最終更新日:2024/08/31
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元となった辞書の項目

liable

(法律的に)責任(義務)のある / 《be liable to+名》(病気などに)かかりやすい / 《be liable to do》(性質・習慣などにより)…しがちである,しやすい;《話》…しそうな,たぶん…する

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彼は自分の行動によって引き起こされた損害に対して責任がある。

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解説

以下では、英単語 “liable” をできるだけ詳細に解説します。


1. 基本情報と概要

単語: liable

品詞: 形容詞 (adjective)

意味(英語・日本語の両方)


  • 英語: “responsible by law”, “likely to do something”

  • 日本語: 「法的責任がある」「~しがちな」「~する可能性がある」

とくに「法的責任がある」という意味で用いられる場合が多いですが、口語・普段の会話では「~しがちである」という可能性を表すニュアンスでも使われます。

活用形


  • 形容詞のため、動詞のように時制による変化はありません。

  • 副詞形は存在せず、名詞形は “liability (責任・負債)” となります。

  • 他の品詞例:


    • 名詞形: liability (法的責任、負債)、non-liability (責任を問われないこと)

    • 形容詞: liable

    • *動詞形はありません。


CEFRレベルの目安


  • B2(中上級)〜C1(上級)レベル


    • 法律関係や少しフォーマルな文脈で使われることが多く、概念としてはやや難しめです。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「liable」はラテン語の “ligare”(縛る・結ぶ)が由来となったフランス語 “lier”(縛る・結ぶ)の派生形からきています。単独で明確な接頭語や接尾語を含むわけではなく、一語として成り立っています。

よく使われる派生語


  • liability (名詞): 「法的責任」「負債」「不利になるもの」など

  • non-liability (名詞): 「責任がないこと」

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. be liable for damages

    → 損害に対して責任がある

  2. be held liable

    → 責任を問われる

  3. be liable to tax

    → 課税義務がある

  4. liable party

    → 責任を負う当事者

  5. strictly liable

    → (法律上) 無過失責任を負う

  6. be found liable

    → 責任があると認定される

  7. hold somebody liable

    → (誰かに) 責任を負わせる

  8. remain liable

    → 引き続き責任を負い続ける

  9. personally liable

    → 個人的に責任を負う

  10. be liable to do something

    → ~しがちである、~する傾向がある


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語 “ligare”「縛る・結ぶ」という動詞がフランス語を経由して、英語で “liable” という形になりました。「縛られている」→「法的責任から逃れられない」というイメージが語源とつながっています。

使用上のニュアンス


  • 法的・公式な場面: 「法的責任を負う」ニュアンスが強い

  • 口語・日常会話: 「~しがちだ」「~する可能性がある」というややカジュアルな意味でも使われる

フォーマルな書類や法律の文章で頻繁に登場しますが、日常会話でも「I’m liable to forget things.(物忘れをしがちだ)」のように使われることがあります。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文


  1. be liable for + 名詞


    • 例: He is liable for any damage caused by his negligence.

    • 意味: 「~に対して責任がある」


  2. be liable to + 動詞の原形


    • 例: She is liable to forget important dates.

    • 意味: 「~しがちだ」「~する恐れがある」


使用シーン


  • フォーマル: 法律文章、契約書、ビジネス文書

  • カジュアル: ラフな会話の中で「~しがちだ」と言いたいとき

文法上のポイント


  • “liable” は形容詞のため、主語 + be動詞 + liable という形が基本。

  • 名詞としては使わず、「責任」という意味の名詞は “liability” になる点に注意が必要です。


5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “I’m liable to forget my umbrella if I rush out the door.”


    • ドアを急いで出ると、傘を忘れがちなんだよね。


  2. “He’s liable to get nervous before presentations.”


    • 彼はプレゼン前に緊張しがちだよ。


  3. “They might be liable for the cost if they damage the table.”


    • テーブルを壊した場合は、その費用の責任を負うかもしれないね。


ビジネスでの例文


  1. “The company could be held liable if consumers are harmed by the product.”


    • 製品使用による被害があった場合、会社が責任を問われる可能性があります。


  2. “Please check the contract carefully before signing; you might be personally liable for any breach.”


    • 契約書にサインする前にしっかり確認してください。違反があった場合、個人として責任を負うかもしれません。


  3. “We must ensure that we’re not liable for unforeseen expenses.”


    • 予期せぬ支出に対して責任を負わないようにする必要があります。


学術的な文脈での例文


  1. “Researchers are liable to make errors if the methodology is not rigorous.”


    • 研究者は手法が厳密でないと誤りを犯しがちである。


  2. “In certain legal frameworks, a corporation may be liable for the actions of its employees.”


    • 特定の法的枠組みにおいては、企業は従業員の行為に対して責任を負うことがある。


  3. “Statistical analyses are liable to bias if the sample size is too small.”


    • 統計分析はサンプル数が少ないと偏りが生じやすい。



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (synonyms)


  1. responsible(責任がある)


    • “liable” よりも法的要素がやや弱いが、「責任を負う」という意味。


  2. accountable(説明責任のある)


    • 法的よりも倫理的・説明責任を伴うニュアンスが強い。


  3. likely(~しそうな、ありそうな)


    • 口語的に「起こりそう」という意味に近いが、法的責任のニュアンスはない。


反意語 (antonyms)


  • exempt(免除された)


    • 責任や義務から解放されたという意味。


  • immune(免れた)


    • 法的・道徳的責任を負わない、影響を受けないという意味もある。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /ˈlaɪ.ə.bəl/

  • アメリカ英語: [láɪ-ə-bəl] (“ライアブル”に近い発音)

  • イギリス英語: [láɪ-ə-bəl] (アメリカ英語との大きな差はなく、同様に「ライアブル」に聞こえます)

  • しっかりと真ん中の “ə” を弱く発音して「lai-ə-bəl」と区切るのがポイントです。間違えて “lay-” と引き伸ばさないよう注意しましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “lible”, “laible”, “liabl” などと書き間違えやすいので注意。

  • 同音異義語との混同: 類似した単語はあまりありませんが、”liable” (責任を負う) と “libel” (名誉毀損) とを混同しないようにしましょう。綴りも意味も異なります。

  • 法的文章での意味を忘れて、カジュアルな「~しがち」の意味だけで受け取ってしまうと誤解を招くことがあります。

  • TOEIC や英検の上級レベルで、契約書や法務関連の設問などに頻出することがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “liable” を “liability” と結びつけておくと覚えやすいです。名詞形 “liability” は「責任・負債」といった法律やお金に関する文脈で頻出するため、二語をセットで学ぶと便利です。

  • “LIAble” と “LAW” の頭文字「L」を意識し、「Lから始まるLaw(法律) → 法律責任を負うイメージ」で覚えるのも一案です。

  • 日常でよく使う「忘れがち(liable to forget)」などの句を何度も口に出して練習すると、自然に身につきます。


以上が “liable” の詳細解説です。法的文脈・正式なビジネス文書から、日常の「~しがち」という表現まで幅広く使える便利な形容詞なので、ぜひ覚えて使ってみてください。

意味のイメージ
liable
意味(1)

(法律的に)責任(義務)のある

意味(2)

be liable to+》(病気などに)かかりやすい

意味(3)

be liable to do》(性質・習慣などにより)…しがちである,しやすい;《話》…しそうな,たぶん…する

学術英単語(NAWL)/ 英英選択問題 / 英単語⇨英定義

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