open up
1. 基本情報と概要
単語(句動詞): open up
品詞: 動詞(句動詞)
- 主な活用形:
- 現在形: open up
- 過去形: opened up
- 現在分詞: opening up
- 過去分詞: opened up
- 現在形: open up
意味(英語・日本語)
“To open something (physically)”
「(物理的に)開ける」という意味です。ドアや箱などを開ける場面で使われます。例えば、家のドアを「open up」するときなどに使います。“To make something available or start operating”
「(店や施設などを)開店・開業する」「始動させる」という意味です。例えば、お店が営業を始めるときに「We open up at 9 a.m.」のように言います。“To become more emotionally honest or willing to talk”
「(感情や考えを)打ち明ける、心を開く」という意味です。プライベートな内容を話す場面などで使われます。
「物理的な開け方」から「心を開いて打ち解ける」まで幅広く使われる句動詞です。カジュアルな日常会話からビジネス、文章まで幅広い場面で目にします。
難易度(CEFRレベル)
B1(中級)程度が目安です。日常会話や一般的な文脈でよく登場するため、学習者としては比較的覚えやすいフレーズと言えます。
2. 語構成と詳細な意味
- open (語幹): 「開く」という意味の動詞/形容詞/名詞
- up (副詞): 上方向や外方向へのイメージ、あるいは「完全に」というニュアンスを含む
open up という句動詞は「open(開く)」に「up(徹底的に・完全に)」が加わり、「すっかり開放する」「開き始める」「心を開く」といったイメージを与えます。
関連語や派生表現
- open(形容詞): 開いている
- openness(名詞): 開放性、率直
- reopen(動詞): 再び開く、再開する
- opening(名詞): 開始、開口部
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- open up a store → (店を)開店する
- open up about one’s feelings → 自分の気持ちを打ち明ける
- open up new possibilities → 新しい可能性を切り開く
- open up the door/window → ドアや窓を開ける
- open up a discussion → 議論を始める
- open up opportunities → チャンスを開く
- open up a file/folder → ファイルやフォルダーを開く
- open up one’s mind → 心を開く
- open up communication → コミュニケーションの道を開く
- open up the economy → 経済(市場)を開放する
3. 語源とニュアンス
語源・歴史的背景
- “open” は古英語「opinian(開ける)」に由来し、「遮蔽を取り除いて通じるようにする」という意味がもともとありました。そこに副詞 “up” の概念が加わり、「完全に開く」「上向きに開く」というニュアンスが派生しました。
使用時のニュアンス
- 物理的な動作だけでなく、精神的・感情的にも「解放する/打ち明ける」というニュアンスを強く持ちます。
- カジュアルな場面からビジネスシーンまで幅広く使えますが、感情を打ち明ける、という意味合いで使うときは比較的カジュアルで親しい状況が多いです。
- 文章で使う場合は、「open up opportunities」や「open up a debate」など、抽象的・比喩的に使われる場合が多いです。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞的な用法
- “open up + 目的語(店や会議、コンピュータファイルなど)”
- 例: “I opened up the shop at 9 a.m.”(9時に店を開けた)
- “open up + 目的語(店や会議、コンピュータファイルなど)”
自動詞的な用法
- “open up” 自体で「開く」「心を開く」の意味
- 例: “She finally opened up to me about her worries.”(彼女はついに悩みについて私に打ち明けてくれた)
- “open up” 自体で「開く」「心を開く」の意味
イディオムや構文上のポイント
- 「Open up to someone」の形で「(人)に心を開く・打ち明ける」と表現できる。
- 「Open up about something」で「何かについて心を開いて話す」。
フォーマル / カジュアル
- フォーマル: ビジネスや書き言葉で「open up new markets」「open up possibilities」など、やや抽象的な使い方をされる。
- カジュアル: 友人や家族間で「I want you to open up about your feelings.(気持ちを話してほしい)」など。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)での例文
- “Can you open up the window? It’s getting hot in here.”
(窓を開けてくれない?ここ暑くなってきたよ。) - “He never opens up about his personal life.”
(彼は自分の私生活について決して打ち明けないんだ。) - “Let’s open up and talk things through.”
(素直に話し合おうよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “We plan to open up a branch in New York next year.”
(来年、ニューヨークに支店を開設する予定です。) - “We need to open up the discussion on the budget plan.”
(予算案について議論を始める必要があります。) - “Opening up the market could lead to more competition.”
(市場を開放するのは、競争をさらに増やすことにつながるだろう。)
学術的・フォーマルな文脈での例文
- “The study aims to open up new avenues of research in the field of artificial intelligence.”
(この研究は人工知能分野で新たな研究の道を切り開くことを目的としています。) - “These findings may open up possibilities for further applications.”
(これらの発見はさらなる応用の可能性を切り開くかもしれません。) - “The initiative hopes to open up dialogue between different cultural groups.”
(この取り組みは異なる文化集団間の対話を促すことを期待しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- unlock(アンロック)
- 「鍵を開ける」という物理的な行為が中心。心を開くニュアンスはほぼ含みません。
- 「鍵を開ける」という物理的な行為が中心。心を開くニュアンスはほぼ含みません。
- reveal(リヴィール)
- 「明らかにする、暴露する」。情報や秘密を「公開する」際に使われます。
- 「明らかにする、暴露する」。情報や秘密を「公開する」際に使われます。
- expose(イクスポーズ)
- 「さらす、暴露する」。ネガティブな含みを持つことが多い。
反意語
- close up
- 「閉める、心を閉じる」という意味。
- 例: “He closed up his feelings and wouldn’t talk to anyone.”(彼は気持ちを閉ざし、誰にも話そうとしない。)
- 「閉める、心を閉じる」という意味。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈoʊ.pən ʌp/ (アメリカ英語)、/ˈəʊ.pən ʌp/ (イギリス英語)
- アクセントは “o” (open) に置かれやすい
- アメリカ英語では [oʊ]、イギリス英語では [əʊ] と発音されるのが主な違い
- “up” の母音 /ʌ/ は日本人学習者が「アッ」と小さく短すぎる発音をしがちなので注意
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “open” と “open up” の混同
- どちらも「開く」という意味ですが、“open up” は「もっと徹底的に開ける・心を開く」など、ニュアンスがやや広範になる場合が多いです。
- どちらも「開く」という意味ですが、“open up” は「もっと徹底的に開ける・心を開く」など、ニュアンスがやや広範になる場合が多いです。
- スペルミス
- 「oppen up」など「o」が重複したりするミスに注意。
- 「oppen up」など「o」が重複したりするミスに注意。
- 試験対策
- TOEICや英検などでも、句動詞の知識を問う問題で “open up” が取り上げられることがあります。特に「心を開く」という比喩的な使い方が正しく理解されているかどうかチェックされる場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “up” がつくと、「上へ」「開放して」というイメージが加わります。「doorを上方向にガバッと開ける」ようなイメージを思い浮かべると覚えやすいかもしれません。
- “open(開く)” だけだと物理的な開閉のイメージが強いですが、“open up” は「心を開放して広がっていく」イメージがある、と感じながら覚えると記憶に残りやすいでしょう。
上記を踏まえ、「open up」は物理的な意味と精神的な意味の両方をカバーする便利な句動詞です。心の扉を開けるイメージで記憶することで、様々な場面で使いこなせるようになります。
【句動】(機会・可能性など)が開ける
を開く