元となった辞書の項目
abnormal
解説
1. 基本情報と概要
単語: abnormal
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): not normal, unusual, or deviating from the standard or typical
意味(日本語): 正常ではない、異常な、標準や典型から外れた
「abnormal」は「普通ではない」といったニュアンスを持ち、医学的文脈や心理学的文脈などで「異常な」様子を表す際によく使われます。日常会話でも、「ちょっと普通と違うね」という意味合いがある時に用いられます。
活用形
- 形容詞なので、基本形はabnormalのままです。
- 比較形: more abnormal (比較級), most abnormal (最上級)
- 例: This situation is more abnormal than yesterday.(この状況は昨日よりも異常です。)
- 例: This is the most abnormal event I’ve seen in years.(これはここ数年で最も異常な出来事です。)
- 例: This situation is more abnormal than yesterday.(この状況は昨日よりも異常です。)
他の品詞形
- 名詞形: abnormality (異常性、異常な点)
- 例: There was an abnormality in his test results. (彼の検査結果に異常が見られた。)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
- “abnormal”は日常会話でも使うことがありますが、主に医学、科学、または少しフォーマルな場で出やすいため、CEFRレベル的には中上級(B2)程度の語彙と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語「ab-」: 「~から離れて」という意味を持ち、「away from」を表します。
- 語幹「normal」: 「標準的な、正常な」という意味を持ちます。
「abnormal」は「標準から外れた」というニュアンスが強調された単語です。
派生語や類縁語
- abnormality (n.): 異常性、異常なところ
- normal (adj.): 正常な、標準の
- normalize (v.): 正常化する
- normality (n.): 正常性、通常状態
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- abnormal behavior → 異常行動
- abnormal heart rhythm → 心拍の異常リズム
- abnormal result → 異常な結果
- detect abnormal cells → 異常な細胞を検出する
- abnormal growth → 異常な増殖
- slightly abnormal → わずかに異常な
- highly abnormal → 非常に異常な
- abnormal pattern → 異常なパターン
- abnormal condition → 異常な状態
- consider (something) abnormal → (何かを) 異常とみなす
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「ab-」(離れて)+「normālis」(規則に合う)から来ています。
- 歴史的には、「規範(norm)」から外れたものを意味しており、医学・科学文献や学術的文脈で古くから使われてきた表現です。
ニュアンス・使用時の注意
- 科学的・医学的分野では客観的に「標準から外れている状態」を指します。
- カジュアルに使う場合、「普通とは違うよね」というニュアンスをある程度はらみます。
- 「abnormal」は「奇怪な」や「嫌悪感を与えるほどに変」という極端なニュアンスよりは、「基準から外れた」という比較的中立的なニュアンスです。
- フォーマルからセミフォーマルな文脈での使用が多いですが、日常会話でも「something is really abnormal(何か本当に変だね)」のように使うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞なので、名詞を修飾する位置で使われます。
- 例: abnormal symptoms (異常な症状), abnormal behavior (異常な行動)
- 例: abnormal symptoms (異常な症状), abnormal behavior (異常な行動)
- 文中では述語としても使うことができます(補語として使う場合)。
- 例: His reaction was abnormal. (彼の反応は異常だった。)
文法上のポイント
- 可算・不可算は名詞ではないので関係しません。
- 「異常な」という意味合いを説明する場合は名詞形「abnormality」を使うことが多いです。
イディオム・構文例
- “to be considered abnormal”: 異常とみなされる
- “to appear abnormal”: 異常そうに見える
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “It’s a bit abnormal for him to stay up all night like that.”
(彼がああやって一晩中起きているのは、ちょっと普通じゃないよ。) - “I noticed an abnormal noise coming from the car engine.”
(車のエンジンから異常な音がしているのに気づいたよ。) - “The weather this summer has been abnormal; it’s so hot!”
(今年の夏の天気は異常だね。すごく暑い!)
ビジネスシーンでの例文
- “We found abnormal fluctuations in the sales data last quarter.”
(先四半期の売上データに異常な変動が見られました。) - “The system has been experiencing abnormal downtime recently.”
(最近、システムに異常なダウンタイムが続いています。) - “Please notify us if you detect any abnormal activity in the network.”
(ネットワーク上で何か異常な活動を検知した場合はお知らせください。)
学術的・専門的な文脈での例文
- “The patient presented abnormal levels of hormone secretion.”
(患者にはホルモン分泌の異常値が見られました。) - “Researchers discovered an abnormal pattern in the data analysis.”
(研究者たちはデータ解析で異常なパターンを発見しました。) - “The autopsy revealed an abnormal growth in the liver tissue.”
(その解剖で、肝臓組織内に異常な増殖があることが判明しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- unusual (普通ではない、変わった)
- 「abnormal」よりも一般的で日常的な表現。軽い驚きを含む。
- 「abnormal」よりも一般的で日常的な表現。軽い驚きを含む。
- atypical (典型的ではない)
- 「abnormal」同様に「基準から外れている」ニュアンスだが、特定分野での標準や型を意識。
- 「abnormal」同様に「基準から外れている」ニュアンスだが、特定分野での標準や型を意識。
- irregular (規則性がない)
- 時間間隔やパターンなどが規則的でないときに使われる。
- 時間間隔やパターンなどが規則的でないときに使われる。
- deviant (逸脱した)
- 道徳や社会規範からの逸脱を強調する。やや否定的ニュアンスが強い。
- 道徳や社会規範からの逸脱を強調する。やや否定的ニュアンスが強い。
- anomalous (異常な、特異な)
- 学術的・フォーマルな場で用いることが多い。
反意語 (Antonyms)
- normal (正常な、普通の)
- typical (典型的な)
- standard (標準的な)
いずれも「通常、当たり前、標準的」であるイメージが強いです。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /æbˈnɔːr.məl/ (米), /æbˈnɔː.məl/ (英)
- アクセントの位置: 「ab*nor*mal」の “nor” の部分に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語での発音の大きな違い
- 大きな違いはなく、/ɔː/ の音がアメリカ英語ではやや短めに、イギリス英語ではより長めに発音される傾向があります。
- 大きな違いはなく、/ɔː/ の音がアメリカ英語ではやや短めに、イギリス英語ではより長めに発音される傾向があります。
- よくある発音の間違い
- アクセントを前後で間違えて “ab-nor-MAL” と発音しないように注意。
- “ab*nor*-mal” が正しいアクセントです。
- アクセントを前後で間違えて “ab-nor-MAL” と発音しないように注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “abnormal”を “abnormale” や “abnomal” と書いてしまうミス。
- 同音異義語: 特に同じ発音を持つ別の単語はありませんが、“abnormal”を“ab normal”と誤って区切らないように。
- 試験での出題傾向(TOEIC・英検など):
- グラフやデータ分析の問題で「abnormal fluctuations / abnormal changes」のように出やすい。
- 医療・健康に関するリスニングやリーディング問題で「abnormal symptoms / abnormal test results」という形でよく出題される。
- グラフやデータ分析の問題で「abnormal fluctuations / abnormal changes」のように出やすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ab-」は「離れて」という意味 → 「non-normal(普通から離れている)」と覚えるとイメージしやすい。
- “normal”のはじまりに “ab-”がついただけ → 「normal じゃない → abnormal」。
- スペリングのポイント: 飛び出たような “b” と、最後は “-mal” で終わることを意識すると間違いにくい。
- 覚え方: “ab” + “normal” → “away from normal” と繰り返しイメージする。
以上が形容詞 “abnormal” の詳細解説です。医学や心理学の文脈でも頻繁に使われる単語なので、しっかりマスターしておくと便利です。
意味のイメージ
意味(1)
異常な,普通でない,規準をはずれた