元となった辞書の項目
question
解説
1. 基本情報と概要
英単語: question (動詞)
CEFR レベルの目安: B2(中上級)
意味 (英語): to ask someone about something in order to get information or to express doubt about something
意味 (日本語): 相手に何かを尋ねたり、疑問や異議を唱えたりすること
「誰かに質問する」「何かに対して疑念を示す」といった場面で使われる単語です。調査や取調べなどで情報を引き出すときや、ある主張に対して「本当かな?」と異論を唱えるときにも使われます。
品詞
- 動詞 (to question)
- 活用形: question - questioned - questioning - questions
- 活用形: question - questioned - questioning - questions
- 他の品詞
- 名詞 (a question): 「質問、そのもの」
- 形容詞 (questionable): 「疑わしい」
- 分詞形容詞 (questioning): 「問いただすような、疑問を持つ」
- 名詞 (a question): 「質問、そのもの」
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語 (prefix): なし
- 語幹 (root): “quest” は “seek or ask” のニュアンスを持つラテン語由来の要素とされます。
- 接尾語 (suffix): “-ion” は名詞化する要素ですが、動詞形になるときは「question」として一括で扱われることが多いです。
詳細な意味
- 「(人に)質問する」:情報を得るために尋ねる
- 「(何かを)疑う・疑念を抱く」:主張や事実が正しいかどうかを問いただす
- 「(人の行動や意図を)問い質す」:取り調べや審問の文脈で用いられることも多い
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- question someone’s motives
(誰かの動機を疑う) - question the validity of …
(…の妥当性を疑う) - question authority
(権威に疑問を投げかける) - question a witness
(証人に質疑する) - question one’s decision
(決断を問い質す) - question the results
(結果を疑問視する) - question a statement
(発言を疑う/問いただす) - question the existence of …
(…の存在を疑う) - question the data
(データの正確性を疑う) - question a suspect
(容疑者を取り調べる)
3. 語源とニュアンス
「question」はラテン語の “quaestio” から来ており、これは “quaerere”(尋ねる、求める)が語源です。もともとは「探し求める」「疑問を抱く」というニュアンスがあり、現代英語では「疑問点を問いただす」「確認のために尋ねる」という意味合いが強いです。
- 微妙なニュアンス:
- 「ただ純粋に質問する」という柔らかいニュアンスのほかに、「相手の言動や事実関係を強く疑って問いただす」という多少強いトーンを帯びる場合もあります。
- 丁寧さを求めるなら “ask” のほうが無難なときもありますが、「不信感」や「謝罪を求める」など、少し詰問のようなニュアンスが強まるときに “question” が使われがちです。
- 「ただ純粋に質問する」という柔らかいニュアンスのほかに、「相手の言動や事実関係を強く疑って問いただす」という多少強いトーンを帯びる場合もあります。
- 口語/文章:
- 口語・文章両方で使われますが、フォーマルな場面(調査、審問)からカジュアルな場面(友人同士の「それ本当?」)まで幅広く使用されます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞・自動詞: 主に他動詞として使われることが多く、目的語として「人」や「物事」が続きます。
- 例: “They questioned him about the incident.” (目的語は “him”)
- 例: “They questioned him about the incident.” (目的語は “him”)
typical constructs:
- question + 目的語 (人/物事) : “I questioned her intentions.”
- question whether/why/how + 節 : “She questioned whether it was the right decision.”
- question + 目的語 (人/物事) : “I questioned her intentions.”
イディオム・フレーズ:
- “question the status quo” = 現状に疑問を投げかける
- “beyond question” = 疑いの余地がない(名詞用法に近い表現)
- “question the status quo” = 現状に疑問を投げかける
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “I had to question my friend about where he got that information.”
(友達にその情報をどこから得たのか尋ねないといけなかったんだ。) - “She questioned me about my new haircut.”
(彼女は私の新しい髪型についていろいろ聞いてきた。) - “Why are you questioning everything I say?”
(どうして私が言うことすべてを疑うの?)
ビジネスシーン (フォーマル)
- “The manager questioned the efficiency of our current workflow.”
(マネージャーは今の業務フローの効率性に疑問を投げかけた。) - “During the meeting, several members questioned the budget allocation.”
(会議中、複数のメンバーが予算の配分について問いただした。) - “We were questioned by the client regarding the project’s timeline.”
(私たちはクライアントからプロジェクトのスケジュールについて質問を受けた。)
学術的・専門的な文脈
- “Researchers have begun to question the long-held assumptions about this theory.”
(研究者たちはこの理論に関する長年の仮定に疑問を呈し始めた。) - “Many critics question the data presented in the report.”
(多くの批評家はその報告書に提示されたデータを疑う。) - “Scientists continue to question how these findings impact the broader field.”
(科学者たちはこれらの発見がより広い分野にどのように影響するかを問い続けている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- ask (尋ねる)
- 単純に情報を求めるとき。よりニュートラルで丁寧な場合が多い。
- 単純に情報を求めるとき。よりニュートラルで丁寧な場合が多い。
- inquire (問い合わせる)
- フォーマルなニュアンスで、情報を正式に尋ねる際に使う。
- フォーマルなニュアンスで、情報を正式に尋ねる際に使う。
- interrogate (尋問する)
- 警察などで行われる厳しい追及。かなり強いニュアンス。
- 警察などで行われる厳しい追及。かなり強いニュアンス。
- probe (突き止める)
- 徹底的に調べる、という意味合い。技術的・科学的文脈でも用いられる。
- 徹底的に調べる、という意味合い。技術的・科学的文脈でも用いられる。
反意語
- answer (答える)
- 質問された側が答える意味。
- 質問された側が答える意味。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈkwestʃən/
- アメリカ英語: 「クウェスチュン」に近い発音
- イギリス英語: 音の感じはほぼ同じだが、発音がやや短く /ˈkwɛs.tʃən/ と聞こえる場合もある
- アクセント: 最初の “ques-” の部分に強勢を置く(QUES-tion)
- よくある間違い: 「クエスチオン」とフルに母音を入れてしまう日本語的発音。英語では 「クウェスチュン」とやや曖昧母音で終わる。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: queston, questoin など。語尾が “-tion” になることを意識しましょう。
- 同音異義語: ほぼありませんが、 “question” を “mention” と混同しないように注意が必要。
- 試験対策
- TOEIC や英検などでは、 “question + 目的語” の用法、または “question whether/why...” などの節をとるパターンが出題されることがあります。
- “question” に「疑う・異議を唱える」という意味があることを問われる問題もしばしば登場します。
- TOEIC や英検などでは、 “question + 目的語” の用法、または “question whether/why...” などの節をとるパターンが出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語頭の “quest-” には “探求・探索” のイメージがあり、そこから「疑問を持つ」「疑問を探る」というイメージを持つと覚えやすいでしょう。
- 発音を「クウェスチュン」と意識して練習すると、日本語的な「クエスチオン」との違いを改善できます。
- “question” は名詞でよく使われますが、「疑う・尋ねる」という動詞用法もしっかりマスターしておくと、英作文やスピーキングで表現力が広がります。
以上が 動詞 “question” の詳細な解説です。ぜひ “question” を積極的に使い、さまざまな場面で疑問や意義を提起してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(…について)〈人〉‘に'質問する,〈人〉‘を'尋問する《+名〈人〉+about+名(do*ing*)》
意味(2)
〈事〉‘に'疑いをかける