元となった辞書の項目
north
解説
1. 基本情報と概要
単語: north
品詞: 副詞 (ほかに名詞、形容詞としても使用可)
CEFRレベルの目安: A2(初級)~B1(中級)
- A2(初級): 身近な単語や簡単なやり取りでよく登場する
- B1(中級): 日常的に使いやすく、道案内などでも必須の単語
意味(英語・日本語)
- 英語: “to or toward the north” (北に、北の方向へ)
- 日本語: 「北へ」「北の方角へ」を表す副詞です。例えば、地図上などで「北へ向かう」と言いたいときに使われます。
「north」は「北」という方向を示す単語ですが、副詞としては「北に向かって」や「北へ」という意味で使われます。方角を説明するときや移動の方向を伝えるときに用いられます。
活用形・品詞の変化
- 副詞: north(例:We’re driving north. 「私たちは北へ向かって運転している。」)
- 名詞: the north(例:I live in the north of the country. 「私は国の北部に住んでいる。」)
- 形容詞: northern(例:the northern region 「北部地方」)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: north
- 古英語や古ノルド語に由来する語で、「北」を意味します。
他の単語との関連性・派生語
- northern (形容詞): 北の、北部の
- northward(s) (副詞): 北の方へ(“north”よりやや文語的/形式的)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- go north(北へ行く)
- head north(北へ向かう)
- travel north(北へ旅行する)
- move north(北へ移動する)
- drive north(北へ車で行く)
- sail north(船で北へ進む)
- flee north(北へ逃げる)
- turn north(方位を北に変える)
- continue north(北への移動を続ける)
- push north(「勢力や活動の範囲を北に広げる」など、比喩的に使う場合もある)
3. 語源とニュアンス
語源
- northは古英語の「norð」からきており、さらに古ノルド語「norðr」やプロト・ゲルマン語*norþ-にも関連します。元来は北を示す方向を指す語です。
ニュアンス・使用時の注意
- 方角を単に示したり、そこへ移動する意を表したりするのに使われます。
- 一般的・日常的な場面からビジネス、地理的説明など幅広いシーンで使えます。カジュアル・フォーマル問わず使われる単語です。
- 副詞としては「(方向が)北へ」というニュアンスを含み、会話でも地図や案内でも頻出します。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞(north): 「北へ」という方向を指す。「We’re heading north.」のように動詞の後に置いて、どの方向へ移動しているかを説明します。
- 名詞(the north): 「北部地域」「北方地域」を表すときには“the north”のように定冠詞を伴うことが多い。
- 形容詞(northern): 「北の」「北部の」を説明したい場合に使用。
副詞として使う場合、特に冠詞や前置詞は不要です。「go north」「travel north」のようにシンプルに動詞+副詞という構文をとります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Let’s drive north for a change of scenery.”
(気分転換に北の方へドライブしよう。) - “I usually head north for skiing in winter.”
(私は冬になるとスキーをしに北へ向かうことが多いんです。) - “If you go north from here, you’ll find a nice lake.”
(ここから北へ進むと、すてきな湖がありますよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “Our sales team expanded north to capture new markets.”
(新しい市場を獲得するために、セールスチームは北へ進出しました。) - “We plan to ship products north next quarter.”
(次の四半期には製品を北の地域へ出荷する予定です。) - “If the workforce moves north, we’ll need new facilities.”
(もし従業員が北へ移動するなら、新しい施設が必要になるでしょう。)
学術的・専門的な文脈での例文
- “Migratory birds often fly north in spring.”
(渡り鳥は春になるとしばしば北へ飛ぶ。) - “Ocean currents carry warmer water north during summer.”
(海流は夏の間、暖かい海水を北へ運ぶ。) - “The study indicates human populations gradually moved north over centuries.”
(その研究は、人の集団が何世紀にもわたって徐々に北へ移動していたことを示しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- northward(s) /nɔːrðwərdz/ : 「北に向かって」。文語的・やや形式張った響き。
- northbound : 「北行きの」。特に交通手段(バスや電車)などに使われる。
- to the north : 副詞句的に「北の方へ」。
これらはいずれも「北へ」という意味ですが、“north”は最もシンプルで日常的に使われます。
反意語
- south (副詞) : 「南へ」。
- east (副詞) : 「東へ」。
- west (副詞) : 「西へ」。
同様に方角を変えると「南・東・西」の意味になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /nɔːrθ/ (イギリス英語), /nɔrθ/ (アメリカ英語)
- アクセント: 一音節語なので、特に強勢の位置は意識しなくとも“north”全体をしっかり発音します。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: アメリカ英語の方が母音が短く、/nɔrθ/や/nɒrθ/のように聞こえることもあります。一方、イギリス英語では /nɔːrθ/ と母音がやや長めに発音されます。
よくある発音の間違い
- 「ノース」と日本語カタカナ発音で終わらせてしまい、/θ/ の無声歯摩擦音がきちんと出ない場合。
- 口を少し縦に開いて「ノー」で終わらせず、最後のth(舌を歯にあてて歯摩擦音を出す)を意識するとよい。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “noth”や“nort”など、thの位置を間違えるケース。
- northwards / northward / northern と混同して使用してしまう間違い。
- 方角の前に不要な前置詞を入れてしまい “go to north” のようにしがちですが、副詞としては “go north” が正しい。
- 試験での出題例: 地図問題や方角を答えさせる問題でよく登場し、「北」を表すだけでなく副詞で「北へ移動する」ことを問われることがあります。TOEICでもリスニングの地図案内やパート1,2で方角を表すフレーズとして出ることがある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “N→上向きの矢印” という連想で、「上(北)=North」だとイメージすると覚えやすいです。
- スペリングのポイント: “nor” + “th” の組み合わせ。
- 勉強テクニック: 地図を見ながら “north, south, east, west” を実際に声に出したり指差し確認すると定着しやすい。身近な観光マップなどを使い「北へ行く」を英語で考えるようにすると、副詞としての使い方を覚えられます。
以上が副詞 “north” の詳細な解説です。日常会話やビジネス、学術のシーンで方角を伝える際、ぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
北に,北方へ