transform
動詞「transform」の詳細解説
1. 基本情報と概要
単語: transform
品詞: 動詞 (他動詞・自動詞としての用法もあり)
意味 (英語):
• to change something or someone completely in form, appearance, or character
意味 (日本語):
• (形・姿・性質を) 根本的に変える、変形させる、変容する
「transform」は、物事や人の形状、状態、性質などを大きく、根本から変化させるときに使われる動詞です。小さな変化ではなく「劇的な」変化をイメージするとわかりやすいです。
活用形
- 現在形: transform
- 過去形: transformed
- 過去分詞: transformed
- 現在分詞: transforming
他の品詞への派生例
- transformation (名詞): 変形・変容
- transformative (形容詞): 変革をもたらすような
- transformational (形容詞): 変容をもたらす、大きな変化の要因となる
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級): 一般的な文章や会話においても、やや抽象的なレベルで「変化する」という概念を表 現できる単語。トピックに応じては簡単に使われる場合もありますが、幅広い文脈で 活用される動詞として、中上級レベルの語彙に位置づけられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- trans- (接頭語): 「向こう側へ」「超えて」という意味
- form (語幹): 「形づくる」「形」
「trans-」と「form」が合わさって、“形を超えて変わる・変える” というイメージを持ちます。
関連・派生語
- transformer (名詞): 変圧器(電気回路の)、または「トランスフォーマー(映画や玩具のロボット)」
- transmutable (形容詞): 変化可能な
- inform / reform / deformなど、「form」を含む他の単語とも関連
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- transform the economy
→ 経済を変革する - transform one’s life
→ 人生を変容させる - transform data
→ データを変換する - transform into a new form
→ 新しい形に変わる/変える - transform from A to B
→ AからBへ変わる/変える - digitally transform (something)
→ (何かを) デジタル化によって変える - transform business operations
→ 事業運営を変革する - have the power to transform
→ 変革する力を持つ - transform society
→ 社会を変革する - transform raw materials
→ 原材料を変化させる/加工する
3. 語源とニュアンス
語源
ラテン語の「trans- (向こう側へ)」+「formare (形作る)」が起源です。古フランス語を経て中英語に入ったと考えられ、「根本的な形を変える」という意味が強調されています。
ニュアンス・注意点
- 劇的・根本的な変化を表す際によく使われ、小さな変更にはあまり用いられません。
- ビジネスシーンでは「組織を変革する」など、抽象度の高い「大きな変化」を表現するのに用いられます。
- 口語での使用も可能ですが、ややフォーマル感がある単語です。学術的・ビジネス的な文脈でもよく登場します。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞の用法: 目的語を直接「根本的に変化」させるときに使う (例: transform the company)
- 自動詞の用法: 「〜が変化する」という文脈 (例: The caterpillar transformed into a butterfly.)
一般的な構文例
- transform + 目的語 + (into + 名詞)
- 例: They transformed the old warehouse into a modern office.
- 例: They transformed the old warehouse into a modern office.
- transform + 自動詞的用法 (into + 名詞)
- 例: The small seed gradually transformed into a big flower.
- 例: The small seed gradually transformed into a big flower.
イディオム
特に定型のイディオムは少ないですが、transform (something) beyond recognition
(見違えるほど変える)など、慣用的に使われるフレーズは存在します。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I want to transform my bedroom into a cozy reading nook.”
- 「寝室を居心地の良い読書スペースに変えたいんだ。」
- “He transformed his fitness routine and lost a lot of weight.”
- 「彼は運動習慣を一新して、かなり体重を落としたよ。」
- “Watching that documentary really transformed my perspective on food waste.”
- 「あのドキュメンタリーを見て、食品ロスに対する考え方が大きく変わったよ。」
(2) ビジネスでの例文
- “The new CEO aims to transform the company’s culture and processes.”
- 「新CEOは会社の企業文化とプロセスを変革することを目指しています。」
- “We need to transform our marketing strategy to reach younger audiences.”
- 「若年層にリーチするために、私たちはマーケティング戦略を大きく変える必要があります。」
- “They hired a consultant to help transform their business operations.”
- 「彼らは事業運営を変革するためにコンサルタントを雇いました。」
(3) 学術的・専門的文脈での例文
- “This discovery has the potential to transform our understanding of quantum mechanics.”
- 「この発見は量子力学の理解を根本的に変える可能性があります。」
- “Machine learning techniques can transform large datasets into actionable insights.”
- 「機械学習の技術は、大量のデータセットを実用的な洞察に変換することができます。」
- “The research paper discusses how gene editing could transform modern medicine.”
- 「その研究論文は、遺伝子編集が現代医療をいかに変貌させるかについて論じています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- change (変える/変わる)
- 一般的にはもっと広く用いられる言葉で、大きな変更から小さな変更まで幅広い。
- 一般的にはもっと広く用いられる言葉で、大きな変更から小さな変更まで幅広い。
- alter (部分的に変更する)
- 部分的・小規模・あるいは性質を少し変えるときによく使われる。
- 部分的・小規模・あるいは性質を少し変えるときによく使われる。
- convert (転換する)
- 特定の目的や形式に「変換する」ニュアンス。たとえば単位変換や信仰の変更など。
- 特定の目的や形式に「変換する」ニュアンス。たとえば単位変換や信仰の変更など。
- revamp (刷新する)
- フォーマルさはやや低めで、何かを「手直ししてよくする」イメージ。
- フォーマルさはやや低めで、何かを「手直ししてよくする」イメージ。
- metamorphose (変身する/させる)
- 生物学的・ファンタジー的な「変身」「変態」のイメージが強い。文語的表現。
反意語
- remain (とどまる、変わらない)
- preserve (保存する、保持する)
- keep (維持する)
「transform」は「大きく変える」という意味が強いため、その反意語は「現状を変えずに保つ」イメージの語になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(アメリカ英語): /trænsˈfɔːrm/
- IPA(イギリス英語): /trænsˈfɔːm/ あるいは /trɑːnsˈfɔːm/
強勢は「-form」の部分にあります。
アメリカ英語とイギリス英語で母音の発音が多少異なりますが、どちらも「trans-FORM」というイントネーションが基本です。
よくある発音ミスとして、「トランスフォーム」のように「rans」の部分の母音が弱くなりすぎて聞き取りづらくなることに注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “tranform” や “transfrom” のように、sやfの位置がずれやすいので注意してください。
- 同音異義語との混同: 特に似た形の単語はありませんが、「transfer (移す)」とスペルを間違える学習者は多いです。
- TOEICや英検など試験対策: ビジネスパートやアカデミックトピックでのリーディングやリスニングで、企業改革や技術進歩などの文脈に「transform」がよく登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “trans” = 「向こう側へ」+ “form” = 「形」→ 「形を越えて大きく変える」
- 覚え方: 「トランスフォーマー(映画/ロボット)」が「ロボットから車/飛行機などへ姿を変える」というイメージが強いので、それを思い出すとよいでしょう。
- スペリングのポイント: 「trans-」と「form」の結合部分を意識することで、誤字を防げます。
以上が動詞「transform」の詳細解説です。劇的な変化を表現する際によく用いられる、とても便利な単語ですのでぜひ使いこなしてみてください。
(別の形・外見・性質・状態などに)…‘を'変える,変化させる《+名+into+名》
(物理・化学で)〈あるエネルギー〉‘を'他のエネルギーに変換する;〈電流〉‘を'変圧する