sediment
1. 基本情報と概要
単語: sediment
品詞: 名詞 (場合によっては「to sediment」という動詞形も存在します)
- 英語の意味: Material (such as sand or small pieces of rock) that is carried by water, wind, etc., and settles at the bottom of a liquid or area when it slows down.
- 日本語の意味: 水や風などによって運ばれ、液体や場所の底に沈殿・堆積する物質のことです。いわゆる“堆積物”や“沈殿物”を指します。
- 例えば、ワインの底にたまるおり、川底の砂、海底の泥などすべて「sediment」と呼ばれます。科学・地質学でよく使われる単語ですが、日常生活でも、ワインの沈殿物などの話題で使われることがあります。
難易度(CEFR): B2(中上級)
- 専門的な文脈でも用いられる語で、自然科学や地質学などアカデミックな場面で頻出します。英語学習のレベルとしては中上級レベルですが、日常生活でも耳にする場合があります。
活用形
- 名詞形: sediment (可算・不可算両方の用法あり)
- 動詞形: sediment (to sediment - 「沈殿する・堆積させる」)
- 派生形容詞: sedimentary (「堆積の、堆積作用による」)
他品詞になった時の例
- sedimentary (形容詞): 形容詞形で「堆積岩の」「堆積作用の」といった意味
- sedimentation (名詞): 沈殿作用・堆積作用のプロセスを表す名詞
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源的には: ラテン語の「sedimentum」(沈殿物)から来ており、さらにその語幹「sedēre(座る、沈む)」に由来します。
- 接尾語: 「-ment」 は「~された結果 / ~という状態」の名詞を作る働きがあります。
派生語や類縁語
- sedimentary: 「堆積物の」「堆積作用による」
- sedimentation: 「沈殿(堆積)作用、沈殿過程」
- sedimentologist: 「堆積学者」(堆積物や堆積作用を研究する人)
コロケーション(共起表現)10選
- rock sediment (岩石の堆積物)
- marine sediment (海洋堆積物)
- river sediment (川の堆積物)
- sediment transport (堆積物の輸送)
- sediment layer (堆積層)
- sediment core (堆積コア)
- fine sediment (細かい沈殿物)
- sediment analysis (堆積物の分析)
- sediment buildup (堆積物の蓄積)
- sediment deposit (堆積物の堆積/沈殿した堆積物)
3. 語源とニュアンス
語源
ラテン語「sedimentum」から来ており、「sedēre(座る・沈む)」が元になっています。時間が経つにつれて下に「座るように沈む」イメージがあるのが特徴です。
使用上のニュアンス
- 科学的・学術的文脈で多用されます。地理・地質学、環境学などでは非常に頻出です。
- 日常会話では、ワインの底にたまる沈殿物など、何かが「底にたまるイメージ」を伝える時に使われます。
- カジュアル・フォーマル両方で使用可能ですが、専門的な響きが強い単語です。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての使い方
- 可算/不可算: 一般的には不可算名詞として使われることが多いですが、特定の種類や塊を指す場合には「sediments」と可算扱いすることもあります。
例) “We found different sediments in the core sample.”(サンプルの中から異なる種類の堆積物を見つけた。)
動詞としての使い方
- to sediment: 「沈殿する」「堆積する/堆積させる」という意味。学術論文などで用いられることがありますが、日常会話ではあまり使われません。
よく使われる構文やイディオム
- sediment settles: 「堆積物が底に沈殿する」
- to remove sediment: 「底にたまった沈殿物を取り除く」
- sediment layers: 「堆積層」
- sedimentary processes: 「堆積プロセス」
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
“There’s a bit of sediment at the bottom of the wine bottle. It’s normal; just pour carefully.”
(ワインボトルの底に少し沈殿物があるね。普通のことだから、慎重に注げば大丈夫だよ。)“Don’t shake the container; the sediment will mix in with the juice.”
(容器を振らないで。そこにたまった沈殿物がジュースに混ざっちゃうよ。)“The coffee filter helps remove any sediment before you drink it.”
(コーヒーフィルターを使うことで、飲む前に沈殿物を取り除くことができるよ。)
ビジネスでの例文(3つ)
“Our filtration system effectively separates sediment from the water supply.”
(当社の濾過システムは、水道から沈殿物を効果的に取り除きます。)“We need to conduct a sediment analysis to ensure the water quality meets regulations.”
(水質が基準を満たしているか確認するために、堆積物の分析が必要です。)“The sediment buildup in the industrial pipes may reduce efficiency over time.”
(工業用パイプの中に堆積物がたまると、時間の経過とともに効率が下がる恐れがあります。)
学術的・専門的な文脈の例文(3つ)
“Marine sediment samples were collected to study the effects of climate change on ocean ecosystems.”
(海洋堆積物のサンプルを採取して、気候変動が海洋生態系に及ぼす影響を研究しました。)“Sediment cores provide valuable insights into historical geological events.”
(堆積コアは、過去の地質学的イベントを知るうえで貴重な手がかりを与えてくれます。)“The rate of sedimentation is influenced by river flow and seasonal weather patterns.”
(沈殿速度は川の流量や季節的な気象パターンの影響を受けます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- deposit (堆積物、沈殿物)
- より一般的で、「鉱床」や「預け入れ(保証金)」など金融での「預金」の意味もある。
- より一般的で、「鉱床」や「預け入れ(保証金)」など金融での「預金」の意味もある。
- residue (残留物、残りかす)
- 「何かが燃えたあとに残った灰」や「料理のあとの残りかす」など、広く「余りもの」を含む。必ずしも「下に沈む」というニュアンスはない。
- 「何かが燃えたあとに残った灰」や「料理のあとの残りかす」など、広く「余りもの」を含む。必ずしも「下に沈む」というニュアンスはない。
- dregs (かす、澱)
- お茶やコーヒー、ワインなど、「飲み物の底に残るかす」を表す。より日常的かつくだけた言い方。
- お茶やコーヒー、ワインなど、「飲み物の底に残るかす」を表す。より日常的かつくだけた言い方。
反意語
- に明確な反意語はありませんが、「浮遊物」「溶解して混ざっている状態」を表す場合は “solution” (溶液) や “suspension” (懸濁液) が反対の状況を指すことはあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈsɛdɪmənt/
- アクセント: 最初の “se” の音節に強勢があります (SEH-duh-ment)。
- アメリカ英語とイギリス英語: 大きな違いはほとんどありません。ともに「セディメント」のように聞こえます。
- よくある発音ミス: “sediment” の “di” を /daɪ/ と発音してしまうなど。正しくは /ˈsɛdɪ-/ と、/ɪ/ の短い音になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「sediment」を「sedimant」や「seddiment」と書くミスが起きやすいです。
- 同音異義語への混同: 近い音の単語で “sentiment” (感情・意見) がありますが意味が全く違うので注意してください。
- 試験対策: TOEICや英検よりは、IELTSやTOEFLなどのアカデミックな英語試験や専門用語を扱う試験・文章で出題される可能性が高いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源「sedēre=座る、沈む」から、底に「座り込むように沈む」イメージを思い浮かべると覚えやすいです。
- “sit” と関連づけて、「下に座ってしまうから堆積物」とイメージするのも覚え方の一つです。
- 勉強テクニック: ワインを飲むときに、ボトルやグラスの底に沈むおりを見て「sediment」と意識することで、視覚的に記憶に定着させられます。
以上が「sediment」の詳細な解説です。地質学や科学の文脈でしばしば登場するので、学術分野でよく見かけますが、ワインやコーヒーなどの底に沈む“かすやおり”といった日常の場面でも応用できる単語です。ぜひ場面をイメージしながら習得してみてください。
《時にa~》沈殿物,かす(dregs)
(岩・石・土砂などの)堆積(たいせき)物