glorify
動詞「glorify」の詳細解説
1. 基本情報と概要
● 英語での意味
- “to glorify” = to praise or honor someone or something in a way that shows admiration or worship
● 日本語での意味
- 「glorify」=「~を讃える」「~を美化する」「崇拝するかのように称賛する」といったニュアンスの動詞です。
例えば人や物の価値や素晴らしさを誇張して伝えたい時に使われます。「ただ褒める」というよりは、神聖化したり、過度に持ち上げたりするイメージがあります。
● 品詞
- 動詞(他動詞)
● 活用形
- 原形:glorify
- 三人称単数現在形:glorifies
- 現在分詞 / 動名詞:glorifying
- 過去形 / 過去分詞:glorified
● 他の品詞形
- 形容詞形:glorified(「美化された~」のように形容詞としても使われることがあります)
- 例:「He is just a glorified salesman.」(彼はただの「美化された」セールスマンだ。)
- 例:「He is just a glorified salesman.」(彼はただの「美化された」セールスマンだ。)
- 名詞形:glorification(「讃えること」「美化」)
● CEFRレベルの目安
- B2(中上級)レベル
- 日常会話を超えて、より抽象的な事柄や比喩的表現を扱う際にこの単語が活躍するため、中上級レベルの単語といえます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: 「glori-」はラテン語の“gloria”に由来し、「栄光」「名誉」を意味します。
- 接尾語: 「-ify」は「~を~にする」「~化する」といった意味を持ち、「glorify」は「栄光を与える」「讃える」へと導きます。
● 派生語や類縁語
- glory (名詞): 栄光、誉れ
- glorious (形容詞): 栄誉ある、栄光に満ちた
● よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- glorify violence(暴力を美化する)
- glorify war(戦争を美化する)
- glorify God(神を讃える)
- glorify one’s achievements(業績を讃える)
- glorify the past(過去を美化する)
- glorify a hero(英雄を讃える)
- glorify the memory(思い出を美化する)
- glorify one’s actions(行動を称賛する)
- glorify fame(名声を讃える)
- glorify success(成功を讃える)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “glorificare”(=to confer glory)から来ています。
- 歴史的背景: キリスト教の文脈などで「神を讃える」という宗教的意味合いでよく用いられていましたが、そこから転じて「~を過度に称賛・賞賛する」一般的な意味に使われるようになりました。
- ニュアンス:
- 「過剰にポジティブに描く」「事実以上に価値を高める」ような響きがあるので、「単に褒める」というよりは「過度に盛り立てすぎる」場合に使われることがあります。
- 宗教的文脈やフォーマルな文章だけでなく、日常会話でも「美化する」の意味で使われます。
- 「過剰にポジティブに描く」「事実以上に価値を高める」ような響きがあるので、「単に褒める」というよりは「過度に盛り立てすぎる」場合に使われることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞: 目的語を伴う
- 例: “They glorify their leader.”(彼らは指導者を讃える)
- 例: “They glorify their leader.”(彼らは指導者を讃える)
- 受動態: “be glorified by ~”(~によって讃えられる)
- 例: “He was glorified by his followers.”(彼は信者たちによって讃えられた)
- 例: “He was glorified by his followers.”(彼は信者たちによって讃えられた)
- 使用シーン:
- ややフォーマルな文脈から、皮肉を込めてカジュアルに使うこともある
- 文章(エッセイや評論)・スピーチなどで多用される
- ややフォーマルな文脈から、皮肉を込めてカジュアルに使うこともある
5. 実例と例文
● 日常会話での例文(3つ)
“Don’t glorify junk food so much. It’s not really that good for you.”
- (ジャンクフードをそんなに美化しないで。あまり体によくないよ。)
“I think we tend to glorify the past, forgetting the bad parts.”
- (私たちは過去を美化する傾向があると思うよ、嫌な部分は忘れちゃって。)
“He always glorifies his achievements, even if they’re minor.”
- (彼はいつも自分の功績を大げさに称えるんだ、些細なことであっても。)
● ビジネスシーンでの例文(3つ)
“We shouldn’t glorify short-term gains at the expense of long-term stability.”
- (長期的な安定を犠牲にして短期的な利益を過度に称賛するべきではありません。)
“The marketing campaign glorifies the product’s features, sometimes exaggerating them.”
- (そのマーケティングキャンペーンは製品の特徴を過度に持ち上げることがあり、時には誇張しているよ。)
“They tried to glorify the company’s history to impress investors.”
- (投資家を惹きつけるために、彼らは会社の歴史を美化しようとしたのです。)
● 学術的な文脈での例文(3つ)
“Historical documents reveal how the regime glorified its leaders through propaganda.”
- (歴史資料は、その政権がいかに指導者をプロパガンダで讃えたかを示しています。)
“Philosophers have discussed the tendency to glorify rationality over emotion.”
- (哲学者たちは、感情よりも理性を崇める傾向について議論してきました。)
“It is crucial to examine how societies glorify certain events and suppress others.”
- (社会が特定の出来事をどのように美化し、他を抑圧するかを検証することは非常に重要です。)
6. 類義語・反意語と比較
● 類義語
- praise(称賛する)
- 一般的にポジティブに「褒める」意味。過度かどうかは含意されない。
- 一般的にポジティブに「褒める」意味。過度かどうかは含意されない。
- extol(激賞する)
- 文語的・フォーマル。大いに称賛するニュアンス。
- 文語的・フォーマル。大いに称賛するニュアンス。
- exalt(高める、称揚する)
- 宗教的・精神的文脈で「高みに上げる」ようなイメージ。
- 宗教的・精神的文脈で「高みに上げる」ようなイメージ。
- lionize(名士扱いする)
- 有名人扱いする、もてはやす意。ややカジュアル。
- 有名人扱いする、もてはやす意。ややカジュアル。
- worship(崇拝する)
- 宗教的要素や人を神格化するレベルの意味で使われる。
- 宗教的要素や人を神格化するレベルの意味で使われる。
● 反意語
- belittle(卑下する、軽んじる)
- criticize(批判する)
- condemn(非難する)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- 米: /ˈɡlɔːrɪfaɪ/
- 英: /ˈɡlɔːrɪfaɪ/
- 米: /ˈɡlɔːrɪfaɪ/
- アクセント: 最初の “glo” の部分に強勢があります(GLOR-i-fy)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では “o” の音がやや長め、イギリス英語では /ˈɡlɔːrəfaɪ/ と「オー」の音がよりはっきり感じることがあります。
- よくある間違い: “gory”(血なまぐさい)や “glory”(栄光)との混同に注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “glorify” の “-ify” の部分を “-fy” と書き落とさないように注意。
- 同音異義語: 先述のように “glory” と混同して使わないように。
- 用法: 過度に称賛・美化するニュアンスが強いため、適切なシーンで使う必要があります。ただ礼賛する文脈には「praise」を使う場合が多いです。
- 試験対策: TOEIC ・英検などの長文問題で、“glorify” は文脈から和訳を求められることがあります。文脈次第で「賞賛する」「美化する」のどちらがふさわしいか意識しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: “glory + ify” =「栄光を与える」、「栄光をもたらす」という直感的なイメージで覚える。
- ストーリーテクニック: 「グロー(光り輝く)+リファイ(何かに混ぜる感じ)」とイメージすると、光り輝く要素を相手に与える、という感覚で記憶しやすいです。
- スペリングのポイント: 後半の “-ify” は “-effect,” “-flower,” などとは違い動詞化を意味する重要な接尾語です。“modify,” “clarify,” “justify” の仲間だと覚えると覚えやすいです。
以上が動詞「glorify」の詳細解説です。日常会話や文章表現で使う際に、「やや誇張が入った称賛や美化」を表す点を意識して活用してみてください。
〈神〉‘を'ほめたたえる,あがめる
…‘に'栄光を与える
…‘を'美化する,飾り立てる