give up

1. 基本情報と概要

単語（句動詞）: give up

意味（英語）: to stop doing something, to surrender, to cease trying

意味（日本語）: 諦める、やめる、降参する

（例えば）「何かを続けるのを諦める」「挑戦を断念する」などの場面でよく使われます。

英語学習者が一番最初に習う代表的な句動詞の一つで、「諦める」「断念する」というニュアンスが強い単語です。

品詞: 動詞句（phrasal verb）

• 「give」（与える）＋「up」（上に/手放すニュアンス）の組み合わせ。

活用形:

• give up (原形)
  


• gave up (過去形)
  


• given up (過去分詞形)
  

品詞の変化例

• 「give up」がそのまま形容詞になるわけではありませんが、受動態で「be given up」の形が使われる場合があります。例: “He was given up for dead.”（彼は死んだと諦められていた）
  

難易度目安（CEFR）: A2（初級）～B1（中級）

• A2: 日常会話の中で、よく出てくるフレーズ。
  


• B1: 簡単な意思表示・議論で使いやすい表現。

2. 語構成と詳細な意味

• give: 本来「与える」という意味の動詞
  


• up: 副詞または前置詞として用いられ、「手放す・上へ・離れる」などのニュアンスを加える
  

「give up」は「相手に譲るように手放す」「やめる」イメージについて結びつくため、「諦める・放棄する」という意味となっています。

派生語・関連語

• Give in: 折れる、降参する
  


• Give out: 配る、機能しなくなる
  


• Give away: 与える、譲る
  

コロケーション（共起表現）例（それぞれ日本語訳付き）

1. give up hope（希望を捨てる）
   


2. give up smoking（喫煙をやめる）
   


3. give up on someone（人を見限る、諦める）
   


4. give up a habit（習慣をやめる）
   


5. give up a seat（席を譲る）※状況によっては「席を譲る」の意味で用いられます
   


6. give up an idea（考えを捨てる）
   


7. give up your dream（夢を諦める）
   


8. give up the fight（戦いをやめる、闘いを放棄する）
   


9. refuse to give up（諦めることを拒む）
   


10. give up on the project（そのプロジェクトを断念する）

3. 語源とニュアンス

• 「give」は古英語から続く “giefan” に由来し、「与える」を意味します。
  


• 「up」は古英語 “up” から来ており、「上に」という意味を持ち、副詞的に何かを放棄するイメージを補強する役割があります。
  


• 歴史的には「（武器などを）相手に渡して降参する」というように「手放す」の意味合いが発展して「棄権する、諦める」を表すようになりました。

使用時のニュアンス

• 「give up」は、「努力してきたものをやむを得ず諦める」や「何かを続けるのをやめる」といった感情を含みやすい表現です。
  


• 口語・文章ともによく使いますが、日常会話では特に「I give up!」という形で「もうやめた！」というカジュアルな表現がよく見られます。

4. 文法的な特徴と構文

• 主語 + give up + 目的語: He gave up smoking.
  


• 主語 + give up + 動名詞: They gave up trying.
  

他動詞・自動詞

• 「give up」は「何を諦めるか」（目的語）を伴う場合が多いので、文法的には「他動詞＋副詞」の句動詞として扱われます。
  


• 目的語が代名詞の場合は「give it up」のように「代名詞」が「give」と「up」の間に入ることが一般的です。
  
  
  
  • 例: “I gave it up.”（私はそれを諦めた）
    
  
  

よく使われる構文

• ”give up on + 名詞”: ～を見限る、～を諦める
  
  
  
  • 例: “Don’t give up on your dreams!”
    
  
  


• ”give up + 動名詞”: ～するのをやめる
  
  
  
  • 例: “I gave up eating sweets.”
    
  
  

5. 実例と例文

日常会話（カジュアル）

1. “I can’t solve this puzzle. I give up!”
   
   
   
   • （このパズル解けないよ。もうやめた！）
     
   
   


2. “I decided to give up fast food for a month.”
   
   
   
   • （1か月間、ファストフードをやめることにしたの。）
     
   
   


3. “Don’t give up on me too soon, okay?”
   
   
   
   • （すぐに私を見限らないでよ、わかった？）
   
   

ビジネスシーン

1. “We should not give up on the new marketing strategy just yet.”
   
   
   
   • （まだ新しいマーケティング戦略を諦めるべきではありません。）
     
   
   


2. “He decided to give up his position in the company to start his own business.”
   
   
   
   • （彼は自分のビジネスを始めるために会社でのポジションを辞める決断をした。）
     
   
   


3. “Despite challenges, they refused to give up on their product launch.”
   
   
   
   • （困難にもかかわらず、彼らは製品の発売を諦めなかった。）
   
   

学術的・フォーマルな文脈

1. “The researcher did not give up on the experiment, even after multiple failures.”
   
   
   
   • （研究者は何度も失敗したにもかかわらず、その実験を諦めなかった。）
     
   
   


2. “Many scientists give up their initial hypotheses when disproven by evidence.”
   
   
   
   • （多くの科学者は、証拠により反証された際に最初の仮説を捨てる。）
     
   
   


3. “He eventually gave up his claim to the theory upon further review.”
   
   
   
   • （さらなる検証の結果、彼はついにその理論に対する主張を取り下げた。）
   
   

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. quit（やめる）
   
   
   
   • 「職場を辞める」「習慣をやめる」などの具体的アクションを指す場合に多い。一方で「give up」は「諦める」の感情が強め。
     
   
   


2. surrender（降伏する）
   
   
   
   • 戦いや論争の場面にフォーマル/劇的なニュアンスを含み、受け身的に手放すイメージが強い。
     
   
   


3. abandon（放棄する）
   
   
   
   • もう使わない、置き去りにするような意味合いでフォーマルな文書にも登場する。
     
   
   


4. renounce（放棄する）
   
   
   
   • 法的・公式に「放棄を宣言する」イメージでより硬い表現。
   
   

反意語

1. persist（続ける）
   


2. keep on / keep going（続ける）
   


3. hold on to（手放さない）
   

7. 発音とアクセントの特徴

• 一般的には “give” に強勢が置かれ、”up” は弱く発音されます。
  


• 「ギヴ アップ」のように発音すると自然です。
  


• “give” を “gif” や “gib” と間違えやすいので注意しましょう。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペル間違い: “gave up”を“gave uped”などと誤って過去形にしないように注意。
  


• 「give up + to」ではない: “give up to”という構造は一般的でなく、誤用しないようにしましょう。
  


• 同音異義語との混同: 特にありませんが、単語「gift（ギフト）」と混同しないように。
  


• 試験対策: 句動詞の問題に頻出します。TOEICや英検でも「give up + doing」や「give up on …」などの形で選択肢が出る場合があります。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「何か（give）を手放す（up）」→「手を上にあげて落とす」イメージ。そこから「諦める」「放棄する」とつながると覚えやすいです。
  


• 「ジブアップ（Give up）」と音にして、諦める”気合いの抜けた”感じを連想してみると定着しやすいかもしれません。
  


• 何かをやめるとき、「手を挙げて投げ出す」イメージで覚えると、そのまま意味につながります。

以上が「give up」の詳細な解説です。日常会話でもビジネスでもよく登場する重要なフレーズなので、ぜひ活用してみてください。