excuse
以下では、名詞としての “excuse” を、学習者向けにできるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
単語: excuse
品詞: 名詞 (可算名詞)
意味 (英語): A reason or explanation given to justify a fault or offense.
意味 (日本語): 何か良くないことや失敗・過失などについて理由や根拠を示して、「許してもらおう」「正当化しよう」とするための言い訳や口実を表します。日常会話では「言い訳」「口実」というニュアンスでよく使われます。
活用形:
- 単数形: excuse
- 複数形: excuses
他の品詞:
- 動詞 “to excuse” (許す、勘弁する)
例: “Please excuse my lateness.” (私の遅刻を許してください) - 形容詞 “excusable” (許される、言い訳ができる)
例: “An excusable mistake” (許されるミス) - 形容詞 “inexcusable” (許されない)
例: “Inexcusable behavior” (許しがたい行動)
CEFRレベル: B1(中級)
理由: 「言い訳」や「口実」という言葉は日常生活で比較的頻繁に登場しますが、さまざまな形や表現として使いこなすには中級レベル程度の語彙力が求められます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- ex-: “out” を表すラテン系接頭語
- cuse/cusare: ラテン語の “causa”(原因、理由)に由来
「原因を外に取り出す(= 正当化のために理由を示す)」というイメージがあります。
派生語や類縁語
- accuse(動詞): 告発する、非難する
- causal(形容詞): 原因の
- because(接続詞): 〜だから
コロケーション(共起表現)や関連フレーズ10選
- make an excuse → 言い訳をする
- have a good excuse → もっともな言い訳(口実)がある
- a lame excuse → 説得力のない言い訳
- accept an excuse → 言い訳を受け入れる
- find an excuse → 言い訳を見つける
- use it as an excuse → それを言い訳として使う
- no excuse for … → …に対する言い訳はない / 言い訳の余地はない
- a poor excuse → お粗末な言い訳
- come up with an excuse → 言い訳を思いつく
- run out of excuses → 言い訳が尽きる
3. 語源とニュアンス
語源
ラテン語の「ex-」(外へ)+「causa」(理由)が元になっています。中世フランス語を経て現在の英語 “excuse” につながりました。古くは「罪や失敗から離れるための理由を示すもの」という意味合いが根底にあります。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「言い訳」や「口実」としてネガティブな印象を与えることがあります。
- 軽い謝罪や正当化のニュアンスを含む場合もあります。
- 「forgive」と異なり、「実際に許す・許される」よりも「言い訳を示す」行為自体に焦点がある場合に使われます。
- 口語・ビジネスどちらでも使われますが、「That’s a lame excuse.」などと使うとやや辛辣に聞こえる場合があります。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としては 可算名詞
- “He made a very weak excuse.” → 可算名詞なので “a weak excuse” のように不定冠詞がつく。
- 複数形 “excuses” もよく使われます。(例: “He always has a million excuses.”)
- “He made a very weak excuse.” → 可算名詞なので “a weak excuse” のように不定冠詞がつく。
「no excuse」の構文
- “There’s no excuse for breaking the rules.” → 「ルールを破ることに対して言い訳は通用しない」の意味。
「excuse for + 名詞/動名詞」の形
- “That’s a convenient excuse for being late.” → 遅刻の都合の良い言い訳。
イディオム・慣用表現
- “Excuse me?” → 「すみません?」か「もう一度言ってもらえますか?」という別の意味ですが、こちらは動詞的な用法(to excuse)を使った定型表現です。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Do you have an excuse for being late again?”
「また遅刻した言い訳はあるの?」 - “I’m tired of hearing the same old excuse.”
「同じような言い訳はもううんざりだよ。」 - “He forgot my birthday, and his excuse was that he was too busy.”
「彼は私の誕生日を忘れていて、その言い訳は“忙しかった”ということだった。」
(2) ビジネスシーンでの例文
- “We need a valid excuse for the delay in shipment.”
「出荷の遅れに対してもっともな言い訳(正式な説明)が必要です。」 - “No excuse will be accepted for missing the deadline.”
「締め切りを逃すことに対する言い訳は通用しません。」 - “Please submit a written excuse for your absence from the meeting.”
「会議を欠席した理由(言い訳)を書面で提出してください。」
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “There is no scientific excuse for disregarding the data.”
「そのデータを無視する科学的な根拠(言い訳)はありません。」 - “Some argue that limited resources are an excuse for postponing environmental policies.”
「一部の人々は、限られた資源を環境政策を先延ばしする言い訳にしていると主張しています。」 - “Poor planning is often used as an excuse for substandard results in research.”
「不十分な計画は、研究で成果が芳しくないことの言い訳としてしばしば使われます。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- justification (正当化)
- “excuse” よりも「正当化」という意味合いが強く、論理的根拠を含むニュアンス。
- “excuse” よりも「正当化」という意味合いが強く、論理的根拠を含むニュアンス。
- apology (謝罪)
- 「謝罪」は言い訳をするよりも「申し訳ない」という意を強調する言葉。
- 「謝罪」は言い訳をするよりも「申し訳ない」という意を強調する言葉。
- reason (理由)
- 中立的に「理由」を述べる表現。言い訳とは異なり、必ずしも「正当化」のニュアンスがあるわけではない。
- 中立的に「理由」を述べる表現。言い訳とは異なり、必ずしも「正当化」のニュアンスがあるわけではない。
- pretext (口実)
- 「表向きの口実」のニュアンスが強い。裏に何か別の目的があるイメージ。
- 「表向きの口実」のニュアンスが強い。裏に何か別の目的があるイメージ。
反意語 (Antonyms)
- admission of guilt(罪・落ち度を認めること)
「言い訳」するのではなく、自分の非を認める行為を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- 英: /ɪkˈskjuːs/ または /ɛkˈskjuːs/
- 米: /ɪkˈskjuːs/ または /ɛkˈskjuːs/
- 英: /ɪkˈskjuːs/ または /ɛkˈskjuːs/
- アクセント(強勢)は第2音節「-skjuːs」に置かれます: ex-CUSE
- イギリス英語とアメリカ英語で大きく異なるわけではありませんが、頭の母音が若干 /ɪ/ に寄ったり /ɛ/ に寄ったりします。
- よくある間違いとしては “ex-kyoos” のように “-sk-” が抜けたり弱くなったりするケースがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 動詞 “to excuse” と混同しがち
- 名詞: “What’s your excuse?” → あなたの言い訳は何?
- 動詞: “Excuse me.” → すみません。
- 名詞: “What’s your excuse?” → あなたの言い訳は何?
- 複数形 “excuses” のスペルミス
- “excusess” や “excuse’s” と誤って書くことがあるので注意。
- “excusess” や “excuse’s” と誤って書くことがあるので注意。
- 同音異義語ではないが「execute」などと混同
- “execute” は「実行(処刑)する」なので全く意味が異なります。
- “execute” は「実行(処刑)する」なので全く意味が異なります。
- 試験での出題傾向
- TOEICや英検などのリーディングで「理由」や「正当化」のニュアンスを問う問題に頻出。
- “excuse to do” と “excuse for doing” の違いなども文法問題になりやすいです。
- TOEICや英検などのリーディングで「理由」や「正当化」のニュアンスを問う問題に頻出。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ex-(外へ)」と「cause(理由)」が合わさって、“問題から逃れるために理由を出す” イメージで覚えましょう。
- “Ex-CUSE me?” と言いながら頭の中で「言い訳 (excuse)」と関連づけると印象に残りやすいです。
- 「原因を外に出す」→「自分を正当化するために理由を示す」→「言い訳・口実」というストーリーで覚えると理解しやすいでしょう。
以上が名詞 “excuse” の詳細解説です。日常でもビジネスでも使う機会が多い単語なので、意味・用法・文法のポイントを押さえて使ってみてください。
(…に対する)言い訳,口実《+for+名(do*ing*)》
(欠席・早引・遅刻などの)届出;許可証