as a leader.”
(どんな課題でも冷静に対処すれば、リーダーとして成長できますよ。)
学術的な文脈での例文 (3つ)
- “Archaeologists have made significant strides in unearthing new evidence of the ancient civilization.”
(考古学者たちはその古代文明に関する新たな証拠の発掘において、顕著な進展を遂げてきた。) - “The research team strode forward with their groundbreaking experiments.”
(研究チームは画期的な実験において大きく前進した。) - “In the field of robotics, scientists continue to make strides in artificial intelligence.”
(ロボット工学の分野では、科学者たちは人工知能において引き続き大きな進歩を遂げている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- march(力強く行進する)
- 「軍隊のように行進する」ニュアンス。strideと比べるとフォーマル・規律性が強い。
- 「軍隊のように行進する」ニュアンス。strideと比べるとフォーマル・規律性が強い。
- pace(歩調をとって歩く)
- 一定の速度で歩くイメージ。strideよりは大股感や自信がやや弱い。
- 一定の速度で歩くイメージ。strideよりは大股感や自信がやや弱い。
- stomp(足を踏み鳴らして歩く)
- 怒りや強い感情を表すときなどに使われる。
- 怒りや強い感情を表すときなどに使われる。
- walk(歩く)
- 一般的な「歩く」。strideのほうが大股で力強い感じ。
- 一般的な「歩く」。strideのほうが大股で力強い感じ。
- sashay(粋に歩く)
- ファッションショーのモデルのように「優雅に、華やかに歩く」ニュアンス。
反意語 (Antonyms)
- shuffle(足を引きずって歩く)
- 足を擦るように動かすため、strideのように力強くはない。
- 足を擦るように動かすため、strideのように力強くはない。
- tiptoe(つま先立ちで静かに歩く)
- 静かさや慎重さを強調する。strideとは対照的に小さく控えめな歩き方。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA) : /straɪd/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに基本的に同じ発音です。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに基本的に同じ発音です。
- アクセント: 単音節なので特に目立ったアクセント移動はありません。「ストライド」と「“アイ”」の部分をはっきり発音するように意識してください。
- よくある間違い: /i/ と /aɪ/ を混同して「ストリッド」のように発音するミスに注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “stried” と書いてしまうミスに注意。正しい綴りは “stride”。
- 過去形・過去分詞: “strode”, “stridden” は不規則です。
- 過去形 “strode” を “strided” と書く間違いがよくあります。
- 過去形 “strode” を “strided” と書く間違いがよくあります。
- 他動詞/自動詞の使い方: 前置詞が必要なのかどうかを文脈で判断しましょう。
- “take (something) in (one’s) stride” というイディオムでは、形そのままで覚えるしておくと便利です。
- TOEIC や英検などでは、熟語“make great strides”や“take it in stride”などが出題される場合があります。ニュアンスと意味をしっかり把握しておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “stride” の “str” は “strong” や “structure”など、力強さを感じさせる英単語にも共通する頭文字です。
- 過去形・過去分詞が不規則なので、連想ゲームのように「ストライド –> ストロード –> ストリッデン」と音声的に頭でイメージしておくと覚えやすいです。
- 視覚的イメージ: 「大きく足を踏み出しながら、堂々と前に歩いていく姿」を思い浮かべると、「walk」との違いを実感できます。
以上が動詞「stride」の詳細解説です。「普通に歩く」というよりも、より躍動的で活発なイメージを伴う単語なので、印象的な場面や自信を持った歩き方を描写する際にはぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(元気よくまたはいばって)大またに歩く
意味(2)
〈溝(みぞ)などを〉またぐ, またぎ越す
意味(3)
〈道などを〉大またに歩く, 闊歩する
意味(4)
〈ものに〉またがる
意味(5)
《...を》またぎ越す, またぐ 《across,over ...》