impress
1. 基本情報と概要
単語: impress
品詞: 動詞 (Verb)
活用形:
- 原形: impress
- 三人称単数現在形: impresses
- 過去形: impressed
- 過去分詞形: impressed
- 現在分詞形: impressing
意味(英語):
- To affect someone’s mind or feelings in a way that leaves a strong or lasting impact.
- To make someone feel admiration or respect.
意味(日本語):
- 相手の心や感情に強い印象を与えること。
- 尊敬や感嘆の気持ちを抱かせること。
「impress」は、「人を感心させる」「強い印象を与える」というニュアンスで使われる動詞です。相手に「すごい!」と思わせるような場面で広く使われます。
CEFR レベル目安: B2(中上級)
- 日常会話だけでなく、ビジネスや学術文書など、少し複雑な場面でもよく使われる単語です。
他の品詞形:
- 名詞: impression (印象)
- 形容詞: impressive (印象的な)
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 「im-」: 多くの場合、内側に、あるいは強調を意味する接頭語(この単語の場合、“in”とラテン語由来の「押す」という意味合いが結びついたと考えられます)。
- 「press」: 「押す」という意味の語根。
つまり「impress」は、元々「押し付ける」「刻み込む」というイメージがあり、それが派生して「(心に)刻み込む→強い印象を与える」という現代的な意味になりました。
派生語・類縁語:
- impression (名詞: 印象)
- impressive (形容詞: 印象的な)
- impressible (形容詞: 感動しやすい、影響を受けやすい)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- impress someone deeply
- (誰かに深く感銘を与える)
- (誰かに深く感銘を与える)
- be impressed by/with something
- (何かに感銘を受ける)
- (何かに感銘を受ける)
- fail to impress
- (感銘を与えることに失敗する)
- (感銘を与えることに失敗する)
- try to impress someone
- (誰かを感心させようとする)
- (誰かを感心させようとする)
- really impress someone
- (誰かを本当に感動させる)
- (誰かを本当に感動させる)
- impress upon someone the importance of ~
- (~の重要性を誰かに強く説く)
- (~の重要性を誰かに強く説く)
- be easily impressed
- (すぐに感心してしまう)
- (すぐに感心してしまう)
- struggle to impress
- (感心させるのに苦労する)
- (感心させるのに苦労する)
- impressive performance
- (印象的なパフォーマンス)
- (印象的なパフォーマンス)
- impressive achievement
- (印象的な業績)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の “imprimere” (in + premere「押す」) が古フランス語を経て英語に入ったとされています。元々「押し付ける」「刻む」といった意味合いがあり、そこから「心に強く刻む→深い印象を与える」という意味に変化しました。
ニュアンスと使用時の注意:
- 「impress」はわりとポジティブな文脈で使われることが多い単語です。
- 相手に感服・感動を与えた場合だけでなく、「強い印象を刻み込む」という原義から、「忘れられないような衝撃を与える」というニュアンスでも使われる場合があります。
- カジュアルにもフォーマルにも使えますが、ビジネスやフォーマルな文書・会話でも自然に使用されます。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞 (transitive verb): 多くの場合「誰が・何が(主語) → 誰に(目的語の人物) → 強い印象を与える」という構成をとります。
- 例: “His speech impressed the audience.” (彼のスピーチは聴衆に感銘を与えた)
“impress upon 人 something” の形で「(人)に何かを強く説く」や「重点を置いて納得させる」という意味を持つ表現もあります。
- 例: “I need to impress upon you the importance of honesty.” (正直であることの重要性をあなたに強く説く必要がある)
「be impressed by/with」で受動態として「~に感銘を受ける」「~に驚嘆する」を表現します。
- 例: “I was impressed by his dedication.” (彼の熱意に感銘を受けた)
よく使われる構文:
- impress + 目的語 (人/組織など)
- impress A with B (Bを用いてAに感銘を与える)
- be impressed (受動態)
- impress on/upon someone “~” (~を強調してわからせる)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“You really impressed me with your cooking skills!”
- (あなたの料理の腕には本当に感心しちゃったよ!)
“I want to impress my parents by getting good grades.”
- (いい成績を取って両親を感心させたいな。)
“He’s always trying to impress his friends by telling wild stories.”
- (彼はいつも大げさな話をして友達にすごいと思われようとしているよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
“Her presentation clearly impressed the entire board of directors.”
- (彼女のプレゼンテーションは明らかに役員会全員に強い印象を与えた。)
“We need to impress our clients with a more innovative approach.”
- (もっと革新的なアプローチで顧客を感心させる必要がある。)
“Their new product launch didn’t impress the investors as much as they had hoped.”
- (彼らの新製品のローンチは、期待していたほど投資家に感銘を与えなかった。)
(3) 学術的・フォーマルシーンでの例文
“His thorough research impressed the scholarly community.”
- (彼の綿密な研究は学術界に強い印象を与えた。)
“The professor impressed upon the students the critical nature of citation accuracy.”
- (教授は学生に引用の正確性がいかに重大であるかを強く説いた。)
“Her paper on environmental policy impressed the peer reviewers due to its originality.”
- (彼女の環境政策に関する論文は、その独創性ゆえに査読者に強い印象を与えた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms):
- amaze (驚かせる)
- astonish (驚嘆させる)
- awe (畏敬の念を抱かせる)
- wow (口語で「わぁ!」と感動させる)
- move (感動させる)
- “amaze” や “astonish” はより驚きや意外性が強いニュアンス。
- “awe” は畏敬や畏怖が混じった強い感情。
- “wow” はカジュアルで驚き・感嘆を表す。
- “move” は「感動」の意味合いが強い。
反意語 (Antonyms):
- disappoint (失望させる)
- underwhelm (期待外れにする)
- “disappoint” は期待を大きく裏切るような落胆をさせるときに使う。
- “underwhelm” は期待ほどの印象を与えられないときに使う。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /ɪmˈprɛs/
- アメリカ英語 (AmE): [ɪmˈprɛs]
- イギリス英語 (BrE): [ɪmˈprɛs]
強勢(アクセント)の位置: “im-PRESS” の後ろの音節にアクセントがあります(第二音節)。
よくある発音の間違い:
- 第2音節にアクセントを置かずに “IM-press” と言ってしまうケースがあるため注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルは “impress”。途中に「e」が2つ連続(“impr–e–ss”)しない点に注意してください。
- × impreess / imprese などの間違いが起こりがち。
- × impreess / imprese などの間違いが起こりがち。
- “be impressed” は受動態の形で「~に感銘を受ける」ですが、to 不定詞を続けるときは「I was impressed to see...」のように自然に書くこと。
- フレーズとして、”impress on someone” と “impress someone” は意味がやや異なるので注意してください。
- “impress on someone the importance of ~”: (~の重要性を強く説く)
- “impress someone”: (誰かを感心させる)
- “impress on someone the importance of ~”: (~の重要性を強く説く)
- TOEIC のリスニングやリーディングなどで、ビジネスシーンにおける「プレゼンテーション」や「製品・サービスの評価」に関する文脈で出題されやすい単語です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「im- (内に) + press (押す)」で「心に押し込むイメージ」を思い浮かべると覚えやすいです。
- 「I’m pressing an idea into someone’s mind.」というように、頭の中にグッと押し付けている感じを思い描くと暗記に役立ちます。
- スペルを覚えるときは “I + M + PRESS = impress” と区切って覚えるテクニックも便利です。
「impress」は、ビジネスや日常会話など様々なシーンで使われる重要な動詞です。ぜひ上記のイメージや使用例を活用して、感覚的にも捉えてみてください。
(…に)〈印〉‘を'つける,刻み込む《+名+on+名》(印などを)…‘に'つける《+名+with+名》
押印,刻印
影響,こん跡
(人,人の心・記憶に)…‘を'銘記させる
(…で)…‘を'感銘させる,‘に'印象づける《+名+with+名》