元となった辞書の項目
influence
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: influence
品詞: 動詞 (他にも名詞として使われる場合があります)
意味(英語): To have an effect on the character, development, or behavior of someone or something.
意味(日本語): 「影響を与える」こと。相手の考えや行動、状況に対して何らかの変化をもたらすときに使われる動詞です。「こういう場面で誰かに影響を与えたい、または状況に対して影響を及ぼしたい」などの文脈で使われます。
活用形:
- 現在形:influence
- 三人称単数現在形:influences
- 過去形:influenced
- 過去分詞形:influenced
- 現在分詞形:influencing
他の品詞での例:
- 名詞形:influence(影響)
例: “He has a strong influence on me.” 「彼は私に強い影響を与えている。」
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- A1:超初心者
- A2:初級
- B1:中級
- B2:中上級
- C1:上級
- C2:最上級
※「influence」は日常会話でも頻繁に使われますが、抽象的な場面でのニュアンスが必要になるため、B2程度の理解があると使いこなしやすいとされます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 前置要素(接頭語): 特にありません。
- 語幹: “fluenc” (元はラテン語の語源から、「流れる」イメージを持つ)
- 接尾語: “-ence” (名詞形での表記に由来する部分)
派生語や類縁語
- influential (形容詞):「影響力のある」
- influencer (名詞):「影響力のある人」、「インフルエンサー」
- fluence (あまり一般的ではないが、フィールドによっては「流れ」「運勢」の意味で使われることも)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- influence decisions(意思決定に影響を与える)
- influence behavior(行動に影響を与える)
- influence public opinion(世論に影響を与える)
- greatly influence(大いに影響を与える)
- negatively influence(悪影響を与える)
- positively influence(良い影響を与える)
- influence the outcome(結果に影響を与える)
- influence someone’s choice(誰かの選択に影響を与える)
- influence public perception(人々の認識に影響を与える)
- try to influence(影響を与えようとする)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “influere” (“in-” + “fluere”「流れる」)が由来で、「内に流れ込む」という意味合いを持っていました。
- 後にフランス語経由で英語に入り、「星から届く見えない力が人の運命に影響を及ぼす」というオカルティックな概念でも使われた歴史があります。
使用時のニュアンス・注意点
- 「誰かや何かの意志・状態に変化をもたらす」という意味が主となります。
- 口語でも文章でも使われますが、ややフォーマルかつ汎用的。日常会話では “affect” と置き換えられる場合もあります。
- 「自分が誰かを操作したい」という強いニュアンスよりは、「影響」という中立的・中間的な響きがある単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として使われる場合が大半です。
- “A influences B” (AがBに影響を与える)という形。
- “A influences B” (AがBに影響を与える)という形。
- しばしば受動態でも用いられます。
- “B is influenced by A” (BはAによって影響を受ける)
- “B is influenced by A” (BはAによって影響を受ける)
一般的な構文・イディオム
- influence someone to do something
例: “He influenced me to choose that university.” - be under the influence of ~:本来は飲酒・薬物の影響下にあるという意味合いで使われますが、比喩的に「~の影響を受けている」とも言えます。
- フォーマル/カジュアルどちらでも特に大きく分かれず使えますが、ビジネス文書などではより頻繁に登場する単語です。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “My parents always influenced my taste in music.”
(両親はいつも私の音楽の好みに影響を与えていた。) - “She influenced me to start cooking at home instead of eating out.”
(彼女の影響で外食の代わりに自炊を始めるようになった。) - “I don’t want my friends to influence my decisions too much.”
(友達に自分の意思決定をあまり左右されたくない。)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Our marketing strategy aims to influence consumer behavior positively.”
(我々のマーケティング戦略は、消費者の行動にプラスの影響を与えることを目指している。) - “His leadership style has significantly influenced the team’s performance.”
(彼のリーダーシップスタイルはチームのパフォーマンスに大きな影響を与えた。) - “We need to identify the key factors that influence our quarterly sales.”
(四半期ごとの売上に影響を与える重要な要因を把握する必要がある。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “This study examines how cultural background influences learning outcomes.”
(この研究は文化的背景が学習成果にどのような影響を与えるかを調査する。) - “Environmental factors heavily influence the species diversity in this region.”
(環境要因がこの地域の生物種多様性に大きく影響している。) - “The researchers are trying to determine whether genetic makeup influences susceptibility to the disease.”
(研究者たちは遺伝子構成がその病気へのかかりやすさに影響を与えるかどうかを解明しようとしている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- affect(影響する)
- 「気持ち」や「結果に変化をもたらす」ニュアンスで、よりカジュアル。
- 「気持ち」や「結果に変化をもたらす」ニュアンスで、よりカジュアル。
- impact(影響を与える/衝撃を与える)
- より強いニュアンスで瞬間的または重大な影響を示すことが多い。
- より強いニュアンスで瞬間的または重大な影響を示すことが多い。
- sway(揺さぶる/影響を与える)
- 「説得して心を動かす」というようなニュアンスが強い。
- 「説得して心を動かす」というようなニュアンスが強い。
反意語(Antonyms)
- be unaffected by(影響を受けない)
- 直接的な反意語というより、状態を表す言い回し。
- 直接的な反意語というより、状態を表す言い回し。
- ignore(無視する)や disregard(考慮しない)
- 「影響を与える」とは逆に「影響を意図的に排除する」表現。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈɪn.flu.əns/ (動詞の場合も名詞の場合も同様)
- アメリカ英語: アクセントは第1音節 “IN–flu–ence”
- イギリス英語: 同じく第1音節に強勢を置き、/ˈɪn.flu.əns/
- よくある発音ミス:
- 第2音節を強く読んでしまったり、末尾の “-ence” が “-ance” のように聞こえてしまうミス。
- “flu”の部分を “フル”ではなく “フルー”と伸ばす点に注意。
- 第2音節を強く読んでしまったり、末尾の “-ence” が “-ance” のように聞こえてしまうミス。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: infulence, influance などと綴ってしまうことがあるので要注意。
- 同音異義語との混同: 特に “affluence”(富)や “effluence”(流出)などとは綴りと意味が大きく異なるので注意。
- 試験での出題傾向: TOEICや英検などのビジネス文脈・アカデミック文脈では頻出。受動態表現 “be influenced by~” もよく出題される。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源のイメージ: “in-”(中へ) + “fluere”(流れる)→「流れ込んでくるように影響を及ぼす」。
- 覚え方のコツ: “in” + “fluence” → 「中にたっぷり流れ込む」「相手の中身に変化を与える」と考えるとイメージしやすいです。
- 音のポイント: “IN–flu–ence” の最初の “IN” に意識を置いて、残りは流れるように発音すると覚えやすいでしょう。
- 勉強テクニック: 同じ語源の “fluid” (液体)と絡めて「液体が相手の中に入り込み、変化させる」とイメージすると、意外と記憶に定着しやすいです。
以上が動詞 “influence” の詳細な解説です。日常からビジネス、学術まで幅広く使いやすい単語なので、ぜひ「影響を与える/受ける」を表現するときに活用してみてください。
意味のイメージ