to date
以下では「to date」という英語表現について、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
英語での意味
“up to now” / “so far”(今までのところ、現在まで)
例: “This is our best result to date.”(これは今までのところ私たちの最高の成果です。)“to go on a date with someone” / “to be in a romantic relationship with someone”(誰かとデートする、交際する)
例: “I want to date him.”(彼とデートしたい/彼と交際したい。)
日本語での意味
「今までのところ/これまで」
こういう場面で使われるフレーズです。現在までのことを振り返る文脈でよく登場し、「これまでの累積的な結果や状態」を強調するニュアンスがあります。「誰かとデートする/交際する」
恋愛や親密な関係に進展したり、食事・映画などに誘い合うニュアンスを含みます。
品詞
厳密には「to date」は決まったフレーズ(慣用的な副詞句・句動詞表現)です。
- “to date” (副詞的に用いられる):「これまでに」
- “to date [someone]” (動詞 “date” を用いた構文):「(人と)デートする、交際する」
動詞形 “date” の活用
- 現在形: date (I/you/we/they date, he/she/it dates)
- 過去形: dated
- 過去分詞: dated
- 現在分詞: dating
名詞形
- “date” (可算名詞): 「日付」「約束」「デート(相手)」など
- 例: “We have a date next week.”(私たちは来週デートの約束がある。)
CEFR レベルの目安
- 「to date (~まで)」の意味: B1~B2 (中級~中上級)
→ 日常会話やビジネスシーンでも使われる表現。「これまでに」というやや書き言葉寄りのニュアンスがあるため、やや上のレベル。 - 「to date someone」: A2~B1 (初級~中級)
→ 恋愛やデートの話題は日常会話で頻出なので、初級~中級で対応できる内容。
2. 語構成と詳細な意味
- “to” + “date”
- “to” は前置詞や不定詞マーカーなど様々な意味を持ちますが、ここでは慣用的に「これまで」を表す副詞句になったり、動詞 “date” と結びついて「デートする/交際する」という表現にもなります。
関連・派生語
- “up to now” / “so far” / “thus far”
(「今までのところ」を意味する同義フレーズ) - “to date [someone]” → “dating [someone]”
(進行形で「現在交際している」)
コロケーション・関連フレーズ(よく使われる10選)
- “to date, we have received no complaints.”
- (今のところ、クレームは一切受けていません。)
- (今のところ、クレームは一切受けていません。)
- “our biggest challenge to date”
- (これまでで最大の課題)
- (これまでで最大の課題)
- “the research findings to date”
- (これまでの研究結果)
- (これまでの研究結果)
- “to date back to”
- (~までさかのぼる)
- (~までさかのぼる)
- “to date someone casually”
- (気軽にデートする)
- (気軽にデートする)
- “to date someone seriously”
- (本気で交際する)
- (本気で交際する)
- “I’m dating him.”
- (彼と付き合っています。)
- (彼と付き合っています。)
- “Are you free to date?”
- (デートに行ける時間ある?) ※口語的
- (デートに行ける時間ある?) ※口語的
- “our achievements to date”
- (これまでの成果)
- (これまでの成果)
- “no issues to date”
- (今のところ問題ない)
3. 語源とニュアンス
- “date” はラテン語 “datus”(与えられたもの、書きつけられた日付)などに遡り、そこからフランス語 “date” を経て英語に入ったとされます。
- 「to date」=「これまで」や「現在まで」という意味の表現は、書き言葉やフォーマルな文章でも見かける表現です。論文やビジネス文書において累積を示す際によく使われます。
- 「to date someone」=「デートをする/交際する」は口語表現でもあり、恋愛関連のカジュアルな文脈でも使用されます。
使用時の注意点
- “to date” (これまで) はやや堅めの表現で、カジュアルな日常会話では “so far” が好まれる場合もあります。ビジネスやフォーマルなレポートに多用されます。
- “to date someone” は恋愛文脈なので、やや口語的です。フォーマルな文書では “to be in a relationship with someone” と表現する場合があります。
4. 文法的な特徴と構文
副詞句 “to date”
- 文章の冒頭、または文中で「これまで」を表す際に用いられます。
例: “To date, no one has complained about the issue.”
例: “No one has complained about the issue to date.”
- 文章の冒頭、または文中で「これまで」を表す際に用いられます。
動詞 “date” + 目的語
- “to date someone” (他動詞的用法):「~とデートする/交際している」という意味を表します。
- 自動詞的にはあまり使われず、主に “date” は他動詞として相手をとる表現か、“date” as a noun(デート)として使われます。
- “to date someone” (他動詞的用法):「~とデートする/交際している」という意味を表します。
使用シーン
- フォーマル: “to date (これまで)” → レポートやビジネス英語、学術論文など
- カジュアル: “to date someone” (交際する) → 日常会話、SNS、友人同士の会話など
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “Have you dated anyone recently?”
- (最近誰かとデートしたの?)
- (最近誰かとデートしたの?)
- “I’m not looking to date right now.”
- (今は誰とも付き合いたいと思っていないんだ。)
- (今は誰とも付き合いたいと思っていないんだ。)
- “To date, I haven’t tried online dating apps.”
- (これまで、一度もオンラインの出会い系アプリを使ったことないよ。)
ビジネスシーン (ややフォーマル)
- “To date, our sales figures have been higher than last year.”
- (これまでのところ、売上高は昨年より高いです。)
- (これまでのところ、売上高は昨年より高いです。)
- “We have not encountered any major issues to date.”
- (現在までのところ、大きな問題には直面しておりません。)
- (現在までのところ、大きな問題には直面しておりません。)
- “All progress to date indicates a successful project launch.”
- (これまでの進捗すべてが、プロジェクトの成功を示しています。)
学術的文脈 (フォーマル)
- “To date, there has been limited research on this topic.”
- (これまでのところ、このテーマに関する研究は限られています。)
- (これまでのところ、このテーマに関する研究は限られています。)
- “No significant breakthroughs have been reported to date.”
- (現在までに、大きな進展は報告されていません。)
- (現在までに、大きな進展は報告されていません。)
- “Studies to date suggest a correlation between these factors.”
- (これまでの研究では、これらの要因間に相関が示唆されています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (「これまで」という意味で)
- “so far”(今のところ)
よりカジュアル。日常会話でよく使用される。 - “thus far”(今のところ)
“to date” よりもやや文語的・硬い印象。
類義語 (「デートする/交際する」という意味で)
- “go out with someone”(~と付き合う)
“to date someone” よりも口語的で広く使われる。 - “see someone”(~と会う、付き合う)
カジュアルかつ少し遠回しな言い方。
反意語
「これまで(~している)」の対義語として一概に定まりにくいですが、文脈によっては “not yet” や “no longer” などで対照的な状態を表せます。
- 例: “I have not yet tried that method.”(まだその方法を試していない)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- イギリス英語 (BrE): /tə deɪt/ or /tuː deɪt/
- アメリカ英語 (AmE): /tə deɪt/ or /tu deɪt/
- イギリス英語 (BrE): /tə deɪt/ or /tuː deɪt/
アクセント
- “to” は弱く発音されることが多く、“date” の部分をはっきり “deɪt” と発音します。
- “to” は弱く発音されることが多く、“date” の部分をはっきり “deɪt” と発音します。
よくある間違い
- “date” を /daːt/ と発音してしまうなど、母音 /eɪ/ を曖昧にしてしまうことがあるので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「to date」のスペルミス
- “todate” と続けてつづってしまうミスに注意。
- “todate” と続けてつづってしまうミスに注意。
- 「date」と “update” など似た単語の混同
- スペルを混乱しないよう気をつける。
- スペルを混乱しないよう気をつける。
- 同音異義語 “date” (果実の「ナツメヤシの実」)
- context によってはまったく別の意味になるため注意。
- context によってはまったく別の意味になるため注意。
- 試験対策
- TOEIC や英検などでは、ビジネス文書やレポートの文章中に “to date” の形で「これまで」というニュアンスが出題される場合がある。
- 恋愛表現としての “to date someone” は会話文やEメールなどでの出題が考えられる。
- TOEIC や英検などでは、ビジネス文書やレポートの文章中に “to date” の形で「これまで」というニュアンスが出題される場合がある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “to date” を「“today” (今日) の過去形?」と混同しないように、頭の中で “to” + “date” としっかり分けて覚えるとよいでしょう。
- 「今までのところ~」を言いたいときに “so far” も併せて覚えておけば混乱が少なくなります。
- “デートする” の意味として覚えるときは “I want to date him/her.” のようなシンプルな例文を音読し、自分で言い慣れておくと発話時に自然に出てきやすくなります。
以上が「to date」の詳細解説です。ビジネスやフォーマルな場面では「これまで」、恋愛の文脈では「交際する」といった使い分けを押さえると、実践的に活用しやすくなります。ぜひ、例文とともに覚えてみてください。
これまで, 今まで, 現在までのところ