元となった辞書の項目
comb
解説
以下では、英単語の動詞 “comb” を、指定された9つの観点から詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: comb
品詞: 動詞 (同じ綴りで名詞としても存在します)
活用形:
- 原形: comb
- 過去形: combed
- 過去分詞: combed
- 現在分詞・動名詞: combing
レベル (CEFR): A2(初級)
- 日常的な動作や基本的な「探す」行為を表すため、初級レベル(A2)の単語として学習されることが多いです。
意味(英語・日本語)
(髪などを) くしでとかす (to use a comb to tidy or arrange hair)
→ 「髪を整えるときによく使われる動詞です。日常生活の中で、『髪をとく』という行為を表します。」(場所や書類などを) 徹底的に探す・調べる (to search something thoroughly)
→ 「ある場所や情報をくまなく探したり、データを入念に調べたりするニュアンスを持ちます。」
2. 語構成と詳細な意味
“comb” は短い単語で、はっきりした接頭語・接尾語の区別がありません。元々は古英語由来の語で、現代英語では「髪をとかす」「場所をくまなく探す」の2つの主要な意味があります。
関連する他の品詞
- 名詞: comb(くし/ニワトリのとさか など)
よく使われるコロケーション(10個)
- comb one’s hair
- 「髪をとかす」
- 「髪をとかす」
- comb through data
- 「データをくまなく調べる」
- 「データをくまなく調べる」
- comb through evidence
- 「証拠を綿密に調べる」
- 「証拠を綿密に調べる」
- comb through the files
- 「ファイルを丹念に探す」
- 「ファイルを丹念に探す」
- comb the area
- 「その地域をくまなく捜索する」
- 「その地域をくまなく捜索する」
- comb out the knots/tangles
- 「もつれをとく」(髪や糸など)
- 「もつれをとく」(髪や糸など)
- go over something with a fine-tooth comb
- 「(細かいところまで)徹底的に調べる」
- 「(細かいところまで)徹底的に調べる」
- comb the beach
- 「浜辺をくまなく探す」
- 「浜辺をくまなく探す」
- comb the archives
- 「アーカイブを徹底的に探す」
- 「アーカイブを徹底的に探す」
- comb the library
- 「図書館をくまなく調べる」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “camb” に由来し、もともとは「毛をとかすための道具」を意味していました。それが動詞化し、「髪をとかす」という使い方のほか、転じて「物事をくまなく探す・調べる」というニュアンスでも使われるようになりました。
ニュアンス・使用上の注意
- 「髪をとかす」という日常的な意味ではカジュアルに使われます。
- 「場所や情報を探す」という意味ではややフォーマル/ビジネス寄りの使い方もあります。
- 文章でも会話でも幅広く使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として使われます。目的語として「髪」「場所」「ファイル」など、何をとかす/探すのかを伴います。
- 「comb through ~」という形で、「~を徹底的に調べる」という表現がよく使われます。
- 名詞としての “comb” は可算名詞 (a comb, two combs) です。
イディオム
- with a fine-tooth comb: 「綿密に/徹底的に」
- 例: “He went through the contract with a fine-tooth comb.”
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアルな場面)
- “I always comb my hair after I take a shower.”
- 「シャワーの後はいつも髪をとかします。」
- 「シャワーの後はいつも髪をとかします。」
- “Could you comb the dog’s fur? It’s getting tangled.”
- 「犬の毛をとかしてあげてくれる? もつれてきたから。」
- 「犬の毛をとかしてあげてくれる? もつれてきたから。」
- “Don’t forget to comb out the knots before you leave.”
- 「出かける前に髪のもつれをとくのを忘れないでね。」
ビジネス (オフィスや職場で)
- “We need to comb through these reports by tomorrow morning.”
- 「明日の朝までに、これらのレポートを徹底的に調べる必要があります。」
- 「明日の朝までに、これらのレポートを徹底的に調べる必要があります。」
- “Let’s comb the contract for any hidden clauses.”
- 「契約書をくまなく読んで、隠された条項がないか確認しましょう。」
- 「契約書をくまなく読んで、隠された条項がないか確認しましょう。」
- “I’ll comb the emails to find the original request.”
- 「最初の依頼を探すために、メールを全部チェックします。」
学術的 (研究や論文などで)
- “Researchers combed through the data to identify any anomalies.”
- 「研究者たちは、異常値を探すためにデータを隅々まで調べました。」
- 「研究者たちは、異常値を探すためにデータを隅々まで調べました。」
- “We combed the archives to find historical references.”
- 「歴史的な文献を見つけるためにアーカイブを徹底的に調査しました。」
- 「歴史的な文献を見つけるためにアーカイブを徹底的に調査しました。」
- “The team combed through the library for relevant literature.”
- 「チームは関連文献を探すために図書館をくまなく調べました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- brush(ブラッシングする、ブラシをかける)
- 髪・物などを「ブラシでこする」ときに使います。 “comb” よりも全体をブラッシングするニュアンス。
- 髪・物などを「ブラシでこする」ときに使います。 “comb” よりも全体をブラッシングするニュアンス。
- search(探す)
- どんな方法でも「探す」行為を広く表す一般語。 “comb” は「入念に探す」というニュアンスを強調します。
- どんな方法でも「探す」行為を広く表す一般語。 “comb” は「入念に探す」というニュアンスを強調します。
- rummage(かき回して探す)
- 物を引っかき回して探すイメージ。ややカジュアルで「散らかしながら探す」ニュアンスが強い。
- 物を引っかき回して探すイメージ。ややカジュアルで「散らかしながら探す」ニュアンスが強い。
反意語
- ignore(無視する)
- 「探さない」という意味での大きな反対。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /koʊm/
- イギリス英語: /kəʊm/
- アメリカ英語: /koʊm/
- アクセント: 「o」の部分にアクセントが置かれます。末尾の “b” は発音されないので注意が必要です。
よくある発音ミス
- 語尾の “b” を発音してしまう (× /koʊmb/)
- 「come /kʌm/」と混同する
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “comb” は末尾の “b” を忘れがち、または “b” を発音してしまう間違いがよくあります。
- 同音異義語との混同: “come” (来る) と発音上で混同しやすいので注意。
- 試験対策: TOEICや英検などでは「コロケーションの問題」や「動詞の意味の使い分け」を問われる場合があります。特に “comb through” が「くまなく探す」という意味になることを覚えておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「クシの形を思い出して“梳かす/探す”」と覚えるとよいでしょう。
- “Comb through” は「櫛(くし)できれいに梳かすように、一つひとつ丁寧に」探すイメージで、とてもわかりやすいです。
- 末尾の “b” が発音されないので、「コーム」のように覚えましょう。
- 一緒に “bomb” (ボム) や “tomb” (トゥーム) のように末尾の “b” を発音しない単語をセットで覚えるのも手です。
以上が、動詞 “comb” の詳細な解説です。髪をとかす動作だけでなく、「くまなく探す」という意味でビジネスや学術的な文章にも頻出する単語なので、ぜひ使い方をマスターしてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈髪〉'を'くしですく,とく;〈羊毛など〉'を'すく
意味(2)
(…を捜して)…'を'しらみつぶしに捜索する《+名+for+名》