divorce
以下では、英単語 “divorce” (動詞) について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語)
“divorce” (verb) — to legally end a marriage with someone; to separate from a spouse by a legal process.
意味(日本語)
「離婚する」という意味です。法律的に結婚関係を解消するニュアンスがあります。たとえば「夫と離婚する」という場合に使い、比較的フォーマルからカジュアルまで幅広い場面で使われます。
- 品詞: 動詞 (verb)
活用形:
- 現在形: divorce
- 三人称単数現在形: divorces
- 過去形 / 過去分詞形: divorced
- 進行形: divorcing
他の品詞としての例:
- 名詞 “divorce”: 「離婚」という名詞としても使われます (例: “Their divorce was finalized last year.”)
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級): 日常生活でもよく出る単語ですが、法的・正式な文脈でも用いられるため、中上級レベルの語彙として挙げられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭辞: 特になし。ただし語源的には「dis- / de- (離れる)」の名残があると言われます。
- 語幹: “divorce”
- 接尾辞: 特になし。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- divorce settlement(離婚協議)
- file for divorce(離婚を申し立てる)
- divorce proceedings(離婚手続き)
- amicable divorce(円満離婚)
- messy divorce(泥沼離婚)
- divorce court(離婚裁判所)
- divorce lawyer(離婚専門の弁護士)
- get a divorce(離婚する)
- quick divorce(スピード離婚)
- final divorce decree(離婚確定判決)
3. 語源とニュアンス
“divorce” はラテン語の “dīvortium” (dis-「離れる」+ vertere「向きを変える」) に由来します。もともと「別れの方向に向きを変える」という意味から、法的に夫婦関係を解消する行為を表すようになりました。
日常会話では比較的聞き慣れた言葉ですが、話題としてはセンシティブな側面もあります。「離婚」を扱う性質上、フォーマルな場面(法廷や公的手続き)や個人的にデリケートな話題として使われることが多いでしょう。一方、ビジネスやメディアなどでも普通に使われます。
また、「to divorce oneself from ~」のように「~から切り離す・分離する」という比喩的表現でも使われることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 動詞 “divorce” は 他動詞 (transitive verb) として使われることが多いです。例えば “He divorced his wife.” のように「目的語(誰と離婚したか)」が続きます。
- ただし、「~を切り離す」という比喩表現では “divorce something from something” のように前置詞 “from” を伴う場合があります (例: “It’s hard to divorce emotions from logic.”)。
一般的な構文・イディオム
- “divorce A from B” : A を B から分離する / 切り離す
- “get divorced (from someone)” : (誰かと)離婚する
フォーマル / カジュアル:
- 法的手続きに関する話題では「file for divorce」「divorce proceedings」のようにフォーマルなトーンが多いです。
- 「get divorced」は日常会話でもカジュアルに使われます。
5. 実例と例文
ここでは、日常会話・ビジネス・学術的な文脈などでの例文を3つずつ紹介します。
① 日常会話
(EN) “I heard that Sarah decided to divorce John.”
(JA)「サラがジョンと離婚することに決めたらしいよ。」(EN) “They can’t stop arguing, so they might get divorced soon.”
(JA)「あの二人はずっとケンカばかりだから、そのうち離婚するかもしれないね。」(EN) “My parents divorced when I was ten, but they still get along well.”
(JA)「私が10歳の時に両親は離婚したけど、今でも仲はいいんだ。」
② ビジネス
(EN) “Our law firm specializes in helping clients file for divorce.”
(JA)「私たちの法律事務所は、クライアントの離婚手続きを専門に扱っています。」(EN) “Staying professional, they decided to divorce their personal feelings from the negotiation topic.”
(JA)「プロとして対応するために、彼らは交渉の話題と個人的な感情を切り離すことにしました。」(EN) “Executives need to divorce emotion from critical decision-making processes.”
(JA)「経営幹部は、重要な意思決定の際に感情を排除することが求められます。」
③ 学術的な文脈
(EN) “The researcher attempts to divorce personal bias from the data analysis.”
(JA)「研究者はデータ分析を行う際に、個人的なバイアスを排除しようと試みます。」(EN) “Sociological studies often examine the long-term effects of parents’ divorce on children.”
(JA)「社会学の研究では、両親の離婚が子どもに及ぼす長期的影響をよく調査します。」(EN) “Philosophers debate whether it is possible to completely divorce ethics from politics.”
(JA)「哲学者たちは、倫理を政治から完全に切り離すことが可能かどうかを議論しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- separate (分かれる)
- 「一時的・物理的に離れる」場合にも使い、離婚だけとは限りません。
- 「一時的・物理的に離れる」場合にも使い、離婚だけとは限りません。
- split up (分裂する / 別れる)
- 口語的で「別れる」のカジュアルな表現です。夫婦や恋人の解消にも使われます。
- 口語的で「別れる」のカジュアルな表現です。夫婦や恋人の解消にも使われます。
- dissolve a marriage (結婚を解消する)
- 法的な結婚関係を解消するというややフォーマルな言い方です。
反意語 (Antonyms)
- marry(結婚する)
- 離婚の反対行為を示す言葉です。 “They married last year, but they divorced a few years later.”
7. 発音とアクセントの特徴
IPA:
- アメリカ英語 (AE): /dɪˈvɔːrs/
- イギリス英語 (BE): /dɪˈvɔːs/ (母音の長さが若干異なる場合もありますが、ほぼ同じです)
- アメリカ英語 (AE): /dɪˈvɔːrs/
アクセント: 第2音節 “-vorce” に強勢がきます (di-VORCE)。
よくある間違い: “di-VOICE” のように “voice” と混同して発音してしまう人がいますが、/vɔːrs/ の母音を意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “divorse” と “o” と “r” を逆にしてしまうミスが多いです。
- 同音異義語との混同: “devise” (工夫する/考案する) とは発音が似ている部分がありますが、アクセント位置や綴りが異なります。
- 法的な書類で “divorce” は頻出語なので、TOEICや英検などのビジネス・生活分野の問題や読解問題で出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「dis- (離れる) + vertere(回る)」のイメージ:輪になっていたものを分けて別々の方向に回る感じ。
- 「結婚 (marriage) の逆行為!」と覚えると頭に入りやすいです。
- スペリングで “v”, “o”, “r” の順番を意識する。語尾が “-orce” になっていることをしっかり押さえましょう。
ぜひこの「divorce」の使い方をしっかり身につけて、口語・文章・法的な書面などさまざまな場面で正しく活用してみてください。
〈夫または妻〉‘と'離婚する,〈夫婦〉‘を'離婚させる
(…から)…‘を'分離する,切り離す《+名+from+名》