hit
〈人・物〉を打つ / ...にぶつかる / 《...に》...をぶつける《against, on ...》 / 《...を》打つ《at ...》 / 《...に》ぶつかる《against, on ...》
1. 基本情報と概要
単語: hit
品詞: 動詞(ほか名詞としても用いられる場合あり)
CEFRレベルの目安: A2(初級)
- A2: 日常的な場面でよく使われる基本的な単語です。
意味(英語): to strike or touch someone or something quickly and with force
意味(日本語): 何か(または誰か)を素早く、強い力で打つ、たたく、ぶつける
「hit」は日常会話からビジネス文脈まで幅広く使われる動詞です。「打つ」「ぶつける」「当たる」という物理的なニュアンスだけでなく、「思いつく」「影響を与える」といった抽象的な意味でも用いられます。
活用形
- 原形: hit
- 過去形: hit
- 過去分詞形: hit
- 現在分詞形: hitting
- 三人称単数現在形: hits
他の品詞形
- 名詞: a hit (ヒット:成功、当たり、ヒット曲など)
- 例:The movie was a big hit.「その映画は大ヒットしました。」
2. 語構成と詳細な意味
「hit」は非常に短い語で、接頭語・接尾語・語幹に分けにくい語です。
元々は古英語で「hittan」などの形を取り、働きとしては「当たる」「発見する」というニュアンスが含まれていました。
派生語・類縁語の例
- hit on/upon: 思いつく
- hit back: 反撃する
- hit it off: 意気投合する
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- hit the ball → ボールを打つ
- hit the target → 的(ターゲット)を当てる
- hit the mark → 狙いを的確に当てる(目的を果たす)
- hit the road → 出発する、旅に出る
- hit the headlines → 大きく報道される、新聞の見出しを飾る
- hit the spot → ツボにはまる(満足させる)、おいしい/最高だ
- hit a snag → 思わぬ問題にぶつかる
- hit the jackpot → 大当たりする、大成功を収める
- hit the roof → 激怒する
- hit the ground running → すぐに仕事や行動を開始する
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “hittan” に由来し、「当たる」「見つける」という意味を持っていました。スカンジナビア諸語からの影響もあり、北欧神話や古ノルド語の “hitta”(見つける)との関連が指摘されています。
- ニュアンス:
- 物理的な「ぶつかる、殴る、たたく」といった意味だけでなく、「(感情や考えが)急に襲う」「(人や状況に)打撃を与える」など抽象的な意味合いでも使われます。
- 口語でもビジネスシーンでも幅広く使われ、比較的カジュアルからフォーマルまで対応できる単語ですが、暴力的な印象を与える場合もあるので注意が必要です。
- 物理的な「ぶつかる、殴る、たたく」といった意味だけでなく、「(感情や考えが)急に襲う」「(人や状況に)打撃を与える」など抽象的な意味合いでも使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 / 自動詞:
- 多くの場合は「hit + 目的語」で他動詞として使います。
例:I hit the ball.(私はボールを打った) - 状況によっては自動詞的に「衝突する」「当たる」という意味でも用いられます。
例:The car hit against the wall.(その車は壁に衝突した)
- 多くの場合は「hit + 目的語」で他動詞として使います。
- イディオム:
- hit the road(旅に出る)
- hit the nail on the head(的を射る)
- hit the road(旅に出る)
比較的カジュアルなフレーズが多いですが、ビジネスや学術の文脈でも「hit a new record」などの表現がよく使われます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I accidentally hit my elbow on the door.”
(ドアにひじをぶつけちゃった。) - “Did you see how far he hit the baseball?”
(彼が野球のボールをどれくらい遠くに打ったか見た?) - “When the idea hit me, I wrote it down immediately.”
(そのアイデアが思いついたとき、すぐにメモしたよ。)
(2) ビジネスでの例文
- “Sales hit a new record this quarter.”
(今四半期の売上高は新記録を打ち立てました。) - “We need to hit our targets by the end of the month.”
(今月末までに目標を達成しなくてはなりません。) - “The market was hit hard by the sudden announcement.”
(市場は突然の発表によって大打撃を受けました。)
(3) 学術的な文脈での例文
- “The data suggest that the epidemic hit several regions simultaneously.”
(データによると、その伝染病は複数の地域を同時に襲ったようだ。) - “The researchers were surprised when the new result hit them unexpectedly.”
(研究者たちは、新しい結果が唐突に判明して驚いた。) - “Human error can hit even the most advanced systems.”
(人的ミスは、どんなに高度なシステムでも起こり得る。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- strike(ストライク/打つ)
- 「hit」とほぼ同じ意味だが、ややフォーマル。スポーツなどの文脈や「ストライキをする」という別の意味もある。
- 「hit」とほぼ同じ意味だが、ややフォーマル。スポーツなどの文脈や「ストライキをする」という別の意味もある。
- smack(スマック/ピシャリと打つ)
- 「強めに平手で打つ」ようなニュアンス。口語的。
- 「強めに平手で打つ」ようなニュアンス。口語的。
- knock(ノック/軽くたたく)
- ドアをコンコンと叩くなど、「hit」よりも弱いニュアンス。
- ドアをコンコンと叩くなど、「hit」よりも弱いニュアンス。
- punch(パンチ/拳で殴る)
- 拳で強く打つ印象が強い。暴力的。
- 拳で強く打つ印象が強い。暴力的。
反意語(Antonyms)
- miss(ミス/外す、当たらない)
- 狙いが外れる、当たらないという意味。
- 狙いが外れる、当たらないという意味。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /hɪt/
- アクセント: 1音節なので特にアクセント位置の変化はありません。
- アメリカ英語 / イギリス英語: いずれも /hɪt/ ですが、人によって [hɪʔ](語尾が硬い音)に聞こえることもあります。
- よくある間違い: 母音を [iː] と伸ばして “heat” /hiːt/ と混同しないように気をつけましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “hit” は非常に短いのでミスは少ないですが、母音の発音違いに注意してください。“heat” や “hit” の取り違えが多いです。
- 同音異義語: 短くはありませんが “hid”(隠した)と紛らわしい発音になる学習者もいるので注意。(“hid” /hɪd/ は “hit” /hɪt/ より母音が若干長い場合もあります。)
- 試験対策: TOEICや英検などでは、熟語(イディオム)表現での出題に注意。たとえば “hit the nail on the head” などが聞き取りや文法問題で登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 短い単語で強いインパクト: “hit” という単語自体が衝撃的な印象を持ちやすいため、イメージしやすいです。
- 「ヒット」という日本語のカタカナもヒント: 日本語で「ヒット」と言えばボールを打つことや大成功を表すため、記憶しやすいでしょう。
- 学習テクニック: “hit” を使った簡単なイディオムをセットで覚えると応用範囲が広がります。たとえば “hit the road” (出発する)や “hit the point” (要点を突く)など。
以上が動詞「hit」の詳細解説です。ビジネス/日常会話/学術的な文脈など、多彩な場面で使える重要な動詞なので、ぜひイディオムも含めて習得してみてください。
〈人・物〉‘を'打つ,なぐる
…‘に'ぶつかる,衝突する
(…に)〈自分の体〉‘を'ぶつける《+名+against(on,upon)+名**》
…‘に'ひどい打撃(結果)を与える
《米》〈事が〉〈人〉‘に'ふと思い浮かぶ;〈人が〉…‘を'ふと見つける
(野球で)〈安打〉‘を'打つ;(クリケットで)〈…点〉‘を'取る
(武器などで)(…を)打つ,攻撃する《+at+名》
(…に)ぶつかる,衝突する《+against(on, upon)+名》
襲う,急に現れる