元となった辞書の項目
advice
解説
1. 基本情報と概要
単語: advice
品詞: 名詞(不可算名詞)
意味(英語): An opinion or recommendation offered as a guide to action or conduct.
意味(日本語): 何かをする際の指針や方針として与えられる意見・助言・忠告。
「こうしたほうがいいよ」というように、相手にとって行動や考え方の助けになる提案を指します。誰かが困っているときに、アドバイスをしてあげる、というシーンなどで使われます。少しフォーマルな響きもあり、相談や専門家の助言など幅広く使われます。
CEFRレベル目安: A2(初級)~B1(中級)
日常会話でよく使われる重要単語ですが、「common advice」「some advice」のように不可算名詞として扱う点にやや注意が必要です。
活用形:
- (名詞)advice(不可算)
- 不可算名詞のため、冠詞 a/an をつけず「an advice」とは言えません。代わりに「some advice」「a piece of advice」という表現になります。
- (動詞形)advise(発音が /ədˈvaɪz/、スペルも “s” を使う点に注意)
- 例:He advised me to be careful.(彼は私に気を付けるよう助言してくれた。)
他の品詞例:
- advisable(形容詞): 勧められる、望ましい
- 例:It’s advisable to speak with a teacher if you have questions.(何か質問があるなら先生に相談するのが望ましい。)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語:なし
- 語幹:advice
- 接尾語:特になし
> “advice” 自体が1語として成立しており、接頭語や接尾語といった構造は見られません。同語源の動詞 “advise” とは、語末が “-ice” と “-ise” で異なるためスペルも混同しやすいですが、名詞・動詞で区別されます。
関連性(派生語・類縁語など)
- advise (動詞)
- advisable (形容詞)
- advisory (形容詞・名詞) 「助言を与える、諮問の」の意味を持ちます
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- take advice(助言を受ける・聞き入れる)
- give advice(助言を与える)
- expert advice(専門家の助言)
- seek advice(助言を求める)
- follow advice(助言に従う)
- offer advice(助言を申し出る)
- professional advice(プロ・専門家からの助言)
- ask for advice(助言を求める)
- medical advice(医療に関するアドバイス)
- financial advice(お金・金融に関する助言)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「advice」は中英語(Middle English)の “avis”、“advis” あたりに遡り、古フランス語の “advis” (「意見」や「見解」を意味)から来ています。さらにラテン語の “ad visum” (to what is seen)などと関連があるともいわれています。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「誰かを導く」ニュアンスが強い言葉です。渡す側と受け取る側に上下関係が必ずしもあるわけではなく、家族や友人間でも用いられます。
- ビジネスやフォーマルな場面でもよく用いられ、医療・法律・金融など専門的な文脈で「専門家の助言」という意味合いで使われることが多いです。
- 口語・文章どちらでもよく見られますが、あえてくだけた表現をしたい場合は “tip” や “hint” を使う場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 「advice」は不可算名詞(uncountable noun)なので「a/an」をつけず、通常「some advice」「a piece of advice」のように用いられます。
- 単数形でも複数形でも見た目は同じです。
- 同じ意味合いで動詞を使いたいときは「advise」を用いますが、スペルや発音が異なるので注意が必要です。
一般的な構文やイディオム
- “give (someone) advice on ~” (〜について(誰かに)助言を与える)
- “take (someone’s) advice” ((誰かの)助言を受け入れる)
- “against one’s advice” (助言に反して)
- “my advice to you is ...” (あなたへの私のアドバイスは...)
フォーマル/カジュアル
- よりフォーマル:advice, advise, counsel
- ややカジュアル:tip, pointer
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I need some advice on where to eat tonight.”
(今夜どこで食事をするかアドバイスがほしいな。) - “Thanks for your advice, I’ll give it a try.”
(アドバイスありがとう、試してみるよ。) - “Could you please give me a piece of advice about fixing my bike?”
(自転車を直すのにアドバイスをもらえませんか?)
ビジネスでの例文
- “I appreciate your advice on improving our sales strategy.”
(売上戦略改善についてのアドバイスに感謝します。) - “Our legal department can provide advice on contract issues.”
(契約上の問題については法務部が助言を提供できます。) - “He gave me valuable advice that helped me close the deal.”
(彼は取引成立の助けになる有益なアドバイスをくれた。)
学術的・専門的文脈での例文
- “The professor’s advice was crucial in shaping my research paper.”
(教授の助言が私の研究論文を形作る上で極めて重要だった。) - “Medical advice should always be sought from a qualified professional.”
(医療に関する助言は、資格ある専門家に必ず求めるべきです。) - “I followed the expert’s advice in designing the lab experiment.”
(実験室での実験を設計する際、専門家の助言に従いました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- guidance(ガイダンス・指導)
- 「手取り足取り」教えるようなニュアンス。より調整や指導の度合いが強め。
- 「手取り足取り」教えるようなニュアンス。より調整や指導の度合いが強め。
- counsel(助言・忠告、法的・専門的助言を指すことが多い)
- フォーマル度が高く、特に法律や心理面で専門的助言を与える場合に使う。
- フォーマル度が高く、特に法律や心理面で専門的助言を与える場合に使う。
- suggestion(提案)
- ややカジュアルな響きがあり、提案というニュアンスが強め。
- ややカジュアルな響きがあり、提案というニュアンスが強め。
- tip(ちょっとしたコツ・秘訣)
- 気軽なニュアンスで「裏ワザ」的なアドバイス。
- 気軽なニュアンスで「裏ワザ」的なアドバイス。
- recommendation(推奨・推薦)
- 「これが一番いいと思う」という提案。
反意語
- 特に直接的な「反意語」はありませんが、強いて挙げるなら “misinformation” (誤った情報) や “bad advice” (誤った助言) が対照的な意味として使われます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ədˈvaɪs/
- アクセントは “-vice” の部分に置かれます。
- アクセントは “-vice” の部分に置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語: どちらもほぼ同じ発音ですが、若干「ア」に近い母音か「ア(曖昧半母音)」に近い母音かの差が出る程度です。
- よくある発音間違い: 「ad-」を強く読んでしまうことがありますが、実際は弱めに「ə(d)-」と発音します。また “-vice” を /vaɪs/ としっかり発音するのがポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “advice” (名詞)と “advise” (動詞)のスペルミス・発音ミス。
- “advice” /ədˈvaɪs/ の最後の音は「ス」
- “advise” /ədˈvaɪz/ の最後の音は「ズ」
- “advice” /ədˈvaɪs/ の最後の音は「ス」
- 不可算名詞であるため、冠詞 “a/an” をつけられない点に要注意。試験でもひっかけ問題として出されやすいです。
- TOEICや英検など、多くの英語試験において「不可算名詞の使い方」や「動詞と名詞のスペル違い」を問う問題は頻出です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “advice” と “advise” の違いは “c” vs “s”。 語尾の音の違い (“s” / “z”) をイメージすると覚えやすいです。
- 「アドバイス(ス)」→名詞
- 「アドバイズ(ズ)」→動詞
- 「アドバイス(ス)」→名詞
- 不可算名詞であることをイメージするために、「たくさんの助言はあっても形として数えられない」と覚えるとよいでしょう。
- 「アドバイスをあげる」というときは “give (someone) advice” や “offer advice” など、動詞表現もセットで記憶すると便利です。
以上が名詞「advice」の詳細解説です。
誰かを助けるときに、相手にとってためになる提案を端的に伝えるというニュアンスをイメージすると使いやすいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉〈C〉(商業取引上の)通知;《複数形で》報道,報告
意味(2)
〈U〉忠告,助言;(医者・弁護士などの)意見,指示