apart from
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): apart from
品詞: 前置詞句(prepositional phrase)
英語の意味:
• apart from … = except for …, besides …
(「…を除いて」「…の他に」といった意味)
日本語の意味:
• 「…を除いて」「…の他に」
使い方としては、「何かを除外するとき」や「それ以外に何かを付け加えるとき」に使われるフレーズです。日常会話・ビジネスなど幅広い場面で使われます。
この表現は、“Aは別として、B”のようにも訳されます。「A以外には」と言いたいときや、「Aを除けば」と言いたいときに便利です。
CEFRレベル目安: B1(中級)
「apart from」は日常会話や学校英語でもわりとよく登場するフレーズです。中級英語学習者が意識して身につけるのに適しています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- apart: 「離れて」「分かれて」
- from: 前置詞として「…から」という意味
「apart」は「a(~から離れて)」+ 「part(部分)」という感覚から成り立ち、そこに前置詞「from」が続いて「…から切り離して」「…を別にするとして」というニュアンスを生み出しています。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ
- apart from the fact that …(…という事実を除いて)
- apart from my family(家族のことはさておいて/家族を除いて)
- apart from the weather(天候を除けば)
- apart from cost considerations(費用を除いて考えれば)
- apart from a few minor issues(いくつかの細かい問題を除いて)
- apart from language barriers(言語の壁を除けば)
- apart from this problem(この問題を除いて)
- apart from the results(結果は置いておくとして)
- apart from the main argument(主な論点は別として)
- apart from the deadline(締め切りはさておき)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「apart」はラテン語「ad partem(一部へ)」「a part(一部分)」などと関連し、「分割」「分離」というイメージを持ちます。
- 「from」は古英語由来の前置詞で、離れる起点や出所などを表します。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「except for …」とほぼ同じように使えますが、「besides …」と同じように「加えて」というプラスの意味合いを表す場合があります。文脈によって、「除外」と「追加」の両方に用いられるため注意が必要です。
- 除外の例: “Everyone was present apart from Tom.”(Tom以外全員いた)
- 追加の例: “Apart from music, she also likes painting.”(音楽に加えて、彼女は絵を描くのも好き)
- 除外の例: “Everyone was present apart from Tom.”(Tom以外全員いた)
- 日常会話だけでなく、文章やビジネスの場でもよく使われます。フォーマルすぎず、カジュアルすぎず、幅広いシーンで利用可能です。
4. 文法的な特徴と構文
- 文中での役割: 前置詞句として、名詞・名詞句を受けて「…を除いて」「…に加えて」という意味を持ちます。
- 構文:
- “Apart from + 名詞(句), …”
- 文頭・文中に置いて「…を除けば」「…以外に」という意味を補足します。
- 文頭・文中に置いて「…を除けば」「…以外に」という意味を補足します。
- “…, apart from + 名詞(句).”
- 後ろに補足情報や除外する情報を付け加えます。
- 後ろに補足情報や除外する情報を付け加えます。
- “Apart from + 名詞(句), …”
- 可算・不可算の制限は特にありませんが、「from」につく対象は名詞や動名詞などが中心になります。
- 「apart from」は1つの前置詞句と見なせますが、文脈次第では「apart」と「from」を別々に扱うのは不自然な場合が多いです。
5. 実例と例文
以下に、それぞれの場面で3文ずつ例文を示します。
日常会話での例文
- Apart from going to the gym, do you have any other hobbies?
(ジムに行く以外に、他に趣味はある?) - I like all vegetables apart from spinach.
(ほうれん草以外の野菜は全部好きだよ。) - Apart from watching movies, I spend my weekends reading.
(映画を見る以外には、週末は読書をして過ごしてるよ。)
ビジネスシーンでの例文
- Apart from the budget constraints, everything seems fine with the project.
(予算制約を除けば、プロジェクトは全て順調に思えます。) - Let’s discuss any other issues apart from the timeline.
(納期以外に何か問題があれば話し合いましょう。) - Apart from this delay, the quality of the product is remarkable.
(この遅れを除けば、製品の品質は素晴らしいですね。)
学術的な文脈での例文
- Apart from the methodological challenges, the study provides valuable insights.
(方法論的な課題を除けば、この研究は非常に有益な洞察を与えています。) - The theory holds true, apart from a few exceptional cases.
(数件の例外を除いて、その理論は成り立ちます。) - Apart from these primary sources, secondary literature was also consulted.
(これらの一次資料以外にも、二次文献も参照されました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- besides …(…に加えて)
- 「付加」や「追加」を強調するときに使う
- 例: “Besides English, he also speaks French.”
- 「付加」や「追加」を強調するときに使う
- except for …(…を除けば)
- 「除外」するニュアンスが強い
- 例: “Except for a few typos, the document is perfect.”
- 「除外」するニュアンスが強い
- other than …(…以外の)
- 直接的に「対象以外のもの」を指す
- 例: “I can’t think of anything other than a sandwich for lunch.”
- 直接的に「対象以外のもの」を指す
- aside from …(…から離れて)
- 「それを横に置いて」というイメージに近い
- 例: “Aside from the weather, our trip was wonderful.”
- 「それを横に置いて」というイメージに近い
反意語
- 直接的な反意語はやや見つけにくいですが、「including(含めて)」は文脈的に逆を表現する場合もあります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /əˈpɑrt frəm/
- イギリス英語: /əˈpɑːt frəm/
アクセント
- “apart” の第2音節 “-part” に強勢がきます。
- “from” は機能語であるため、しばしば弱く発音され、/frəm/ や /frʌm/ のように聞こえます。
よくある間違い
- “a part from” とスペースを入れて書いてしまう(正しくは “apart from” で一語扱い)。
- 「apart」の発音で /ə/ を /eɪ/ としてしまうなど。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル間違いに注意: “apart” は “a part” と離して書くと、意味が変わってしまいます。
- 「付け加え」の意味と「除外」の意味があるので、文脈からどちらを意図しているか注意する。
- TOEICや英検などの試験では、接続詞・前置詞句問題や穴埋め問題で出題される場合があります。
- 例: “________ the price, everything was acceptable.” → 答え “Apart from”など
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「a part(部分)」が「from(離れて)」いるというイメージで、あるモノを「分けて」「または足して」という感覚をイメージすると覚えやすいです。
- 「Apart from」=「○○という部分は分けておく / 別にして考える」→「○○を除けば / それ以外に」という連想で覚える。
- 例文をいくつか音読して、発音も含めて身体に染み込ませましょう。
以上が “apart from” の詳細な解説です。使い方をしっかりマスターすると会話・文書表現が豊かになりますので、ぜひ練習してみてください。
...から離れて
...はさておき
...に加えて
...は別として, ...を除いては