on average
1. 基本情報と概要
単語・フレーズ: on average
品詞: 副詞句(あるいは前置詞句)
意味(英語): typically or normally, taking all data or instances into consideration, or when something is calculated as an average.
意味(日本語): 「平均的に」、「概して」、「大体の場合」という意味です。たとえば多くのデータを集計したり、ざっくりとした見積もりを表すときに使われます。
「on average」は、統計や日常会話のなかで、「たいていの場合はこうだよ」「平均を取るとこういう感じだよ」というニュアンスで使われる表現です。
CEFRレベル: B1(中級)
→ 「on average」は日常会話やビジネスなど幅広く使われるため、比較的なじみやすい表現ですが、初心者には「average」という単語自体への理解が必要になるため、中級レベル目安としています。
活用形・他品詞
- 「on average」はフレーズとしてほぼ固定で使われるため、活用(時制など)はありません。
- 「average」はもともと形容詞や名詞としても使われ、以下のように使い分けられます。
- 形容詞: The average score was 75. (平均的なスコアは75点でした)
- 名詞: The average of the two numbers is 50. (その2つの数の平均は50です)
- 形容詞: The average score was 75. (平均的なスコアは75点でした)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「on」: 前置詞
- 「average」: 名詞または形容詞として使われる単語(ここでは名詞の感覚に近い)
「on average」は、「平均の上で(に)」→「平均的には」というイメージで捉えるとわかりやすいでしょう。
関連語や派生語
- average (名詞): 平均
- average (形容詞): 平均の、普通の
- averaged (動詞): 〜の平均を出す(例: We averaged 60km per hour.)
- in an average way: 平均的なやり方で
よく使われるコロケーション(10個)
on average, people spend…
(平均的に、人々は〜を費やす)on average, it takes…
(平均的に、〜かかる)the average person
(平均的な人)the national average
(全国平均)above average
/below average
(平均以上 / 平均以下)average rate
(平均率)average income
(平均収入)average life expectancy
(平均寿命)work out the average
(平均を求める)average out to
(最終的に平均が〜になる)
3. 語源とニュアンス
「average」の語源は、元々はフランス語の“avarie (損害)”に由来すると言われ、船荷に関する損害や費用を分担するという意味から転じて、貨物全体の「割り勘」を指すようになり、そこから「平均」の意味を持つようになりました。
「on average」は、英語圏では非常によく使われる表現で、書き言葉から口語まで幅広い場面で使われます。特にカジュアルでもフォーマルでも違和感のないフレーズで、ビジネスや学術的な文脈でも頻繁に登場します。
4. 文法的な特徴と構文
文法位置: 「on average」は文中で副詞句として使われ、文頭や文末に置かれることが多いです。
例: On average, children watch two hours of TV a day. / Children watch two hours of TV a day on average.使用シーン: フォーマル・インフォーマルどちらでも問題なく使えます。ただしレポートや論文などの正式文書では、「statistically speaking」や「typically」などと使い分けられることもあります。
可算・不可算: 「average」が名詞で使われるときは可算名詞または不可算名詞の両方で使われるケースがありますが(「the average」 vs. 「an average」)、フレーズ「on average」はそのまま固定表現です。
5. 実例と例文
ここでは、日常会話・ビジネス・学術的な文脈の3つにわけて例文をそれぞれ3つずつ紹介します。
日常会話
On average, I drink two cups of coffee a day.
(平均すると、私は1日にコーヒーを2杯飲みます。)My sister works out three times a week on average.
(私の姉は平均すると週に3回運動をしています。)Children in this neighborhood, on average, walk to school.
(この地域の子どもたちは、たいていの場合徒歩で学校に通います。)
ビジネス
Our company sells, on average, 1,000 units a month.
(当社は月に平均1000台売り上げています。)On average, it takes about two weeks to finalize the contract.
(平均すると、契約を最終決定するのに約2週間かかります。)Employees, on average, work 40 hours a week here.
(従業員は、ここでは平均的に週に40時間働きます。)
学術的な文脈
On average, the research participants scored 75 on the test.
(平均すると、研究参加者はそのテストで75点を取りました。)The study found that, on average, female students outperformed male students in language tests.
(その研究では、平均すると女性の学生のほうが言語テストで男性学生より高成績だったことがわかりました。)On average, global temperatures have been rising over the past century.
(平均すると、過去1世紀で世界の気温は上昇してきています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- typically(一般的に)
- usually(たいていは)
- generally(概して)
- ordinarily(普通は)
「on average」は「具体的に数値を伴うイメージ」を強調するのに対し、generally
や ordinarily
はより漠然とした「一般的に」を表します。
反意語
- exceptionally(例外的に)
- unusually(いつもと違って)
上記の反意語は「通常とは違った、平均から外れた」というニュアンスを伝えます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- on average: /ɒn ˈæv.ər.ɪdʒ/ (UK), /ɑːn ˈæv.ər.ɪdʒ/ (US)
- on average: /ɒn ˈæv.ər.ɪdʒ/ (UK), /ɑːn ˈæv.ər.ɪdʒ/ (US)
- アクセント: 「average」の第一音節「av」に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- UK: 「on」は短い「ɒ」の音で「on」
- US: 「on」は長めの「ɑː」になることが多い
- UK: 「on」は短い「ɒ」の音で「on」
学習者は「average」の最後の発音「-ridge」と聞こえるところで、/ɪdʒ/としっかり発音するように注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「on the average」と言わないことはありませんが、一般的には「on average」のほうが自然です。
- スペルミスで “avarage” や “avarage” と書いてしまう初学者が多いので注意。
- TOEICや英検などでは、統計情報や数値を述べる問題文に出る可能性があります。グラフやデータを読み取って説明する際に「on average」を使う機会は多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
「on(上に)+ average(平均)」というイメージで、「平均に乗っかってみるとこんな感じ」という感覚で覚えるとわかりやすいでしょう。統計や数値情報を表すときに大切な副詞句なので、「一般的に(in general)」という意味合いとは少し違って「数値的にまとめると…」というニュアンスがあることを意識すると深く記憶できます。
「average」のスペリングには “-er-” があることに注意し、口に出して「アヴァレッジ」のように練習すると覚えやすいでしょう。
以上が「on average」の詳細解説です。ぜひ日常会話やレポート、ビジネス文書などで活用してみてください。
平均で, 平均して
一般に, 大抵は