元となった辞書の項目
skillfully
IPA(発音記号)
解説
以下では、副詞“skillfully”をさまざまな観点から詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: skillfully
品詞: 副詞 (adverb)
意味(英語 & 日本語)
- 英語: in a way that shows skill or expertise
- 日本語: 「熟練して」「巧みに」「上手に」という意味です。
「skillfully」は、何かを行う際にとても上手で、巧みに実行する様子を表す単語です。たとえば「彼は楽器をskillfullyに演奏した」というときは、演奏技術が優れていることを強調しています。会話や文章でも、「上手に」や「器用に」と言いたいときに使われます。
活用形
副詞なので、通常は形が変化しません。比較級や最上級としては “more skillfully” / “most skillfully” の形をとります。
- 原形: skillfully
- 比較級: more skillfully
- 最上級: most skillfully
他の品詞になった場合の例
- 名詞: skill (技能、熟練)
- 形容詞: skillful (熟練した)
CEFRレベルの目安
- B2: 中上級
ネイティブスピーカーと対話するときや、文章を書くときに自然に使えるようになりたい方は、B2レベル以上で習得していると望ましいといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- skill (名詞・「技術」)
- -ful (形容詞化する接尾辞・「〜に満ちた」) → skillful (形容詞・「技術に満ちた」、「熟練した」)
- -ly (副詞化する接尾辞) → skillfully (副詞・「熟練して」、「巧みに」)
派生語や類縁語
- skill (名詞)
- skillful (形容詞)
- skilled (形容詞)
- unskilled (形容詞、反対の意味)
- skillfulness (名詞、ややフォーマル)
コロケーション(共起表現)10選
- skillfully handle ~ (~を上手に扱う)
- skillfully manage ~ (~を巧みに管理する)
- perform skillfully (熟練して演じる/行う)
- skillfully craft ~ (~を巧みに作り上げる)
- skillfully execute ~ (~を巧みに実行する)
- skillfully navigate ~ (~を巧みに航行/操作/切り抜ける)
- skillfully design ~ (~を巧みにデザインする)
- skillfully adapt ~ (~を上手に適応させる)
- skillfully blend ~ (~を巧みに混ぜ合わせる)
- skillfully negotiate ~ (~を巧みに交渉する)
3. 語源とニュアンス
語源
- skill は古ノルド語などから由来しており、「能力」「才能」を意味していました。その後、中英語を経て「技術」全般を意味するようになりました。
- -ful は古英語からの接尾辞で、「~に満ちた」「~に富んだ」という意味を加えます。
- -ly は副詞化の接尾辞で、「〜のように」というニュアンスを加えます。
ニュアンス・使用時の注意
- 「skillfully」は、非常にポジティブなニュアンスがあります。「上手に」「巧みに」といった高評価のイメージです。
- 丁寧な文章やフォーマルなスピーチでもよく使われ、会話でもカジュアルに使えます。ただし、くだけた会話では “nicely” や “well” の方がより一般的に使われることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- 動詞 + skillfully: 例) He plays the piano skillfully.
- skillfully + 過去分詞: 例) The artwork was skillfully crafted.
フォーマル/カジュアル
- 口語でも文章でも使えますが、やや文章表現寄りで上品な印象を与える言葉です。
- カジュアルな場面では “He’s really good at it!” のような表現に言い換えられることも多いです。
副詞の位置
- 副詞としては、しばしば動詞の後ろや文末に置かれますが、強調したいときは動詞の前に置くこともあります。
例) “She skillfully solved the puzzle.” / “She solved the puzzle skillfully.”
5. 実例と例文
ここでは3つの文脈(日常会話、ビジネス、学術的)でそれぞれ3例ずつ紹介します。
(1) 日常会話
- “She skillfully avoided the puddle while walking.”
(彼女は歩いているとき、水たまりを巧みに避けた。) - “He skillfully fixed the broken chair at home.”
(彼は自宅の壊れた椅子を巧みに修理した。) - “You painted that picture so skillfully!”
(あなたはその絵をとても上手に描いたね!)
(2) ビジネス
- “Our manager skillfully delegated tasks to each team member.”
(私たちのマネージャーは、巧みに業務を各チームメンバーに割り振りました。) - “She skillfully handled the clients’ complaints without causing conflict.”
(彼女は、対立を生まずに顧客のクレームに巧みに対応しました。) - “He skillfully negotiated a better contract for our company.”
(彼は、我が社にとってより有利な契約を巧みに交渉しました。)
(3) 学術的
- “The researcher skillfully interpreted the complex data.”
(研究者は複雑なデータを巧みに解釈した。) - “They skillfully integrated different theoretical frameworks in their analysis.”
(彼らは複数の理論的枠組みを巧みに分析に組み込んだ。) - “She skillfully presented the findings at the international conference.”
(彼女は国際学会で調査結果を巧みに発表した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- deftly (器用に / 手際よく)
- ややフォーマルな響きがあり、手先の器用さを強調する場合に使われることが多いです。
- ややフォーマルな響きがあり、手先の器用さを強調する場合に使われることが多いです。
- expertly (熟練の技で / 専門家のように)
- 「専門家のように」というニュアンスが強調されます。
- 「専門家のように」というニュアンスが強調されます。
- proficiently (熟達して)
- 熟達したレベルであることを示す語で、skillfullyとほぼ同じ意味ですが、ややフォーマルです。
- 熟達したレベルであることを示す語で、skillfullyとほぼ同じ意味ですが、ややフォーマルです。
- adroitly (巧みに / 機敏に)
- 比較的文語的・書き言葉的な響きが強いです。
反意語
- clumsily (不器用に)
- 逆に上手く扱えない、どこかぎこちない動作を表すときに使われます。
- 逆に上手く扱えない、どこかぎこちない動作を表すときに使われます。
- awkwardly (ぎこちなく)
- こちらも動作や行為が下手に見える、あるいは気まずい感じを与える場合に用いられます。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- skillfully: /ˈskɪlfəli/
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- アクセント位置はほぼ同じで、大きな違いはありません。
- 「スキル」の発音 /skɪl/ の母音が、アメリカ英語だとやや強めに「スキッル」に聞こえることがありますが、イギリス英語だともう少しあっさりした感じ(/skɪl/)になる程度です。
よくある発音の間違い
- “skillfully” の “-ful-” の部分を「フル」と長めに引っ張りすぎないように注意しましょう。
- 強勢は最初の “skill” に置かれるので、語尾 “-fully” の部分を強く発音しすぎないこともポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
“skillful” と綴るときに l をひとつにして “skilful” と書くイギリス英語表現もあります。ただし、現在ではイギリスでも “skillful” と書くケースが増えています。 “skillfully” の場合は “l” が2つになることに注意 (skill + ful + ly → skillfully)。 - 同音異義語
特にありませんが、 “skatefully” や “skilfully” などと混同しないように注意しましょう。 - 試験出題傾向
TOEICや英検などで、副詞を正しく使わせる問題が出されることがあるので、形容詞と副詞を間違えないようにしましょう ( “skillful” ⇔ “skillfully”).
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「skill(技術)」に「ful(いっぱい)」+「ly(〜のように)」がくっついて、「技術にあふれたように行う」というイメージを持つと覚えやすいでしょう。
- “skillful” と “skillfully” の綴りの違いに注意して暗記すると、うっかりスペルを間違えずにすみます。
- 単語カードや例文を書いておいて、実際に声に出して発音すると、発音・スペル共に定着しやすくなります。
以上が “skillfully” の詳細な解説です。何かを「上手に・巧みに・熟練して」行う様子を表現したいときに、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
熟練して,上手に