bargain
以下では、動詞「bargain」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英単語: bargain
品詞: 動詞 (加えて名詞用法も存在しますが、ここでは動詞を中心に説明します)
意味(英語): to negotiate the terms of a transaction or agreement, often focusing on price
意味(日本語): 交渉する、値段や条件を取り決める、値切る
「bargain」は、値段などを交渉するときに使う動詞です。相手とのやり取りの中で、「もっと安くしてほしい」「条件を変えてほしい」といった話し合いを行う場面で使われます。交渉によって、お互いが納得できる条件を得ようとするイメージです。
活用形
- 現在形: bargain
- 過去形: bargained
- 過去分詞形: bargained
- 現在分詞形 / 動名詞: bargaining
他の品詞例
- 名詞形: a bargain(「お買い得品」「掘り出し物」という意味)
- 現在分詞形の形容詞的用法: bargaining table (交渉の場)
CEFR レベルの目安
- B1(中級)〜B2(中上級): 日常会話での交渉や仕事での契約条件提示まで幅広く使われるため、中級から中上級レベルで習得するとよい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
「bargain」は目立った接頭語・接尾語を持ちませんが、派生語として名詞形の bargain や、形容詞表現(bargaining chip など)があります。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- bargain for a better price
(より良い値段を交渉する) - bargain over details
(詳細について交渉する) - bargain collectively
(団体交渉をする) - bargain in good faith
(誠実に交渉する) - strike a bargain
(取引・合意をまとめる) - drive a hard bargain
(強気の交渉をする) - hard bargain
(厳しい条件の交渉) - bargain away (one’s rights)
(権利などを(交渉で)安易に手放す) - bargain down (the price)
(値段を下げさせる) - bargaining power
(交渉力)
3. 語源とニュアンス
語源:
「bargain」は中英語(Middle English)の “bargaynen” から来ており、古フランス語の “barguigner” (値切る、交渉する)に由来するとされています。歴史的使用:
商取引が多く行われていた時代から、「価格交渉」「条件交渉」を指す言葉として使われてきました。派生して「掘り出し物」という名詞の意味も確立しています。ニュアンス・使用時の注意点:
- 価格や契約交渉の場面でカジュアルからフォーマルまで広く使えます。
- 「しつこく値切る」という否定的なニュアンスを与えないためには、文脈や相手との関係性を考えて使うことが大切です。
- 口語でも書き言葉でも比較的自由に用いられますが、ビジネスでは他の丁寧な交渉語(negotiate など)を使う場合もあります。
- 価格や契約交渉の場面でカジュアルからフォーマルまで広く使えます。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞・自動詞両方の用法
- 自動詞 (~with someone):
“He is bargaining with the dealer.”
(彼はディーラーと交渉している。) - 他動詞 (~for / about something):
“She wants to bargain the price down.”
(彼女は値段を下げてもらおうと交渉している。)
- 自動詞 (~with someone):
一般的な構文・イディオム
- bargain with [人] for [物/条件]: 「~と~について交渉する」
- drive a hard bargain: 「強気の交渉をする」
- strike a bargain: 「合意に至る・取引をまとめる」
- bargain with [人] for [物/条件]: 「~と~について交渉する」
フォーマル / カジュアルな使用
- カジュアル:
“Let’s bargain a little before we finalize the deal.” - ややフォーマル:
“We should negotiate the terms rather than just accept them.”
- カジュアル:
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル) 例文
“I always try to bargain for a lower price at the flea market.”
(フリーマーケットでは、いつも値段を安くできないか交渉してみるんだ。)“Are you going to bargain with the landlord to reduce the rent?”
(家賃を下げてもらえるように大家さんと交渉するつもり?)“I’m not very good at bargaining, so I usually just pay the listed price.”
(あまり交渉が得意じゃないから、たいてい提示された価格をそのまま払っちゃうの。)
ビジネス (ややフォーマル) 例文
“Our representatives are currently bargaining the terms of the contract.”
(当社の担当者が現在、契約条件を交渉しています。)“They bargained intensely, but eventually agreed on a reasonable compromise.”
(激しくやり取りをしたが、最終的には妥当な妥協点で合意に達した。)“We need to bargain for a better supply rate to reduce costs.”
(コスト削減のために、より良い仕入れ条件を交渉する必要があります。)
学術的・フォーマル (アカデミック) 例文
“Economic models often examine how individuals bargain under conditions of uncertainty.”
(経済学のモデルでは、個人が不確実な状況下でいかに交渉するかをしばしば分析する。)“Labor unions consistently bargain for higher wages and better working conditions.”
(労働組合は常に賃金引き上げや労働条件の改善を求めて交渉を行う。)“The concept of bargaining behavior has been widely studied in game theory.”
(交渉行動の概念は、ゲーム理論において広く研究されてきた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- negotiate(交渉する)
- より広義の「交渉する」を意味し、値段以外にも会議や外交上での条件調整などに使われる。
- より広義の「交渉する」を意味し、値段以外にも会議や外交上での条件調整などに使われる。
- haggle(値切る)
- 値段について細かくしつこく押し問答するようなイメージ。カジュアルで時にネガティブな響きもある。
- 値段について細かくしつこく押し問答するようなイメージ。カジュアルで時にネガティブな響きもある。
- deal(取引する / 交渉する)
- 「取引をまとめる」という意味に近く、ビジネスシーンで頻繁に使われる。
反意語 (Antonyms)
- accept(受け入れる)
- 相手の条件をそのまま受け入れて交渉しない場合。
- 相手の条件をそのまま受け入れて交渉しない場合。
- yield(譲歩する、屈する)
- 「屈して交渉を放棄する/譲る」という意味合いで真逆のイメージ。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA)
- イギリス英語: /ˈbɑː.ɡɪn/
- アメリカ英語: /ˈbɑːr.ɡɪn/
- イギリス英語: /ˈbɑː.ɡɪn/
- アクセント
- “bar” の部分に強勢が置かれます。
- “bar” の部分に強勢が置かれます。
- よくある間違い
- アメリカ英語では “r” の音が強くなりやすいので、/ˈbɑːr.ɡɪn/ と発音するように注意します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “bargin” と書いてしまうミスがよくあるため要注意。正しくは “bargain” “a” の位置に注意。
- 同音異義語との混同: 目立った同音異義語はありませんが、“begin” と似たスペルで混乱する場合があるかもしれません。
- 試験対策:
- TOEICや英検のリスニング問題で “deal,” “negotiate,” “bargain” の意味の違いを問われることがあります。
- リーディングでも “drive a hard bargain” のイディオムが出題される可能性があります。
- TOEICや英検のリスニング問題で “deal,” “negotiate,” “bargain” の意味の違いを問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “bar” + “gain” と考えると、「ゲイン(得る)するために交渉の“バー”を下げる/上げるイメージ」で覚えると記憶しやすいかもしれません。
- フリーマーケットや市場で値切っている状況を思い出すと自然に頭に残りやすいでしょう。
- スペリングのポイントは “-gain (ゲイン)” の部分をしっかり意識すると、“bargin”という誤綴りを防ぎやすくなります。
以上が「bargain」の動詞としての詳しい解説です。価格交渉や条件交渉の場面で、ぜひ使ってみてください。価格や条件をめぐるやり取りを想像すると覚えやすく、またビジネスから日常会話まで活用範囲の広い便利な単語です。
契約をする,条件を話し合う
《bargain+that節》…であると契約する