harm
1. 基本情報と概要
単語: harm
品詞: 動詞 (名詞としても使用されることがあります)
意味(英語): to injure or damage someone or something, to have a negative effect
意味(日本語): (人や物に)害を与える、傷つける、損傷させる
「harm」は「相手を傷つける・損なう」という意味を持ちます。物理的なダメージだけでなく、精神的なダメージや評判を傷つけることなど、広い意味で「害を与える」ときに使われます。たとえば「環境に害を与える」「誰かの気持ちを傷つける」などの場面で幅広く用いられる単語です。
- 活用形: harm - harmed - harmed - harming
- 他の品詞:
- 名詞 (例: “to do harm”「害を加える」)
- 名詞 (例: “to do harm”「害を加える」)
- CEFRレベル: B1(中級)
- 日常会話でよく出てくるやや基本的な単語。中級レベル以上では特によく目にする語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- harm は接頭語・接尾語がついていない、単独の語です。
派生語や関連語
- harmful (形容詞) : 有害な
- harmless (形容詞) : 無害な
- harming (動名詞・現在分詞) : 害を与えること
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- cause harm(害をもたらす)
- do harm(害を及ぼす)
- harm the environment(環境を害する)
- harm one’s reputation(評判を傷つける)
- physically harm someone(誰かに物理的な危害を加える)
- emotional harm(感情的苦痛)
- harm a relationship(人間関係を損なう)
- harm wildlife(野生生物を傷つける)
- prevent harm(被害を防ぐ)
- unintended harm(意図せぬ害)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “hearm” に由来し、当時から「傷つけること」「苦痛」などを表していました。
- 歴史的にも「悩ませる」「害になる」というニュアンスで使われており、主にネガティブな文脈での使用が基本です。
ニュアンス・使用上の注意
- 「harm」は、結果として相手や物事が傷つくことを広く指します。意図せずに生じる害にも使いますが、故意のイメージがある場合は “hurt” や “injure” との使い分けに注意が必要です。
- どちらかというとフォーマル寄りの文書やニュースなどでもよく使われますが、「害を与える」という意味なので、日常会話でも幅広く通じる表現です。
4. 文法的な特徴と構文
- 動詞の特性: harm は他動詞です。目的語を必要とします (例: “I didn’t mean to harm you.”)。
- 進行形・受動態:
- 進行形: “He is harming the environment.”(彼は環境を害している)
- 受動態: “The environment is being harmed.”(環境が害されている)
- 進行形: “He is harming the environment.”(彼は環境を害している)
- イディオム・関連表現
- “No harm done.”(被害はなかった/気にしないで)
- “Take no harm.”(何の害も受けない)
- “No harm done.”(被害はなかった/気にしないで)
フォーマル/カジュアル
- 「harm」は日常会話からビジネス、学術研究の場まで幅広い状況で使用可能です。特にビジネスや公式文書などでは「do harm to one’s reputation(評判を傷つける)」などの表現がよく使われます。
5. 実例と例文
5.1 日常会話での例文
“I don’t want to harm anyone’s feelings.”
(誰の気持ちも傷つけたくないんだ。)“It won’t harm you to try something new.”
(新しいことを試してみても、あなたに害はないよ。)“Stop harming that stray cat!”
(その野良猫をいじめるのはやめて!)
5.2 ビジネスシーンでの例文
“Releasing inaccurate data could harm our company’s reputation.”
(誤ったデータを公開すると、会社の評判に悪影響を及ぼす可能性があります。)“We must ensure that our policies do not harm public trust.”
(私たちの方針が社会の信頼を損なわないようにしなければなりません。)“Any delay in the project might harm our relationship with the client.”
(プロジェクトの遅れは、顧客との関係を損なうかもしれません。)
5.3 学術的・専門的な文脈での例文
“Excessive use of chemicals may harm the environment over the long term.”
(化学薬品の過剰使用は長期的に環境に害を与える可能性があります。)“Studies show that misinformation can harm public health efforts.”
(研究によれば、誤情報は公衆衛生の取り組みに悪影響を与える可能性があります。)“This medication is generally safe, but incorrect dosages could harm patients.”
(この薬は概ね安全ですが、用量を間違えると患者に害を及ぼす可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- hurt(痛みを与える)
- 肉体的・感情的苦痛を直接的に与えるニュアンスが強い。
- 肉体的・感情的苦痛を直接的に与えるニュアンスが強い。
- injure(負傷させる)
- 身体的にケガをさせる場合に多く使われる。
- 身体的にケガをさせる場合に多く使われる。
- damage(損傷させる)
- 物や抽象的な概念(評判など)に使うが、物理的側面が強い場合も多い。
- 物や抽象的な概念(評判など)に使うが、物理的側面が強い場合も多い。
- impair(機能を損なう)
- 身体機能や物事の状態を損なう意味。フォーマルでやや堅めの表現。
反意語 (antonyms)
- benefit (利益をもたらす)
- protect (守る)
- heal (治す)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /hɑːrm/ (英), /hɑːrm/ or /hɑrm/ (米)
- アクセント: harm の1音節目にメインの強勢。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- イギリス英語: [hɑːm] のように /ɑː/ の長音。
- アメリカ英語: [hɑrm] のようにほぼ同じながら、r の発音が明確。
- イギリス英語: [hɑːm] のように /ɑː/ の長音。
- よくある発音ミス:
- “ハーム” のように大げさに伸ばしすぎたり、“ハム” のように短くしてしまう。r の発音をしっかり入れる場合はアメリカ英語に近い響きになる。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: hram, arms などと間違えることがあります。
- 同音異義語との混同: 特になし(同綴りの名詞 “harm” と混同しやすいですが、名詞・動詞の区別に注意)。
- TOEIC・英検などの試験対策: フォーマルな文書に出てくることが多い表現です。「害を及ぼす」というコンセプトを問う問題で選択肢に含まれる可能性があります。文脈に合わせて “harm,” “damage,” “injure,” “hurt” を正しく選べるようにすると良いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「harm」は語感として “h-arm”(相手に対して腕(arm)を伸ばして傷つける)という風に、ちょっと無理やり連想して覚える方法もあります。
- 「harm」は「ハーム」と発音し、相手にとって嫌なこと(害)を押しつけるイメージを持つと記憶に残りやすいでしょう。
- 短い単語なので「腕 (arm) に頭文字の h がくっ付いているイメージ」と組み合わせて覚えるとスペリングを間違えにくくなります。
以上が「harm」の詳しい解説です。日常からビジネス、学術的な文脈まで幅広く使えるので、文脈に合わせてぜひ活用してみてください。
…‘を'害する,‘に'損害を与える,危害を加える