最終更新日:2025/02/25
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元となった辞書の項目

discourse

【名/U】対話,会談,談話【C】講演,講義【動/自】 (かたい調子で長々と)論ずる,講演する

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夕食後の談話で彼らは政治について話し合った。

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: discourse

品詞: 名詞(可算・不可算両方あり)、動詞(※やや文語・フォーマル寄り)

英語での意味


  • (名詞) 話し合いや会話、あるいは文章や講義を通じた「言説」「論説」

  • (動詞) (主に文語) 論じる、話す、議論する

日本語での意味


  • (名詞) 「談話」「言説」「論説」といった、あるテーマについてのまとまったやりとりや文章

  • (動詞) (やや硬い表現)「論述する」「あるテーマについて論じる」「公に話す」

「ある話題についてのまとまった議論や文章」というニュアンスがあります。日常会話ではあまり使われませんが、アカデミックな場面やフォーマルな文脈で用いられます。

活用形


  • (名詞) discourse → discourses(複数形)

  • (動詞) 現在形:discourse / 三人称単数:discourses / 現在分詞:discoursing / 過去形:discoursed / 過去分詞:discoursed

他の品詞形


  • 形容詞:discursive(「散漫な」「論証的な」「談話に関する」などの意味で用いられる)

  • 名詞(派生語):discursiveness(散漫さ、言説のあり方)

CEFRレベルの目安


  • C1 (上級)

    高度な文章読解やディスカッションで登場する単語。学術的・専門的な文脈でよく用いられるため、上級レベルと言えます。


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹


  • dis-:分離・離脱・反対などを表す接頭語

  • course:ラテン語の「走る」を意味する「currere」に由来する

  • dis + course → 複数の方向に走る、流れるイメージ→「言葉や論説が展開する」ニュアンス

関連語・派生語


  • discursive (形容詞):論証的な、散漫な

  • discourse analysis (名詞句):言語学や社会学で「談話分析」を指す専門用語

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. political discourse(政治的言説)

  2. academic discourse(学術的な談話)

  3. public discourse(公共の場での談話・議論)

  4. discourse analysis(談話分析)

  5. online discourse(オンライン上の言説)

  6. critical discourse(批判的談話)

  7. media discourse(メディアでの言説)

  8. religious discourse(宗教的談話)

  9. contemporary discourse(現代における談話)

  10. discourse community(同じ言説・価値観を共有するコミュニティ)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語「discurrere(走り回る)」


    • dis-(離れて) + currere(走る)


  • そこから「広範にわたり展開する言説」という意味が生まれ、英語では「あるテーマに関するまとまった議論・表現」を指すようになりました。

ニュアンスと使用時の注意


  • academic / formal な文脈での使用が多い

  • やや堅い印象を与えるため、カジュアルな会話では「discussion」や「conversation」を使うことも多いです。

  • 強い主張や専門的な解説が含まれる場合もあり、重厚感のある言葉として扱われます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 名詞としての使用


    • 可算名詞の場合:「She wrote several discourses on modern philosophy.(彼女は現代哲学についていくつもの論説を書いた)」

    • 不可算名詞の場合:「Discourse on this topic has been ongoing.(この話題に関する言説は継続している)」


  2. 動詞としての使用 (やや文語)


    • 「He discoursed on the medieval history of Europe.(彼は中世ヨーロッパ史について長々と論じた)」

    • 一般的に他動詞として使われる場合が多いが(…について論じる)、前置詞 “on” や “upon” と組み合わせる形もよく見られます。


  3. イディオム表現


    • とくに定型イディオムは多くありませんが、宗教や哲学の文脈などで “discourse upon/ on something” と使われることがあります。



5. 実例と例文

日常会話(カジュアルな例文)


  1. “I found his discourse on climate change a bit too technical for casual conversation.”

    (彼の気候変動に関する談話が、日常会話にしてはちょっと専門的すぎたよ。)


  2. “We had a brief discourse about the latest movie, but then we switched topics.”

    (最近の映画についてちょっと話し合ったけど、すぐ話題を変えちゃった。)


  3. “I’m not used to formal discourse, so I found the academic seminar challenging.”

    (フォーマルな議論に慣れていないから、学術セミナーは難しかった。)


ビジネスシーン(例文)


  1. “The CEO’s discourse focused on fostering innovation in the company.”

    (CEOの講演は、会社のイノベーション促進に焦点を当てていた。)


  2. “Our team needs to engage in constructive discourse if we want to solve the ongoing issues.”

    (現在抱えている問題を解決したいなら、建設的な議論が必要だ。)


  3. “Please review this discourse on data privacy for the next board meeting.”

    (次の役員会議に向けて、このデータプライバシーに関する報告書に目を通してください。)


学術的(アカデミック)シーン(例文)


  1. “His academic discourse on postmodern literature was groundbreaking.”

    (彼のポストモダン文学に関する学術的な論説は画期的だった。)


  2. “In discourse analysis, we examine linguistic elements used in a social context.”

    (談話分析では、社会的文脈で使用される言語的要素を調査する。)


  3. “The researcher’s discourse on socio-economic inequality drew attention from various scholars.”

    (その研究者の社会経済的不平等に関する言説は、多くの学者から注目を集めた。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. discussion(ディスカッション/討論)


    • よりカジュアル・一般的に「話し合い」を表す。

    • ニュアンス: 「話し合い」自体。必ずしもフォーマルでなくても使える。


  2. conversation(会話)


    • 日常会話にも使いやすい。

    • ニュアンス: 「ごく普通のやり取り」。硬さはない。


  3. dialogue(対話)


    • 1対1または複数でも相互的なコミュニケーションを表す。

    • ニュアンス: 相互に意見を交換し合うイメージが強い。


  4. treatise(論文)


    • 書き物としての「論文」。学術的で形式的。

    • ニュアンス: 体系的・専門的に書かれた論文。


反意語


  • 明確な反意語は存在しませんが、意味が対照的になる言葉としては「silence(沈黙)」や「unspoken(言わないままの)」が考えられます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /ˈdɪskɔːrs/(米音) /ˈdɪskɔːs/(英音)


    • アメリカ英語: [ディスコー(r)ス] (rをやや強調)

    • イギリス英語: [ディスコース] (rをあまり巻かない)


  • アクセント: 第1音節 “dis” に強勢があります。

  • よくある間違い: 語尾を /kurs/ のように発音してしまうと、英語としてはやや不自然になります。/kɔːrs/(コース)を意識するとよいです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “discource” と “discourse” を混同しないように注意しましょう。

  • 同音異義語との混同: “course” との関連はあるものの、意味は大きく異なるので混同しないように。

  • TOEIC・英検などの対策:


    • 英文読解問題やリーディングパートで、アカデミックな文章内に登場することがあります。

    • “discourse analysis” は言語学的観点の設問で出題される場合もあるため要注意。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • dis + course = 「あちこちに走る」イメージから「話題がさまざまな方向に展開される」論説や談話を想起。

  • 論説的でフォーマルというキーワードでまとめておくと覚えやすいです。

  • 音で覚えるポイント: “dis” + “course” → 「ディス」 + 「コース」 という音の連結。

discourseを覚える際には、「雑多な方向へ(dis-)+ 走る(course) ⇒ さまざまな議論が展開する」とイメージすると理解しやすいでしょう。学習者は、この単語が特にアカデミック・フォーマルな場面で活用されることを意識してみてください。

意味のイメージ
discourse
意味(1)

〈C〉(…についての)講演,講話;説教《+on(upon)+

意味(2)

〈C〉論説,論考,論文

意味(3)

(…について)講演する,論述する《+on(upon)+

意味(4)

〈U〉会話,談話

学術英単語(NAWL) / 英英選択問題 / 英定義⇨英単語

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