元となった辞書の項目
antiquity
解説
「antiquity」の詳解
1. 基本情報と概要
英単語: antiquity
品詞: 名詞 (countable / uncountable の両用あり)
意味(英語)
- The ancient past, especially before the Middle Ages.
- (In plural: antiquities) Objects from ancient times, often of historical or cultural value.
意味(日本語)
- 古代(特に中世より前の時代)を指す言葉です。
- (複数形 antiquities)美術品や遺物など、古代の遺物を示す場合もあります。
「antiquity」は「非常に昔の時代(古代)」を指す言葉で、歴史や考古学の文脈でよく使われます。また、美術品や博物館で扱われる古代の遺物を指す場合にも使われます。文語的なニュアンスがあり、日常会話よりも少しフォーマルまたは専門的な文章や場面で出会うことが多いです。
難易度の目安(CEFR): C1 (上級)
C1レベルの学習者が理解を深めるべき語彙で、主に歴史的・学術的な文脈で使われる語です。
活用形
- 単数形: antiquity
- 複数形: antiquities
他の品詞形
- 形容詞形: —
(形容詞形として「antique」(骨董の、古風な)がありますが、こちらは別単語として扱われます)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源: ラテン語「antiquitas」→フランス語中世形「antiquite」→英語「antiquity」
- anti-(先・前の意味)などと混同しやすいですが、「antiqu-」は「古い」「昔の」を表す要素です。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10例)
- “from antiquity”(古代から)
- “in classical antiquity”(古典古代において)
- “throughout antiquity”(古代を通して)
- “Greek antiquity”(古代ギリシャ)
- “Roman antiquity”(古代ローマ)
- “Egyptian antiquity”(古代エジプト)
- “a scholar of antiquity”(古代研究の学者)
- “preserved from antiquity”(古代から保存されている)
- “the marvels of antiquity”(古代の驚異)
- “treasures of antiquity”(古代の宝物)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “antiquitas”(古さ、古代)に由来し、その後フランス語を経由して英語 “antiquity”となりました。
ニュアンス・使用上の注意
- 文語的でフォーマル、学術的な文脈でしばしば使われます。
- 「ancient times」よりも少し改まった雰囲気を伴い、歴史や考古学の範囲で扱われることが多いです。
- 美術品などの「古代の遺物」は「antiquities」の形で使われることに注意しましょう。
- 口語ではあまり日常的には登場せず、書き言葉や専門書、博物館関連の文脈でよく出てきます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞
- 可算 / 不可算両方の使い方があります。
- 不可算 (uncountable): 古代そのもの(概念としての古代)を指すとき。
例: “He was fascinated by antiquity.” - 可算 (countable, 通常複数形 antiquities): 古代の遺物や美術品を指すとき。
例: “The museum houses several precious antiquities.”
- 可算 / 不可算両方の使い方があります。
フォーマルな文章や歴史的・学術的な文章で使われやすい構文
- “(something) dates back to antiquity.”
- “(someone) studied the cultures of antiquity.”
- “(something) dates back to antiquity.”
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “I’ve always been curious about life in antiquity.”
(古代の暮らしにはいつも興味があるんだ。) - “Her grandfather collects small antiquities from Mediterranean countries.”
(彼女の祖父は地中海地域の古代遺物を収集しているの。) - “This old coin might be from antiquity.”
(この古いコインはもしかしたら古代のものかもしれない。)
ビジネスシーン(ややフォーマル)
- “Our company specializes in authentic replicas of antiquities for museums.”
(当社は博物館向けに古代遺物の本物そっくりのレプリカを専門に取り扱っています。) - “We are organizing a conference on the art of antiquity and its modern interpretations.”
(古代美術と現代における解釈をテーマにした会議を開催予定です。) - “Market demand for items resembling antiquities has risen recently.”
(最近、古代遺物に似せた商品の需要が高まっています。)
学術的な文脈(フォーマル)
- “Scholars often debate the technological advancements that emerged in antiquity.”
(学者たちはしばしば古代における技術的進歩について議論をする。) - “The philosophical texts of antiquity still influence modern thought.”
(古代の哲学文献は現代の思想にも依然として影響を与えている。) - “Archaeological surveys have uncovered significant evidence of trade networks in late antiquity.”
(考古学的な調査によって後期古代の交易網に関する重要な証拠が明らかになった。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “ancient times”(古代)
- よりカジュアルで日常的に使われる表現。
- よりカジュアルで日常的に使われる表現。
- “the classical era”(古典時代)
- 古代ギリシャ、ローマを指すことが多い。
- 古代ギリシャ、ローマを指すことが多い。
- “olden days”(昔、往時)
- 日常的な表現で、必ずしも「古代」とは限らない。
- 日常的な表現で、必ずしも「古代」とは限らない。
- “the distant past”(遠い昔)
- 漠然と遠い昔を指すフレーズ。
反意語
- “modern age”(現代)
- “contemporary period”(現代期)
- “present times”(現在)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ænˈtɪk.wə.ti/
- イギリス英語: /ænˈtɪk.wɪ.ti/
強勢(アクセント)
- 第2音節 “-ti-” に強勢が置かれます (an-TI-quity)。
よくある発音の間違い
- “anti-” の部分を「アンタイ」と読む人がいますが、正しくは「アンテ」または「アンティ」のように発音されます。
- /kw/ の部分 (「クウァ」) に注意し、曖昧にしないようにしましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルが “antiquity” で、しばしば “antiquaty” や “antiquty” と間違えることがあります。
- 「antique」(アンティーク)との混同に注意。「antique」は名詞または形容詞で「骨董品・骨董の」という意味で、文脈が少し異なります。
- TOEICや英検での頻出度は高くありませんが、学術文献や歴史関連の文章で見かける可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “antiquity”=“antique”+“-ity”:骨董品などを意味する“antique”と形が似ているので、そこから「古代」に派生しているとイメージすると覚えやすいです。
- 「in antiquity」というフレーズを一まとまりで覚えると、文脈(古代・昔の時代)をすぐに思い出しやすくなります。
- 古代の遺跡や建造物を想像しながら覚えると印象に残りやすいでしょう。
以上が「antiquity」の詳細な解説です。歴史や考古学などフォーマル・学術的な場面で多用される単語なので、ぜひ文脈とあわせて押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉古代(特に中世以前を指す);《集合的に》古代人
意味(2)
〈U〉古さ,古風
意味(3)
《複数形で》古代の遺物(遺跡,風習)