元となった辞書の項目
farewell
解説
1. 基本情報と概要
英語: farewell
日本語: 別れ、送別、または別れの挨拶
品詞: 名詞(また、間投詞的に「Farewell!」と言えば「さようなら!」の意味でも使えます)
「farewell」は人と別れるときの「別れの挨拶」を表す名詞です。「送別会」や「別れの言葉」など、別れのシーンでフォーマルな響きを持つ言葉として使われます。ふつうの「goodbye」よりも少し改まった印象があります。
- 活用形: 名詞なので時制による形の変化はありませんが、複数形として「farewells(別れのあいさつの数々)」とすることがあります。
- 他の品詞例:
- 形容詞的用法: “farewell party” (送別会)、“farewell speech” (別れのスピーチ)
- 間投詞: “Farewell!” (さようなら!)
- 形容詞的用法: “farewell party” (送別会)、“farewell speech” (別れのスピーチ)
CEFRレベル: B2(中上級)
- B2: 中上級レベル。日常会話の枠を超えて、ややフォーマルな場面にも対応できる段階です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- “fare” + “well” の2つの要素が含まれています。
- もともと “fare” には「移動する、旅をする」などの意味があり、“well” は「上手に、良い状態で」という意味を持ちます。「相手が良い状態で旅立つように」という願いが込められた表現です。
- “fare” + “well” の2つの要素が含まれています。
意味の詳細:
- 名詞としては「別れのあいさつ」「送別」「別離の儀式」を指す。
- (間投詞として)「さようなら」「ごきげんよう」の丁寧・フォーマルな版。
- 名詞としては「別れのあいさつ」「送別」「別離の儀式」を指す。
関連語:
- bid farewell: 「別れを告げる」
- farewell party: 「送別会」
- farewell speech: 「別れのスピーチ」
- bid farewell: 「別れを告げる」
よく使われるコロケーション10選
- farewell address(退任演説、送別の挨拶)
- farewell party(送別会)
- bid farewell(別れを告げる)
- a heartfelt farewell(心からの別れ)
- a fond farewell(名残惜しい別れ)
- official farewell(公式な別れの挨拶)
- final farewell(最後の別れ)
- farewell ceremony(送別式)
- tearful farewell(涙をともなう別れ)
- grand farewell(盛大な送り出し)
- farewell address(退任演説、送別の挨拶)
3. 語源とニュアンス
- 語源: “farewell” は中英語の “fare wel” に由来し、もともとは「旅立ちがうまくいくように」という祈りや祝福の意味を持っていました。
- ニュアンス:
- 「goodbye」と比べてややフォーマルで、長期的、または重要な別れのシーンで使われる傾向があります。友人同士のカジュアルな別れでも使えますが、儀式的、公式的な場面でよく耳にする単語です。
- 文章やスピーチで使うと厳粛な響き、別れの重要性を強調することができます。
- 「goodbye」と比べてややフォーマルで、長期的、または重要な別れのシーンで使われる傾向があります。友人同士のカジュアルな別れでも使えますが、儀式的、公式的な場面でよく耳にする単語です。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント:
- 名詞としては可算扱いも不可算扱いもあり得ます。複数形「farewells」は「別れの挨拶の数々」を示す場合などに用いられます。
- 間投詞の形で単独で使われる場合は「Farewell!」と句点をつけて書きます。
- 名詞としては可算扱いも不可算扱いもあり得ます。複数形「farewells」は「別れの挨拶の数々」を示す場合などに用いられます。
一般的な構文・使い方:
- 名詞的用法: “We organized a farewell for our colleague.”(同僚のために送別会を開いた)
- 間投詞的用法: “Farewell, my friend!”(さらば、友よ!)
- 形容詞的用法: “We held a farewell ceremony.”(送別式を行った)
- 名詞的用法: “We organized a farewell for our colleague.”(同僚のために送別会を開いた)
フォーマル/カジュアル:
- フォーマル: “His farewell address was very moving.”
- カジュアル: 友人同士では代わりに “Goodbye, take care!” のほうが自然なことが多いが “Farewell!” も文語調やロマンチックな感じであえて使う場合があります。
- フォーマル: “His farewell address was very moving.”
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I just wanted to say farewell before I move to another city.”
(別の街に引っ越す前に、別れの挨拶をしたかったんだ。) - “We had a small farewell get-together at our house.”
(家でささやかな送別パーティーを開いたよ。) - “Farewell for now, and don’t forget to keep in touch!”
(とりあえずはここでお別れだけど、連絡するのを忘れないでね!)
(2) ビジネスでの例文
- “Our company hosted a formal farewell ceremony for the retiring CEO.”
(当社は退任するCEOのために正式な送別式を行いました。) - “I’m writing this email to bid farewell, as today is my last day at the firm.”
(本日は会社での最終日ですので、このメールでお別れのご挨拶を申し上げます。) - “They held a farewell luncheon to honor her contributions.”
(彼女の功績を讃えて、送別ランチ会を開催しました。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “In his farewell address, the professor emphasized the importance of academic freedom.”
(教授は退任スピーチで学問の自由の重要性を強調しました。) - “A historic farewell was recorded in the annals of the university when the president resigned.”
(学長が辞任した際、その歴史的な送別が大学の記録に残りました。) - “The farewell symposium provided an opportunity for all the scholars to discuss his legacy.”
(その送別シンポジウムは、学者たちが彼の業績について議論する機会を提供しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- goodbye(さようなら)
- 最も一般的な別れの言葉。「farewell」ほどフォーマルではなく、日常的に使う。
- 最も一般的な別れの言葉。「farewell」ほどフォーマルではなく、日常的に使う。
- parting(別れ)
- ふつう名詞や形容詞的に使い、「別れの~」というニュアンス。「farewell」よりは少し感情を含まない、状況描写的。
- ふつう名詞や形容詞的に使い、「別れの~」というニュアンス。「farewell」よりは少し感情を含まない、状況描写的。
- valediction(別れの言葉、告別)
- 非常にフォーマル・文語的。スピーチや文章として正式に別れを告げる場合に用いる。
- 非常にフォーマル・文語的。スピーチや文章として正式に別れを告げる場合に用いる。
- goodbye(さようなら)
反意語:
- welcome(歓迎)
- 人を迎えるときの言葉で、farewell(別れ)と真逆のシチュエーション。
- 人を迎えるときの言葉で、farewell(別れ)と真逆のシチュエーション。
- welcome(歓迎)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˌfeərˈwel/ (米・英共通)
- アメリカ英語: 「フェアウェル」に近い発音。「r」をしっかり発音して響かせる。
- イギリス英語: ややソフトに「フェアウェル」と発音し、アメリカ英語ほど “r” を巻かない。
- アメリカ英語: 「フェアウェル」に近い発音。「r」をしっかり発音して響かせる。
- アクセント: 「フェアウェル」の “well” 部分にやや強めのアクセントがきます。
- よくある間違い: “Fare-well” のように過剰に区切って発音しないよう注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “fairwell” と “farewell” を混同しないように注意。
- 同音異義語との混同: とくに “fair” と “fare” は発音が似ているため、スペリングを書き間違えやすい。
- 試験でのヒント: TOEIC などでは「farewell party」や「farewell speech」のようなビジネス文脈の語彙として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「Fare(旅)」+「well(よく)」=「(旅立ちが)良いものでありますように」という祈りから来た言葉
- 覚え方: “fare” と “well” をイメージして、「旅立ちがうまくいくように送り出す言葉」と覚えると分かりやすい
- スペルに注意: “fair(公正な)” ではなく “fare(旅・運賃)” なので、旅立ちのイメージで覚えると混同を防ぎやすいです。
以上が「farewell」の詳細な解説です。フォーマルな別れの場面や、長い旅立ちを前にするときに役立つ表現なので、覚えておくとさまざまなスピーチや挨拶で使えるでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
さらば,ごきげんよう(good-by)
意味(2)
別れの言葉
意味(3)
(…との)別れ,いとまごい《+to+名》