元となった辞書の項目
receiver
解説
「receiver」の詳細解説
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語:receiver
- 日本語:受け取り手、受取人、受信機など
「receiver」は英語で「何かを受け取る人」や「受信装置」を指す単語です。たとえば、電話の受話器やテレビの受信機、郵便物を受け取る人など、さまざまな文脈で「受け取る(受信する)人・装置」を示します。日常会話では「電話の受話器」の意味でもよく使われますが、ビジネス文書では「受取人、受領者」というニュアンスも持ちます。
品詞
- 名詞 (countable: 可算名詞)
活用形
名詞のため、単純な活用(複数形など)は以下のとおりです。
- 単数形:receiver
- 複数形:receivers
他の品詞形
- 「receive (動詞)」: ~を受け取る
- 「reception (名詞)」: 受付、受け入れ、歓待など
- 「receptive (形容詞)」: 受け入れる態度がある
CEFRレベル
- B1(中級)
「receive」という動詞自体はA2~B1レベルでよく学習されますが、「receiver」はやや専門的な文脈(オーディオ機器やビジネス書類など)で使われることがあるため、B1レベルを目安と考えてもよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語:「re-」: 「再び」「背後へ」「強調」の意味を持つこともありますが、この場合は接頭語として強調・変化はあまりなく、単に 「receive + -er」 で「~する人・もの」という語尾がついた形です。
- 語幹:「ceiv」: ラテン語の
capere
(つかむ、捕らえる)から派生した “ceive” の部分。 - 接尾語:「-er」: 「~する人・物」を表す。
詳細な意味
- 何かを受け取る人(手紙や荷物など)
- 電話の受話器(phone receiver)
- (オーディオ)受信機やレシーバー(ラジオやテレビを受信する装置)
- 法律上・金融上では「破産管財人」という専門用語的な使い方も存在
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- phone receiver(電話の受話器)
- radio receiver(ラジオ受信機)
- television receiver(テレビ受信機)
- signal receiver(信号受信機)
- the intended receiver(意図した受取人)
- receiver of funds(資金の受領者)
- receiver address(受取人の住所)
- receiver module(受信モジュール)
- receiver’s signature(受取人の署名)
- accept the receiver’s call(受話器を取る、または電話を受ける)
3. 語源とニュアンス
語源
「receive」はラテン語の “recipere”(取り戻す、引き戻す)に由来し、そこから派生した「receiver」は「受け取る人・装置」を表す名詞として使われるようになりました。中世フランス語の “receivre” を経て現在の形になったともいわれます。
ニュアンス
- 人に対して使う場合は、単純に「受け取る人」という意味。ビジネス上の書類や正式な文書では「受領者」や「受取人」としてややフォーマルな響きがあります。
- 物に対して使う場合は主に「受信機」「受話器」といった機器を指します。こちらは日常会話からビジネス、技術系の会話まで幅広く使われます。
使用上の注意
- 口語(カジュアル)で人を指す【receiver】はあまり多用されませんが、郵便・荷物・支払いの受取人など書面にはよく登場します。
- 電子機器やオーディオ関係では「レシーバー」とカタカナ化して使う場合も多いため、和製英語的な「レシーバー」と英語本来の「receiver」の意味を区別して理解するとよいでしょう。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞:単数形・複数形があり、必要に応じて冠詞 (a/the) や複数形 (receivers) を使い分けます。
- 主に名詞として使われる。
一般的な構文例
- [主語] + is the receiver of [名詞].
- 例:He is the receiver of the package.
- 例:He is the receiver of the package.
- [名詞] + is connected to the receiver.
- 例:The antenna is connected to the receiver.
- 例:The antenna is connected to the receiver.
- [名詞] + acts as a receiver.
- 例:This device acts as a receiver for that signal.
フォーマル/カジュアル
- フォーマル:契約書、ビジネス文書、法律文書で「受領者」「受取人」として使われる
- カジュアル:電話の受話器を表す場合でも、普段は「phone」や「handset」など言い換えられることも多い
5. 実例と例文
日常会話(3例)
- “Could you hand me the phone receiver? I need to make a quick call.”
- 「電話の受話器取ってくれる?ちょっと電話したいの。」
- “I think the receiver on this TV is broken. It’s not picking up any signal.”
- 「このテレビの受信機が壊れてるみたい。信号を拾ってないよ。」
- “The receiver on my headphones stopped working—no sound at all.”
- 「ヘッドホンの受信部が壊れちゃったみたい。全然音がしない。」
ビジネス(3例)
- “Please ensure the correct receiver’s name is written on the package.”
- 「荷物には正しい受取人の名前を必ず書いてください。」
- “The receiver of the shipment must verify the contents upon arrival.”
- 「発送品の受領者は、到着時に中身を確認しなければなりません。」
- “Once the goods are delivered, the receiver will sign the delivery note.”
- 「商品が配達されたら、受領者が納品書にサインをします。」
学術的・技術的(3例)
- “In this experiment, the receiver detects low-frequency radio waves.”
- 「この実験では、受信機が低周波の電波を検知します。」
- “Our research focuses on optimizing the receiver’s sensitivity in noisy environments.”
- 「我々の研究は、騒音環境下で受信感度を最適化することに焦点を当てています。」
- “The receiver is designed to filter out interference from other signals.”
- 「その受信機は、他の信号からの干渉を除去するよう設計されています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- beneficiary(受益者):特にライフイベントや投資などで利益を受け取る人
- recipient(受取人):書面や公式な文脈でよく使われる
- handset(受話器):電話器具の一部を指す際に使う
- receiver(オーディオ機器):amplifier とセットで「アンプとレシーバー」という形でも使われる
※「beneficiary」は法律や金融(保険など)で利益を受け取る人を強調する語、「recipient」は「receiver」に近い意味で一般的に「受け取る人」として使われます。
反意語 (Antonyms)
- sender(送信者、送り手)
「sender」は「送る人」の意味なので、「receiver」と真逆の立場を表します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /rɪˈsiːvər/
- アメリカ英語: [rɪ-SEE-vər]
- イギリス英語: [rɪ-SEE-və] (語尾の “r” の発音が弱い)
強勢(アクセント)の位置
- “re-CEIV-er” の第二音節「ceiv」にストレスが置かれます。
よくある発音の間違い
- “receiver” の「-er」を「-ar」として発音しないように注意(例:× /rɪˈsiːvɑr/ は誤り)。
- あくまでも「ree-SEE-vər」のように発音すると自然です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “receiver” の “ei” を “ie” と書いてしまうミスがよくあります。
- “receiver” の “ei” を “ie” と書いてしまうミスがよくあります。
- 動詞“receive”との区別
- “receive” (動詞) と “receiver” (名詞) を混同しやすいので注意。
- “receive” (動詞) と “receiver” (名詞) を混同しやすいので注意。
- 同音異義語
- 類似の発音をもつ単語はあまり多くありませんが、動詞形 “receive” と混同しがちです。
- 類似の発音をもつ単語はあまり多くありませんが、動詞形 “receive” と混同しがちです。
- 試験対策
- TOEICや英検などで、ビジネスメールの受信者に関する問題文などに出題されることがあります。送り手(supplier) と受け手(receiver) の関係を問う問題に注意しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “receive + -er” と考えると覚えやすい
- 「レシーバー」というカタカナ語としても定着しているので、「受け取る人・もの」というイメージで結びつけると記憶しやすい
- 「レシーブ(バレーボールのレシーブ)する人」という連想をするのも一つの手です(ただし、実際の英語ではバレーボールの「レシーブ」を “receive” と言いますが、単語の語源的には同じ “receive” 系列であることを思い出せます)。
以上が「receiver」の詳細解説です。
「receive (受け取る)」から派生した「受け取る人・装置」であり、ビジネスシーンでも会話でも幅広く使われます。意識して使うと語彙が豊かになりますので、ぜひ覚えておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
受取人
意味(2)
管財人(判決が出るまでの期間,他人の財産や事業の管理を裁判所から任命された人)
意味(3)
(電話の)受話器;(電信を)受信機;(テレビの)受像機
意味(4)
(盗品の)故買人