元となった辞書の項目
itch
解説
1. 基本情報と概要
単語: itch
品詞: 動詞 (他に名詞としても使われる)
主な意味 (英語): to experience an uncomfortable or irritating sensation on the skin that makes you want to scratch
主な意味 (日本語): 肌がムズムズしたりかゆいと感じること
「肌がむずむずする、かゆいと感じる」というニュアンスで、基本的には「(体の一部が)かゆい、ムズムズしている」という意味です。日常会話でもよく使われます。
活用形:
- 原形: itch
- 三人称単数現在形: itches
- 現在分詞/動名詞形: itching
- 過去形/過去分詞形: itched
他品詞への派生例:
- 名詞形: an itch (かゆみ)
- 形容詞形: itchy (かゆい)
難易度 (CEFR レベル): A2 〜 B1
- A2(初級): よく使われる日常表現を簡単に理解し、短い会話で使えるレベル
- B1(中級): 日常生活で自由に使いこなせるレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- itch は短い語彙で、特に接頭語や接尾語はなく、語幹がそのまま “itch” になります。
他の単語との関連性
- itchy (形容詞): かゆい
- itchiness (名詞): かゆみ、ムズムズ感
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- have an itch to do something
- 「~したくてうずうずする」
- 「~したくてうずうずする」
- my arm itches
- 「腕がかゆい」
- 「腕がかゆい」
- itching sensation
- 「かゆい感じ/ムズムズする感覚」
- 「かゆい感じ/ムズムズする感覚」
- scratch an itch
- 「かゆみをかく」
- 「かゆみをかく」
- itching to get started
- 「始めたくてうずうずしている」
- 「始めたくてうずうずしている」
- itchy skin
- 「かゆい肌」
- 「かゆい肌」
- persistent itch
- 「しつこいかゆみ」
- 「しつこいかゆみ」
- relieve the itch
- 「かゆみを和らげる」
- 「かゆみを和らげる」
- feel an itch
- 「かゆみを感じる」
- 「かゆみを感じる」
- this wool sweater makes me itch
- 「このウールのセーターは私をかゆくさせる(かゆくなる)」
- 「このウールのセーターは私をかゆくさせる(かゆくなる)」
3. 語源とニュアンス
語源: 古英語の “gycian/ giccan” に遡るとされ、もともと「かゆい」という動詞として使われていました。
歴史的用法:
- 当初は身体的なかゆみに限らず、感情や欲求の「むずむずする感覚」を幅広く表現する語として発達しました。
ニュアンス・使用上の注意:
- かゆみを感じる身体的な意味が中心ですが、「~したくてうずうずする」という比喩的表現もあります。
- 口語・カジュアルなシーンだけでなく、文章レベルの表現にも使われます。ただし、ビジネス文書ではあまり用いません。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞 (intransitive): “My back itches.”(私の背中がかゆい)
- 他動詞 (他動詞的用法): シチュエーションによっては “Wool makes me itch.” のように、「何かが原因でかゆくなる」ことを他動詞的に表現することもできます。
- 名詞として使う場合は “I have an itch.”(かゆみがある)のように 可算名詞 として扱います。
- イディオム的に “itch to do something” は、「~したくてたまらない」という意味でよく使われます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “My mosquito bite itches like crazy!”
- 「蚊に刺されたところがめちゃくちゃかゆいよ!」
- 「蚊に刺されたところがめちゃくちゃかゆいよ!」
- “I can’t stop scratching my arm. It just won’t stop itching.”
- 「腕がずっとかゆくてかくのをやめられないの。」
- 「腕がずっとかゆくてかくのをやめられないの。」
- “I’m itching to watch the new movie on Netflix tonight.”
- 「今夜のネットフリックスの新作映画が見たくてうずうずしてるんだ。」
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Have you addressed the customer’s complaint? It’s an itch that needs immediate attention.”
- 「お客様のクレームには対応しましたか?それはすぐに対処すべき問題です。」
- (※ 比喩的に「かゆみ」のように不快感を指している)
- 「お客様のクレームには対応しましたか?それはすぐに対処すべき問題です。」
- “We’re itching to get started on the new project once the budget is approved.”
- 「予算が通ったらすぐにでも新プロジェクトを始めたくてうずうずしています。」
- 「予算が通ったらすぐにでも新プロジェクトを始めたくてうずうずしています。」
- “The marketing team has an itch to launch the campaign early, but we need more data first.”
- 「マーケティング部は早くキャンペーンを始めたがっているけれど、まずはデータが必要です。」
(3) 学術的な文脈・フォーマルな文脈の例文
- “Recent studies suggest that certain stimuli can trigger a chronic itch response in patients with eczema.”
- 「最近の研究では、特定の刺激が湿疹患者に慢性的なかゆみ反応を引き起こすことが示唆されています。」
- 「最近の研究では、特定の刺激が湿疹患者に慢性的なかゆみ反応を引き起こすことが示唆されています。」
- “The mechanism by which nerves transmit itch signals remains a focus of ongoing research.”
- 「神経がどのようにしてかゆみの信号を伝達するのか、そのメカニズムはいまだ研究の中心課題です。」
- 「神経がどのようにしてかゆみの信号を伝達するのか、そのメカニズムはいまだ研究の中心課題です。」
- “In dermatological practice, patients frequently report an intense itch that disrupts their daily life.”
- 「皮膚科の診療において、患者は日常生活に支障をきたすほどの強いかゆみをしばしば訴えます。」
- 「皮膚科の診療において、患者は日常生活に支障をきたすほどの強いかゆみをしばしば訴えます。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- scratch(動詞: かく)
- 例: “I need to scratch my arm because it itches.”
- 「itch(かゆい)→ scratch(かく)」という使い分け
- 例: “I need to scratch my arm because it itches.”
- tickle(動詞: くすぐる)
- 例: “My throat tickles a bit when I have a cold.”
- 「かゆみというよりはくすぐったい、もぞもぞする感覚」
- 例: “My throat tickles a bit when I have a cold.”
- irritate(動詞: 刺激する、いらだたせる)
- 例: “The wool sweater irritates my skin.”
- かゆみを引き起こす原因にもなるが、より強い「刺激する」ニュアンス
- 例: “The wool sweater irritates my skin.”
反意語
- 特に明確な真逆の意味の動詞はありませんが、文脈によっては「soothe(和らげる)」「relieve(軽減させる)」が対処法として意味が対立します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ɪtʃ/
- アクセント: 短い単語なので、特別な強勢位置はありません。単音節(いっち)として発音します。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありません。
- よくある間違い: “itch” の “t” と “ch” の発音を混同しないように。 /tʃ/ で明確に「チ」と発音します(“tsh” に近い感じ)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- spell: “itch” を “ich” と書き落とすミスがあるので注意。
- 意味の混同: “itch” と “scratch” はしばしば間違いやすい。
- “itch” は「かゆい」という感覚を表す動詞
- “scratch” は「かく」という動作を表す動詞
- “itch” は「かゆい」という感覚を表す動詞
- 試験対策: TOEICや英検などでは、比較的初級~中級レベルで出題される可能性があります。特に “itch to do something” の比喩的用法などは知っておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「かゆみ (itch) は ‘イチ(いっち)’と短くはねる音」が記憶のポイント。
- “itch” を感じたら “scratch” したくなる!というセットで覚えると、「かゆみ(itch)」と「かく(scratch)」の使い分けが曖昧になりにくいです。
- 連想: “I TCH (I The C H)” というイメージ構文を作っておくと、スペリングミスの防止になるかもしれません。
以上が動詞 “itch” の解説です。日常会話でも使える単語なので、かゆみを感じたときは「I itch.」あるいは「It itches!」と、ぜひ口に出して覚えていきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈人・体の一部が〉かゆい,むずむずする
意味(2)
《しばしば進行形で》むずむずする,欲しくてたまらない