value
1. 基本情報と概要
単語: value
品詞: 動詞 (名詞としても使われるが、ここでは動詞としての用法を中心に解説)
活用形: value (原形) – valued (過去形) – valued (過去分詞形) – valuing (進行形)
意味(英語):
- “to consider or rate highly” (to think that someone or something is important)
- “to estimate the worth or monetary cost of something”
意味(日本語):
- 「~を高く評価する、大切に思う」
- 「~の価値を見積もる、査定する」
日常会話では「相手を大事に思う」「役立ちを大切にする」という文脈、ビジネスでは「資産や商品の価値を評価する」という文脈でよく使われる動詞です。大切に扱うニュアンスが強い場合と、お金などの価値を算定する場合があります。
他の品詞としての例:
- value (名詞): 「価値、値段」
例) The value of this car has decreased over time. - valuable (形容詞): 「貴重な、有益な」
例) This ring is extremely valuable.
CEFRレベルの目安:
- B2(中上級): ビジネス文脈や、少し抽象的な「人や物事の価値を重んじる」意味合いで使用できるレベル。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 接頭語: なし
- 語幹: val (ラテン語由来 “valere”=「強い、価値がある」)
- 接尾語: 「-ue」は接尾語というより元々のつづりの一部で、直接的に機能するものではありません。
派生語や類縁語:
- evaluate (動詞): 「評価する、見積もる」
- valuable (形容詞): 「価値のある、貴重な」
- valuation (名詞): 「評価、査定」
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個):
- value highly → (~を高く評価する)
- value honesty → (正直さを大切にする)
- value privacy → (プライバシーを尊重する)
- value friendship → (友情を大切に思う)
- value your opinion → (あなたの意見を大切に思う)
- value money → (お金の価値を重んじる)
- value good service → (優れたサービスを評価する)
- value time → (時間を大切にする)
- value diversity → (多様性を尊重する)
- value assets → (資産を評価する)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の “valere” (強い、価値ある)から派生し、古フランス語 “valoir” を経由して英語に入ったとされています。“val-” は「強さ」や「有効性」を示すことが多く、「価値」や「力がある」という意味合いにつながります。
使用時のニュアンスや注意点:
- 「大切に思う」「尊重する」というニュアンスがある場合は、心理的に高く評価するイメージを持ちます。
- 一方「~を査定する」ニュアンスで使う場合は、よりビジネスや経済的側面の「値段をつける」というニュアンスが強くなります。
- カジュアル・フォーマルどちらでも使えますが、評価・査定の文脈はややフォーマルな印象を与えることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb) なので、目的語を直接とります。
例) I value your support. - 受動態にもよく使われます。
例) Their contribution is highly valued in the company.
一般的に使われる構文・イディオム例:
- “(人) value (名詞) for (理由)”
例) I value her for her honesty. - “(名詞) is valued at (金額)” → 金銭的評価
例) The property is valued at $300,000. - “(人) place a high/low value on (名詞)” → 「~を高く/低く評価する」 *こちらはvalueを名詞として使う表現
例) They place a high value on integrity.
使用シーン:
- ビジネスや査定の際: 価格や価値を算定する
- 人間関係や評価の際: 相手やものごとを尊重・大切に思う
5. 実例と例文
日常会話の例文(3つ)
I really value your advice. It helps me make better decisions.
(本当にあなたのアドバイスを大事に思っているんだ。それがより良い決断をするのに役立つよ。)My parents always taught me to value kindness above all else.
(両親はいつも、何よりも思いやりを大切にするようにと教えてくれた。)We should value our free time and use it wisely.
(私たちは自由な時間を大切にして、有意義に使うべきだよ。)
ビジネスの例文(3つ)
The accountants will value the company’s assets before the merger.
(会計士たちは合併前に会社の資産を評価する予定です。)We value client feedback and implement changes accordingly.
(私たちは顧客のフィードバックを重視し、それに応じて変更を行います。)Our CEO strongly values innovation and encourages new ideas.
(私たちのCEOはイノベーションを非常に重視していて、新しいアイデアを奨励しています。)
学術的・専門的な文脈の例文(3つ)
Researchers often value peer review as it ensures credibility of findings.
(研究者はしばしば、研究結果の信頼性が確保されるためピアレビューを重視する。)Economists try to value non-market goods such as clean air in their studies.
(経済学者は研究で、きれいな空気のような市場外の財の価値を評価しようとする。)In psychology, we value diverse perspectives to fully understand human behavior.
(心理学では、人間の行動を十分に理解するために多様な視点を重んじます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms):
- appreciate (高く評価する)
- nuance: 「感謝の気持ちを込めて評価する」というニュアンスが強い。
- nuance: 「感謝の気持ちを込めて評価する」というニュアンスが強い。
- esteem (尊重する)
- nuance: 「敬意を払う」の意味合いがやや強い。
- nuance: 「敬意を払う」の意味合いがやや強い。
- cherish (大事にする)
- nuance: 「愛情を込めて大事にする」という感覚が濃い。
- nuance: 「愛情を込めて大事にする」という感覚が濃い。
- rate (評価する)
- nuance: どちらかというと「ランク付けする、格付けする」イメージ。
- nuance: どちらかというと「ランク付けする、格付けする」イメージ。
反意語 (Antonyms):
- devalue (価値を下げる)
- disregard (無視する、軽視する)
使い方の違い:
- “value” は、心理的・金銭的評価どちらにも用いられる。
- “appreciate” は「感謝・良さに気づく」イメージが強く、心理的な好意がこもる。
- “esteem” は「尊敬する」という厳粛な場で使うことが多め。
- “devalue” は「通貨や物などの価値を下げる」ビジネス文脈でよく登場する。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA): /ˈvæl.juː/
- アメリカ英語 (GA): [ヴァリュー] /ˈvæl.juː/
- イギリス英語 (RP): [ヴァリュー] /ˈvæl.juː/
アクセント(強勢)
- 最初の音節 “val” にあります (VAL-ue)。
- “u” の発音を「ユー」とはっきり伸ばすのがポイント。
- よくある間違いとして、「ヴェイルー」のように曖昧に発音すると通じにくい場合があるので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “value” を “vaule” と書いてしまうことがあるので注意。
- “evaluate” などの単語との混同: “evaluate” は「評価する」という意味だが、「詳しく査定する、分析する」ニュアンスが強い動詞。
- 同音異義語ではないが、語感が似た “valet” (召使い) 等と混同しないように。
- 試験対策: TOEIC や英検、ビジネス英語でも「value (評価する/重視する)」という表現が登場しやすい。特にビジネスメールや会議などで「We value your feedback.」という使われ方をするので注意しておくと良い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “val-” は「価値・強さ」を連想: ラテン語 “valere” (強さ、効力) から来ている、というイメージを持つと覚えやすいです。
- “value = バリュー”、日本語でも「バリューセット」 などと言うので、「お買い得感」「評価」という概念を思い浮かべるとイメージしやすいでしょう。
- スペリングを覚えるには、 “val” + “u” + “e” の3つのパーツに分けてイメージ無理やりにでも頭に叩き込むのもよい方法です。
- 「大切に思う / 値段をつける」という両面を意識しておくと、会話や文章の文脈に合わせてうまく使い分けられます。
以上が動詞 “value” の詳細解説です。心理的な評価と金銭的な評価の両方の意味を持つ点をしっかり押さえて使いこなしましょう。
(ある金額に)…‘を'評価する,見積もる《+名+at+名〈金額〉》
…‘を'高く評価する,尊重する,重んじる