最終更新日:2024/08/31
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元となった辞書の項目

dominant

支配的な,最も有力な / (位置が)群を抜いて高い,そびえ立つ / (手・目など左右のいずれかが)力のある / (遺伝で)優性の / (音階で)第5度音の,属音の / (遺伝の)優性形質 / 第5度音,属音

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彼女は支配的な性格を持っています。

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解説

以下では「dominant」という単語を、学習者が理解しやすいようにできるだけ詳しく解説していきます。


1. 基本情報と概要

単語: dominant

品詞: 形容詞 (adjective)、名詞 (noun)としても使われる場合があります(ただし一般的には形容詞として使われることが多いです)。

意味(英語)


  1. Having power or influence over others; more important, powerful, or successful than other people or things.

  2. Most common or noticeable.

意味(日本語)


  1. 他のものよりも強い力や影響力を持っていること。

  2. 最も目立つ、または優勢である状態。

「dominant」は、ある集団や状況の中で最も力がある、または顕著になっていることを指す単語です。たとえば、「ある企業が市場を支配している」「ある選手が試合を支配的に進める」といった場面で使われます。物事の中で「優勢」「支配的」などと表現したいときに便利です。

活用形


  • 形容詞: dominant

  • 比較級: more dominant / less dominant

  • 最上級: most dominant / least dominant

他の品詞形


  • 動詞形: “dominate” (支配する、圧倒する)

  • 名詞形: “dominance” (支配、優位性)、dominant (音楽用語で「属音」など)

  • 副詞形: “dominantly” (支配的に、優勢に)

CEFRレベルの目安


  • B2(中上級)レベル以上


    • ニュース記事や専門書に出てきやすく、学術的あるいは公的場面でも頻出するため、少し高度な文脈で使われることが多いです。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • dom(語根): ラテン語の “dominari” (支配する) が由来

  • -ant(形容詞化する接尾辞): フランス語を経由して英語に入った形

派生語や関連語


  1. dominate (v.) - 支配する、圧倒する

  2. dominance (n.) - 支配(力)、優勢

  3. dominion (n.) - 支配権、領土

  4. predominant (adj.) - 優勢な、主たる

  5. dominatrix (n.) - 支配的な女性(特殊な文脈)

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. dominant position(支配的な立場)

  2. dominant role(支配的な役割)

  3. dominant force(主要な勢力)

  4. dominant factor(決定要因、主要因)

  5. dominant power(支配的な権力)

  6. dominant culture(主流文化)

  7. dominant strategy(支配戦略)

  8. dominant view(主流の見方)

  9. dominant gene(優性遺伝子)

  10. dominant market share(圧倒的な市場シェア)


3. 語源とニュアンス

「dominant」の語源はラテン語のdominari(支配する)に遡ります。「domus(家)」から派生して家の主、王など「主導権を握る」イメージが含まれています。歴史的には「権力者」「権威」のような意味合いを持つ文脈でも使われてきました。

現代でも「dominant」は、ポジティブにもネガティブにも使われ得る語です。たとえばビジネスシーンでは「主要担当」「リーダーシップをとっている」というポジティブな文脈で使われることが多いですが、人間関係や政治体制などについて言及するときは「抑圧的」「権威主義的」というネガティブな印象を与える場合もあります。


  • 口語・文章:どちらでも使われます。

  • カジュアル・フォーマル:ややフォーマル寄りですが、カジュアルな会話でも「dominant personality(強い性格)」のように使われることがあります。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞として用いるのが最も一般的です。「S is dominant in 〜」という構文で「Sが〜において支配的/優勢だ」と表現します。

  • 名詞として音楽理論などで「属音」を指す用法がありますが、一般的な会話ではめったに使われません。

フォーマル/カジュアル


  • フォーマルな報告書や論文で「dominant role」「dominant trend」のように使われやすいです。

  • カジュアルな会話でも「He has a dominant personality.」くらいの表現なら普通に使われます。


5. 実例と例文

5.1 日常会話での例文


  1. “My older sister has a very dominant personality; she’s always running the show.”


    • (私の姉はとても支配的な性格で、いつも仕切っています。)


  2. “In our group of friends, Tom is the dominant one who decides where we go.”


    • (私たちの友達グループでは、トムが支配的で行く場所を決めます。)


  3. “The dominant color in your room is blue—it really stands out.”


    • (あなたの部屋は圧倒的に青が目立ちますね。)


5.2 ビジネスでの例文


  1. “Apple maintains a dominant position in the tablet market.”


    • (アップルはタブレット市場で支配的な地位を維持しています。)


  2. “Our goal is to become the dominant force in the industry by next year.”


    • (私たちの目標は、来年までに業界で支配的な勢力になることです。)


  3. “A few companies hold a dominant market share in the tech sector.”


    • (数社がテック業界の市場シェアを支配的に握っています。)


5.3 学術的な文脈での例文


  1. “The dominant paradigm in psychology has shifted over the past decade.”


    • (心理学における主流となるパラダイムは、ここ10年で変化しました。)


  2. “Researchers observed that the dominant gene determines the organism’s phenotype.”


    • (研究者たちは、優性遺伝子が生物の表現型を決定すると観察しました。)


  3. “In sociology, the dominant culture often marginalizes minority groups.”


    • (社会学では、主流文化がマイノリティ集団をしばしば疎外します。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. leading(主導的な)


    • 「チームを引っ張る」など、指導力を表すニュアンスが強い。


  2. predominant(優勢な)


    • 「広く浸透している」「主流となっている」と表現したい時に使われる。


  3. main(主要な)


    • 非常に一般的で「主要な部分」の意味。


  4. principal(主要な、主な)


    • 「最も重要な」という感じで学校の「校長(principal)」とも同じ語源。


反意語


  1. minor(小さい、重要度が低い)

  2. subordinate(従属する、下位の)

ニュアンスの違い


  • “dominant” は支配力や影響力、優位性に重点がある。

  • “leading” は物事を率いる・先陣を切るニュアンス。

  • “predominant” は数量・度合いで優勢であることを示す。

  • “main/principal” は「中心的な」「もっとも大切な」を示すが、支配力のニュアンスは薄い。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • アメリカ英語: /ˈdɑː.mɪ.nənt/

  • イギリス英語: /ˈdɒm.ɪ.nənt/

強勢(アクセント)の位置


  • 頭の “dom” の部分にアクセントがあります。「DÓM-i-nant」というリズムです。

アメリカ英語とイギリス英語の違い


  • アメリカ英語は “ˈdɑːm” と発音し、口をやや大きく開く “ɑː” の音。

  • イギリス英語では “ˈdɒm” と発音し、やや短い “ɒ” の音になります。

よくある発音ミス


  • 「ドミナント」と日本語的に言い切りやすいですが、英語では [ドミ(短め)-ナント] というリズムを意識し、”o” にしっかりストレスを置くのがポイントです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • 「dominant」なのに「dominent」とつづってしまうミスに注意。


  2. 同音異義語


    • 同音異義語は特にないが、「dominate(動詞)」と混同しやすい。文法上の形を確認する。


  3. 試験対策


    • TOEICや英検などで「市場ではA社が支配的だ」という文脈や、学術論文での「主流のパラダイム」という問題に出やすい単語。

    • “dominance” や “dominate” などの派生形も合わせて出題されることがあるため、一緒に覚えておくとよい。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「dom(家)」 + 「-inant(形容詞化)」 → 家の主が偉そうにしているイメージ。

  • 「ドミノ」を支配的に倒していくイメージを連想すると、「dominant」の「他を圧倒する感じ」を覚えやすいかもしれません。

  • “dominate” と同じ語根を持つので、派生語はグループで覚えると効率的です。


以上が「dominant」についての詳細解説です。支配や優位に立つようなイメージで「dominant」の使い方やニュアンスをしっかり押さえておきましょう。

意味のイメージ
dominant
意味(1)

支配的な,最も有力な

意味(2)

(位置が)群を抜いて高い,そびえ立つ

意味(3)

(手・目など左右のいずれかが)力のある

意味(4)

(遺伝で)優性の

意味(5)

(音階で)第5度音の,属音の

意味(6)

(遺伝の)優性形質

意味(7)

第5度音,属音

学術英単語(NAWL) / 英英選択問題 / 英定義⇨英単語

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