prey
1. 基本情報と概要
単語: prey
品詞: 名詞(noun)、動詞(verb)
- 名詞としての意味: 「(捕食動物が狙う)獲物」「犠牲(者)」
- 例: A lion hunts its prey.(ライオンは獲物を狩る。)
- 大まかには、「肉食動物などが狙う対象としての生き物」の意味で使われます。転じて「被害や犠牲となる人・もの」というニュアンスでも用いられます。
- 例: A lion hunts its prey.(ライオンは獲物を狩る。)
- 動詞としての意味: 「(捕食者が)獲物を捕らえる」「(人が)食い物にする」
- 例: The stronger members of the group often prey on the weaker ones.(グループの強者たちはしばしば弱者を食い物にする。)
- 具体的には、自分より弱い存在を利用したり、虐げたりするような場面で使われます。
- 例: The stronger members of the group often prey on the weaker ones.(グループの強者たちはしばしば弱者を食い物にする。)
活用形 (動詞)
- 現在形: prey
- ing形: preying
- 過去形: preyed
- 過去分詞: preyed
他の品詞への変化例
- 形容詞形: preyed-upon (まれに用いられる表現で、「捕食された」「狙われた」の意味)
- 例: The preyed-upon population of small rodents has declined drastically.(捕食対象になった小型のげっ歯類の個体数は劇的に減少した。)
- 例: The preyed-upon population of small rodents has declined drastically.(捕食対象になった小型のげっ歯類の個体数は劇的に減少した。)
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
- 専門的な文脈や、生物学・社会問題などを説明する際に頻出するため、中上級程度の語彙として扱われます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語構成
- prey はひとまとまりの単語で、明確な接頭語や接尾語がついている形ではありません。
- prey はひとまとまりの単語で、明確な接頭語や接尾語がついている形ではありません。
他の単語との関連性
- predator (名詞) : 「捕食者」
- predatory (形容詞) : 「捕食する」「略奪的な」
- predator (名詞) : 「捕食者」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ (10個)
- fall prey to …(…の餌食になる / …に陥る)
- become prey to …(…の獲物になる / …の犠牲になる)
- natural prey(自然界の獲物)
- easy prey(簡単に捕らえられる獲物 / 騙されやすい人)
- prey species(捕食される種)
- prey on the mind(心をさいなんでいる)
- live prey(生きた獲物)
- fall easy prey to a scam(詐欺の簡単な餌食になる)
- be preyed upon by …(…に食われる / …に騙される)
- prey population(獲物となる動物の個体数)
- fall prey to …(…の餌食になる / …に陥る)
3. 語源とニュアンス
- 語源
- ラテン語の “praeda”(略奪物、狩りの獲物)に由来するとされ、フランス語の “proie” を経由して英語に入りました。もともとは「奪い取るもの」というイメージがあります。
- ラテン語の “praeda”(略奪物、狩りの獲物)に由来するとされ、フランス語の “proie” を経由して英語に入りました。もともとは「奪い取るもの」というイメージがあります。
- ニュアンスや使用時の注意点
- 「獲物」という生物学的な意味から、「弱者を狙う」「騙す」といった比喩的な意味にも使われます。英語圏では厳格な生物学的文脈だけでなく、「犠牲者」「ターゲットになる人」という幅広いニュアンスがあるので、状況に応じて慎重に選びましょう。
- 「落ちる」と組み合わせた “fall prey to …” は慣用表現として頻繁に目にするため、カジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。
- 「獲物」という生物学的な意味から、「弱者を狙う」「騙す」といった比喩的な意味にも使われます。英語圏では厳格な生物学的文脈だけでなく、「犠牲者」「ターゲットになる人」という幅広いニュアンスがあるので、状況に応じて慎重に選びましょう。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算・不可算
- 名詞としては不可算名詞扱いするのが一般的ですが、文脈によって狩猟の対象となる個体の集合を指す場合などでも、通常は単数形で用いられます。
- 名詞としては不可算名詞扱いするのが一般的ですが、文脈によって狩猟の対象となる個体の集合を指す場合などでも、通常は単数形で用いられます。
他動詞・自動詞の使い分け (動詞の場合)
- 動詞としては多くの場合 “prey on …” の形で、「…を捕食する / …を利用する」と目的語が必要になります。他動詞的に用いられますが、前置詞 on を伴うため、文法的には “prey” は自動詞で、その後ろに on + 目的語が続きます。
- 例: 「獲物を食らう」 → “predators prey on smaller animals.”
- 動詞としては多くの場合 “prey on …” の形で、「…を捕食する / …を利用する」と目的語が必要になります。他動詞的に用いられますが、前置詞 on を伴うため、文法的には “prey” は自動詞で、その後ろに on + 目的語が続きます。
イディオム / 構文例
- fall prey to …: …の餌食になる
- prey on one’s mind: (心配や罪悪感など) が頭から離れない
- fall prey to …: …の餌食になる
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
“I don’t want to fall prey to internet scams, so I never click suspicious links.”
- インターネット詐欺の餌食になりたくないから、怪しいリンクは絶対にクリックしないんだ。
- インターネット詐欺の餌食になりたくないから、怪しいリンクは絶対にクリックしないんだ。
“You should watch out for strangers who want to prey on innocent tourists.”
- 罪のない旅行者を狙おうとする怪しい人には気をつけたほうがいいよ。
- 罪のない旅行者を狙おうとする怪しい人には気をつけたほうがいいよ。
“I heard cats often prey on small birds in the neighborhood.”
- 猫が近所でよく小鳥を捕まえるらしいよ。
ビジネス (ややフォーマル)
“Unethical companies prey on consumers’ lack of knowledge with misleading advertisements.”
- 倫理観のない企業は、消費者の知識不足を悪用し、誤解を招く広告で食い物にしている。
- 倫理観のない企業は、消費者の知識不足を悪用し、誤解を招く広告で食い物にしている。
“The new policy aims to protect small businesses from larger entities that prey on their vulnerabilities.”
- 新しい政策は、大企業が中小企業の弱みにつけ込まないように保護することを目的としている。
- 新しい政策は、大企業が中小企業の弱みにつけ込まないように保護することを目的としている。
“Many employees fell prey to massive layoffs without proper notice.”
- 多くの従業員が、十分な通知もなく大規模なリストラの犠牲となった。
- 多くの従業員が、十分な通知もなく大規模なリストラの犠牲となった。
学術的・専門的 (フォーマル)
“In this ecosystem, hawks primarily prey on rodents such as mice and squirrels.”
- この生態系では、タカは主にネズミやリスのような齧歯類を捕食する。
- この生態系では、タカは主にネズミやリスのような齧歯類を捕食する。
“The study examines how cybercriminals prey on individuals by exploiting social media vulnerabilities.”
- この研究は、サイバー犯罪者がソーシャルメディアの脆弱性を利用して、どのように人々を食い物にするかを調査している。
- この研究は、サイバー犯罪者がソーシャルメディアの脆弱性を利用して、どのように人々を食い物にするかを調査している。
“The decline in prey species has led to a corresponding decrease in the predator population.”
- 捕食される側の種の減少が、それに対応して捕食者の数の減少につながっている。
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語 (synonyms)
- victim (被害者)
- prey よりも「精神的・物理的被害を受ける人」の意味が強い
- prey よりも「精神的・物理的被害を受ける人」の意味が強い
- quarry (狩猟の獲物)
- 主にハンティングの文脈で使われる、やや専門的・古風な表現
- 主にハンティングの文脈で使われる、やや専門的・古風な表現
- victim (被害者)
- 反意語 (antonyms)
- predator (捕食者)
- prey の「対照的な立場」の存在。
- prey の「対照的な立場」の存在。
- predator (捕食者)
使い分けのニュアンス
- “prey” は「捕食される側」や「弱者」を連想させるのに対し、 “predator” は「捕食する側」や「強者」を連想させます。
- “victim” は一般的に「事件や出来事の被害を被る人」を指すため、「捕食」などの生物学的な文脈よりは社会的、心理的な文脈での被害者に焦点があるときに使われます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /preɪ/
- アクセント: 「prey」の1音節全体に強勢が置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語での発音の違い
- 米: [preɪ](プレイ)
- 英: [preɪ](プレイ)
- 基本的に同じです。
- 米: [preɪ](プレイ)
- よくある発音の間違い
- “pray(祈る)”と混同して [preɪ] でも大きく意味は変わらないが、スペルを混乱しがち。発音上は同音ですが、スペリングの違いに注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “pray” (祈る) と “prey” (獲物) は同音異綴語 (homophone)。文脈で意味が大きく異なるため要注意。
- “pray” (祈る) と “prey” (獲物) は同音異綴語 (homophone)。文脈で意味が大きく異なるため要注意。
- 前置詞の使い方
- 動詞の場合は必ず “prey on …” の形を取ります。 “prey” の後ろに直接目的語を置かないように注意しましょう。
- 動詞の場合は必ず “prey on …” の形を取ります。 “prey” の後ろに直接目的語を置かないように注意しましょう。
- 試験対策
- TOEICや英検では、 “fall prey to …” や “prey on …” の熟語表現が出題されることがあります。また、生物関連や社会問題の長文読解に出やすい単語です。
- TOEICや英検では、 “fall prey to …” や “prey on …” の熟語表現が出題されることがあります。また、生物関連や社会問題の長文読解に出やすい単語です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ・ストーリー
- “prey” は「捕食の場面」をイメージしやすいので、肉食動物が弱い動物を狩る光景を思い浮かべるとイメージしやすいです。そこから転じて「弱者を食い物にする」ニュアンスにつなげます。
- “prey” は「捕食の場面」をイメージしやすいので、肉食動物が弱い動物を狩る光景を思い浮かべるとイメージしやすいです。そこから転じて「弱者を食い物にする」ニュアンスにつなげます。
- 覚え方のコツ
- “prey” と “pray” は同音だが全く違う意味なので、例文ごとに覚えると混同しづらいです。
- “predator” と “prey” はセットで理解すると、「捕食者 ≤→ 獲物」という関係が頭に残りやすいでしょう。
- “prey” と “pray” は同音だが全く違う意味なので、例文ごとに覚えると混同しづらいです。
以上が「prey」の詳細解説です。生物学の話題だけでなく、比喩的に弱者や犠牲者を指す場合にもよく使われる単語なので、例文や熟語でしっかり覚えておきましょう。
〈U〉(肉食獣・鳥の)えじき
〈C〉《単数形で》《比喩(ひゆ)的に》(…の)えじき(儀牲)となる人(物)《+of(to,for )+名》
〈U〉(動物・鳥が)肉食をかること;肉食の習性
〈獣などが〉獲物をあさる;(…を)えじきにする《+on(upon)+名》
〈人が〉(…を)えじきにする《+on(upon)+名》
〈物事が〉(心を)苦しめる,さいなむ《+on(upon)+名》