元となった辞書の項目
mark
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: mark
品詞: 動詞 (他動詞/自動詞として用いられる場合があります)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- 「mark」は日常生活のさまざまなシーンで使われる単語なので、B1レベル(中級)程度の英語学習者にも親しみやすい語です。
意味(英語):
- to make a visible sign on something
- to give a grade or score to someone's work
- to show something is important or noteworthy
- to notice or pay attention to
意味(日本語):
- 何かに印をつける、目印をつける
- (テストや宿題などに)点数をつける、採点する
- (特別な出来事を)記念する、示す
- しっかりと注目する
「何かに印をつけるときや、採点をするときに使われる動詞です。『特別な時だと示す』『大切な出来事を祝う』など、いろいろなニュアンスで使われます。」
活用形:
- 原形: mark
- 三人称単数現在形: marks
- 現在分詞/動名詞: marking
- 過去形: marked
- 過去分詞: marked
他の品詞の例:
- 名詞: a mark(印、記号、点数)
- 形容詞: marked(顕著な、際立った)
- 副詞: markedly(著しく、明らかに)
2. 語構成と詳細な意味
「mark」は、もともと古英語から受け継がれている語で、はっきりとした接頭語や接尾語が付いているわけではありません。語幹“mark”自体が「跡をつける」「印をつける」という意味を持ちます。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- mark an assignment
(宿題に採点をする) - mark a date on a calendar
(カレンダーに日付を記しておく) - mark a territory
(なわばりを示す) - mark the occasion
(行事を祝う、特別な出来事を記念する) - mark differences
(違いを示す) - mark progress
(進捗を記録する/示す) - mark a boundary
(境界を設定・表示する) - mark a paper/test
(答案に採点する) - mark time
(時間をつぶす、または「足踏みする」のイディオム) - mark someone absent
(出席簿などで誰かを欠席と記録する)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の「mearc(境界線や標などの意味)」に遡ります。さらにゲルマン系の祖語に由来し、「記号」「境界」「目印」などの意味を広く含みます。
- ニュアンス:
- 印をつける・注意を払うという意味が強調される場合 →「細かい箇所まで注目して印をつける」というニュアンス
- 採点する →「評価を与える」というニュアンス
- 記念する →フォーマルにもカジュアルにも使えますが、ややフォーマル寄りの表現で「特別に目立たせる/意義を示す」という響きがあります。
- 印をつける・注意を払うという意味が強調される場合 →「細かい箇所まで注目して印をつける」というニュアンス
主に文章でも日常会話でも用いられ、カジュアル・フォーマルともに幅広く使える単語です。ただし「mark the occasion」「mark a milestone」のような使い方は少しフォーマルな響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞としての使い方
例) “Please mark the answers on the sheet.”(用紙に答えを記入してください)
目的語(印をつける対象)が必要です。 - 自動詞としての使い方
イディオムとして「mark time」のように使われる場合があります。 - 可算・不可算
動詞としては可算/不可算の区別はありませんが、「mark」を名詞で使う場合は可算名詞(a mark, two marks)とみなされることが多いです。 - イディオム
- “mark time” = 「足踏みする、ただ待機する」
- “hit the mark” = 「的を射る、成功する」
- “mark time” = 「足踏みする、ただ待機する」
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Could you mark the places we want to visit on this map?”
(この地図に、私たちが行きたい場所に印をつけてくれますか?) - “Don’t forget to mark your name on your suitcase.”
(スーツケースに名前を書き忘れないでね。) - “I always mark special dates on my calendar so I don’t forget.”
(忘れないようにカレンダーに特別な日をいつも印をつけています。)
ビジネスシーンでの例文
- “Please mark the sections of the report that need revision.”
(レポートの修正が必要なセクションに印をつけてください。) - “We need to mark this achievement and celebrate with the team.”
(この達成を記念して、チームでお祝いする必要があります。) - “Could you mark the important points for discussion in the agenda?”
(アジェンダの中で議論すべき重要な箇所に印をつけてくれますか?)
学術(アカデミック)シーンでの例文
- “The professor will mark the essays and return them next week.”
(教授はエッセイを採点して、来週返却します。) - “Researchers often mark changes in data over a period of time.”
(研究者は一定期間にわたるデータの変化を記録しがちです。) - “Let us mark the start of this new program with a formal announcement.”
(この新しいプログラムの開始を正式な発表で示しましょう。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- label(ラベルを貼る、表示をする)
- 「印をつける」という点は共通しますが、特に物理的なラベルや札をつける場合に使われることが多いです。
- 「印をつける」という点は共通しますが、特に物理的なラベルや札をつける場合に使われることが多いです。
- note(メモをとる、書き留める)
- 「注目する」「書き留める」という意味に近いですが、「mark」の方が印をつける動作が前面に出る印象があります。
- 「注目する」「書き留める」という意味に近いですが、「mark」の方が印をつける動作が前面に出る印象があります。
- indicate(示す、表示する)
- “mark”が具体的に記号や印をつける意味をもつのに対して、“indicate”はもう少し抽象的に指し示すニュアンスが強いです。
- “mark”が具体的に記号や印をつける意味をもつのに対して、“indicate”はもう少し抽象的に指し示すニュアンスが強いです。
反意語 (Antonyms)
- erase(消す)
「mark」が印をつける行為であるのに対し、「erase」は印を消す行為なので反意語として挙げられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- イギリス英語(RP): /mɑːk/ (マーク)
- アメリカ英語: /mɑrk/ (マー(r)ク)
- イギリス英語(RP): /mɑːk/ (マーク)
- 強勢(アクセント)の位置: 1音節なので問題ありませんが、母音の長さや “r” の発音に注意が必要です。
- よくある発音の間違い:
- アメリカ英語では「r」の音をしっかりと入れようとして、「マーック」になりすぎたりすることがあります。また、イギリス英語で「r」を発音しすぎても不自然になることがあります。
- アメリカ英語では「r」の音をしっかりと入れようとして、「マーック」になりすぎたりすることがあります。また、イギリス英語で「r」を発音しすぎても不自然になることがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “markt”や“makr”など、間違えてしまうことがあります。
- 「point」との混同: “point”はよく「指し示す」という意味ですが、必ずしも印をつけるとは限りません。「mark」は具体的に印をつけるときに使うのが自然です。
- TOEICや英検などの試験での出題傾向:
- 短い語なので見落としがちですが、採点や記念を表す表現などでは頻出です。意味の幅が広いので選択肢に出てきた時に注意しておくと良いでしょう。
- 短い語なので見落としがちですが、採点や記念を表す表現などでは頻出です。意味の幅が広いので選択肢に出てきた時に注意しておくと良いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「“mark”は“マーキング(merking)”して印をつける感じ!」とイメージすると覚えやすいです。
- 「目印をマークする」というように日本語の「マーク」にも通じるので、英語学習者には馴染みやすい単語です。
「mark」は一度見聞きすれば、印をつける動作をイメージしやすいため、定着しやすい単語です。自分のノートにチェックをつける度に「I will mark my notes.」とつぶやくなど、日常的な行動に結びつけると覚えやすいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
(…で)…‘に'印をつける,跡をつける《+名++with+名》
意味(2)
〈物が〉…‘を'印となっている,‘を'示している
意味(3)
…‘を'印(記号など)で示す
意味(4)
〈物・事柄などが〉…‘を'特徴づける,目立たせる
意味(5)
〈答案など〉‘に'点(印)をつける
意味(6)
(…の候補に)…‘を'選び出す《+名+out for+名》
意味(7)
…‘に'注意を払う,柱目する