元となった辞書の項目
abundant
解説
1. 基本情報と概要
単語: abundant
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): “more than enough; very plentiful.”
意味(日本語): 「十分以上にある、豊富な、とてもたくさんある状態を指す。」
「abundant」は、「豊富な」や「十分なほど多い」といったニュアンスがあります。会話でも文章でもよく使われますが、ややフォーマル寄りの響きがあり、「たくさんあって困らないほどある」というイメージを持つ表現です。
活用形や関連語
- 形容詞: abundant (基本形)
- 副詞: abundantly (豊富に)
- 名詞: abundance (豊富さ)
- 動詞: abound (豊富にある、たくさんある)
CEFRレベル: B2(中上級)
少しフォーマル寄りで、文章やスピーチなどでも使われやすい語彙レベルです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源となるラテン語 “abundare” は “ab-”(~から) + “unda”(波)に由来し、「波のようにあふれ出る」というイメージがあります。「あふれ出るほど多い」という意味合いがエッセンスです。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- abundant supply(豊富な供給)
- abundant resources(豊富な資源)
- abundant evidence(十分な証拠)
- abundant opportunities(豊富な機会)
- be abundant in 〜(〜に富んでいる)
- abundant rainfall(豊富な降雨量)
- abundant harvest(豊作)
- abundant wildlife(豊富な野生生物)
- enjoy abundant support(多くの支援を享受する)
- an abundant amount of 〜(十分すぎるほどの〜)
これらのコロケーションからもわかるように、「abundant」は主に「豊富な」「ありあまるほどの」といった状況を表すときに用いられます。
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “abundare”(あふれかえる)→ 古フランス語 “abondant” → 中英語 “abundant”
- 「あふれるほど多い」という由来が、そのまま現在の用法のイメージに引き継がれています。
ニュアンスや使用時の注意点
- 一般的には肯定的・ポジティブな意味合いで使われます。
- 日常会話でも問題なく使用できますが、ややフォーマルな響きがあるため、書き言葉でよく見かけることが多いです。
- 口語でも「plentiful」と言い換えられる場合があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他の語と組み合わせるとき: 名詞を修飾して「abundant + 名詞」の形になることが多いです (例: “abundant water resources”)。
- 文中での位置: 形容詞なので名詞の前、もしくは補語として使えます (例: “Resources are abundant.”)。
- 可算・不可算名詞に関わらず使用: 「abundant」は「量が多い」ことを強調するため、可算名詞・不可算名詞のどちらにつくことも可能です (例: “abundant fruits”、 “abundant water”)。
5. 実例と例文
① 日常会話
- “We have an abundant supply of snacks for the party.”
(パーティーのお菓子はたっぷりあるよ。) - “This garden has abundant flowers, especially in spring.”
(この庭は特に春に花がたくさん咲きます。) - “I found that our local market has abundant fresh produce.”
(近所の市場は新鮮な農産物がとても豊富だよ。)
② ビジネス
- “Our company benefits from abundant resources in this region.”
(我が社はこの地域の豊富な資源の恩恵を受けています。) - “The research department has abundant data to analyze.”
(研究部門は分析するデータがたくさんあります。) - “Employees appreciate the abundant opportunities for professional growth.”
(従業員は仕事で成長する機会が豊富にあることを評価しています。)
③ 学術的・専門的
- “The study revealed abundant evidence supporting the new hypothesis.”
(その研究は、新しい仮説を支持する豊富な証拠を明らかにした。) - “Abundant rainfall in this region contributes to diverse ecosystems.”
(この地域の豊富な降雨量は多様な生態系の形成に寄与している。) - “Abundant fossil records provide insight into ancient species.”
(豊富な化石記録は古代の生物に関する洞察をもたらす。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- plentiful(豊富な)
- 「abundant」とほぼ同義だが、やや口語的・カジュアル。
- ample(十分な、おおまかに十分な量がある)
- ニュアンスとしては「余裕が感じられるほど」十分という意味。
- bountiful(豊富な、恵み豊かな)
- 「自然の恵み」を連想させる際によく用いられる。
- rich(豊富な、豊かな)
- 「内容が豊か」、「味わいや要素が多様」というニュアンスで使うことが多い。
- plentiful(豊富な)
反意語
- scarce(乏しい)
- limited(限られた)
- scarce(乏しい)
「abundant」は「必要とされる量をはるかに上回る豊富さ」を強調する点で、上記の単語との差が見られます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /əˈbʌn.dənt/(アメリカ英語・イギリス英語ともに似た発音)
- 音節: a-bun-dant
- アクセント(強勢)は第2音節 “-bun-” に置かれます。
- 音節: a-bun-dant
- アメリカ英語とイギリス英語:
- 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /ə/ の音が若干はっきりとする傾向があります。
- 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では /ə/ の音が若干はっきりとする傾向があります。
- よくある発音ミス:
- “abundent”と誤って/əˈbʌn.dɛnt/のように発音してしまうことがありますが、正しくは /əˈbʌn.dənt/ です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “abundant” の “a-b-u-n-d-a-n-t” を “abundent” や “abundunt” と書き間違えないように注意。
- 派生語の混同: “abundance” (名詞) と混同しないように。
- 試験対策: TOEICや英検などでも「豊富な資源」「多くの機会」などを表す際に登場する単語です。文脈上、「たっぷりある」「十分にある」を強調したいときに用いられることが多いので、見覚えがあったらすぐに意味を思い出せるようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 接頭辞と語源をイメージ: “ab-” + “unda” (波) → 「波があふれ出るようにたくさんある」。波があふれてくる様子を思い浮かべると「あり余るほど多い」というイメージが定着しやすいです。
- 音やスペリングで覚える: “a-bun-dant” で bun (パン) がたくさんあるイメージ(“a bun dance”)など、語呂合わせで記憶するのも面白い方法です。
- 勉強テクニック: 類義語「plentiful」「ample」「bountiful」などとセットで覚えておくと、表現の幅が広がります。
以上が形容詞 “abundant” の詳細解説です。日常会話からビジネス、学術の場まで幅広く使える便利な単語なので、ぜひ積極的に活用してください。
意味のイメージ
意味(1)
豊富な,十分な