元となった辞書の項目
innocently
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: innocently
品詞: 副詞 (adverb)
意味(英語): In a manner that shows no guilt, wrongdoing, or harmful intent.
意味(日本語): 罪がないように、無邪気に、悪意や害のない様子で。
「自分は悪気がまったくない、純粋な気持ちでいる、という場面で使われる副詞です。多くの場合、無邪気な振る舞いや、罪の意識がない状態を表すときに使われます。」
活用形:
- 副詞には基本的には時制変化がありません。形容詞 “innocent” から派生した形です。
- 形容詞: innocent
- 名詞: innocence
CEFRレベル: B2(中上級)
「日常会話でも時々見られますが、フォーマルからカジュアルな文章にも適度に登場する語です。中上級以上の英語学習者が理解しておきたい単語です。」
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: 「innocent」
- ラテン語の “nocere” (害を与える) から派生した “innocens” (害を与えない) が語源
- ラテン語の “nocere” (害を与える) から派生した “innocens” (害を与えない) が語源
- 接尾語: 「-ly」
- 形容詞を副詞に変える英語でよく使われる接尾語
関連する語や派生語
- innocent (形容詞)「無罪の、無邪気な」
- innocence (名詞)「無罪、無邪気さ」
- innocently (副詞)「悪意なく、無邪気に」
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- “smile innocently”
- (無邪気に/悪意なく微笑む)
- (無邪気に/悪意なく微笑む)
- “act innocently”
- (無邪気に振る舞う、悪気なく行動する)
- (無邪気に振る舞う、悪気なく行動する)
- “protest innocently”
- (無実を訴える、罪がないことを主張する)
- (無実を訴える、罪がないことを主張する)
- “look innocently at someone”
- (誰かに無邪気な目で視線を向ける)
- (誰かに無邪気な目で視線を向ける)
- “speak innocently”
- (悪意なく、何の下心もなく話す)
- (悪意なく、何の下心もなく話す)
- “appear innocently”
- (罪のない、潔白な様子で現れる)
- (罪のない、潔白な様子で現れる)
- “sit innocently by”
- (ただ無害そうに座っている)
- (ただ無害そうに座っている)
- “innocently unaware”
- (まったく悪意のないまま、何も知らずに)
- (まったく悪意のないまま、何も知らずに)
- “innocently ask a question”
- (悪意なく質問する、純粋な気持ちで尋ねる)
- (悪意なく質問する、純粋な気持ちで尋ねる)
- “innocently involved”
- (罪の意識なく関わっている)
3. 語源とニュアンス
- 語源はラテン語 “innocens” (無害) に由来し、さらに “in-” (否定) + “nocere” (害を与える) から成ります。
- 歴史的には、もともと「罪を犯していない、不正がない」という意味で使われ、自分が悪事に関わっていないことを強調する文脈で使われるようになりました。
- ニュアンスとしては、邪悪な意図や罪の意識がまったくないことを強調します。カジュアルな場面でも、文章でも幅広く使われますが、ドラマや小説などでは「まったく悪気がないのに周囲から疑われる」といった状況を描写する際にも用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞: 「innocently」は形容詞 “innocent” の副詞形。
- 他動詞・自動詞の区別は主語となる動詞自体に依存し、「innocently」は動詞を修飾したり、文全体の状況を修飾します。
- 使用シーン: カジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。
イディオムや構文例
- “He innocently found himself in trouble.”
- (彼は罪の意識もないまま、トラブルに巻き込まれた。)
- (彼は罪の意識もないまま、トラブルに巻き込まれた。)
- “She answered quite innocently.”
- (彼女はとても無邪気に答えた。)
5. 実例と例文
日常会話での使用例(3つ)
- “I innocently asked him how old he was, and he got upset.”
- 「私は何の気なしに彼の年齢を尋ねたのに、彼は気分を害してしまった。」
- 「私は何の気なしに彼の年齢を尋ねたのに、彼は気分を害してしまった。」
- “She innocently smiled at the stranger on the train.”
- 「彼女は電車で見知らぬ人に無邪気な笑みを向けた。」
- 「彼女は電車で見知らぬ人に無邪気な笑みを向けた。」
- “He innocently believed everything she said.”
- 「彼は彼女の言うことをすべて疑わずに信じた。」
ビジネスでの使用例(3つ)
- “I wrote the email innocently, without realizing it might offend the client.”
- 「私はメールを悪意なく書きましたが、それがお客様を不快にさせるとは思いませんでした。」
- 「私はメールを悪意なく書きましたが、それがお客様を不快にさせるとは思いませんでした。」
- “She innocently mentioned the financial issue in front of the entire team.”
- 「彼女はチーム全員の前で、その財務問題について悪気なく口にしました。」
- 「彼女はチーム全員の前で、その財務問題について悪気なく口にしました。」
- “They claimed to have innocently overlooked a critical detail.”
- 「彼らは重要な詳細を気づかずに見落としてしまったと主張しました。」
学術的な文脈での使用例(3つ)
- “The subject innocently disclosed personal information during the interview.”
- 「被験者はインタビューの中で、無邪気に個人情報を明かしてしまった。」
- 「被験者はインタビューの中で、無邪気に個人情報を明かしてしまった。」
- “Researchers noted that participants innocently reproduced biased statements.”
- 「研究者たちは、参加者が無意識に偏った意見をそのまま再現してしまうのを観察した。」
- 「研究者たちは、参加者が無意識に偏った意見をそのまま再現してしまうのを観察した。」
- “It was observed that children often innocently reveal family secrets when prompted.”
- 「子どもは促されると、純粋な気持ちで家族の秘密を話してしまうことがしばしば見られました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “naively” (ナイーブに、世間知らずに)
- 「innocently」よりも「世間知らずさ」を強調する傾向があります。
- 「innocently」よりも「世間知らずさ」を強調する傾向があります。
- “harmlessly” (害なく、無害に)
- 行為そのものが害を与えない点を強調する表現で、「innocently」よりも「結果として害がない」ニュアンス。
- 行為そのものが害を与えない点を強調する表現で、「innocently」よりも「結果として害がない」ニュアンス。
- “guiltlessly” (罪なく、罪の意識なく)
- 「犯罪や道徳的に罪がない」ことをそのまま表す言い方。
反意語
- “guiltily” (罪の意識をもって)
- “knowingly” (知っていて、故意に)
- “deliberately” (意図的に、わざと)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈɪn.ə.sənt.li/
- 強勢 (アクセント): 最初の “in” の部分に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の差: 大きな違いはほとんどありませんが、イギリス英語では /ɒ/ に近い音になる場合もあります。アメリカでは “in-ə-sənt-li” と比較的明瞭に発音されます。
- よくある間違い: 「イノセントリー」ではなく、「イ(n)ノセントリー」のように “n” を明確に発音し、アクセントを一拍目に置く点に注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “innoccently”や “inoccenly” など “n” や “c” を重複させ間違いやすい。
- 同音異義語との混同: “inherently” (本質的に) など、「in-」で始まる他の副詞と混同しないように注意。
- 試験対策: TOEICや英検の読解問題中、「罪がない、悪気がない」というニュアンスを示す選択肢として出題される可能性がある。文章中で特に「誰が意図的・無意図的に行動したか」を問う問題で狙われやすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源「in-(否定)+ nocere(害を与える)」を思い出すと、「害のない→無罪の」という流れで「innocent」という印象を持つと覚えやすいです。
- “innocent” に “-ly” がつくと「innocently」となる、という単純なルールを活用しましょう。
- 「イノセントの状態で行動する」というイメージから、「何の罪もないまま行動する」とイメージしやすいです。
以上が「innocently」の詳細な解説です。無邪気さや悪意のない行動を表現したいときに重宝する副詞なので、ぜひ覚えて使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
無邪気に;罪なく