1. 基本情報と概要

単語: precision

品詞: 名詞 (不可算名詞が基本)

意味（英語）: the quality or state of being precise or exact.

意味（日本語）: 正確さ、精密さ、厳密さを指します。

「測定や計算をするときに誤差がほとんどなく、非常に正確である」というニュアンスを持つ単語です。例えば「精密機械」(precision machinery)のように、細かな誤差なく作られている様子を表すときにも使います。

活用形:

• 名詞: precision (不可算名詞)
  
  
  
  • 例: “We need precision in our calculations.”（私たちの計算には正確さが必要だ）
    
  
  

関連する形容詞など:

• precise (形容詞: 正確な)
  
  
  
  • 例: “Her measurements were extremely precise.”（彼女の測定は非常に正確だった）
    
  
  


• precisely (副詞: 正確に)
  
  
  
  • 例: “He followed the instructions precisely.”（彼は指示を正確に守った）
  
  

CEFRレベル: B2（中上級）

• A1（超初心者）: 日常的な基本単語中心
  


• A2（初級）: 短い文章での簡単な表現が中心
  


• B1（中級）: 日常会話で一般的な話題を扱う
  


• B2（中上級）: 抽象的な話題や専門的内容をある程度扱える
  


• C1（上級）: 幅広い話題について流暢に意見を述べる
  


• C2（最上級）: 専門的、学術的な内容も自在に扱える
  

2. 語構成と詳細な意味

語構成:

• 語幹: precise（形容詞: 正確な）
  


• 接尾辞: -ion（名詞を作る）
  

このように、形容詞「precise」に名詞形成の接尾辞「-ion」がついて「precision」という名詞が作られています。

関連語や派生語:

• precise (形容詞)
  


• precision engineering (精密工学)
  


• imprecise (形容詞: 不正確な)
  


• precisionist (名詞: 精密主義者・精密主義の芸術家)

よく使われるコロケーション（共起表現）や関連フレーズ（例として10個）

1. high precision → 高い精度
   


2. absolute precision → 完全な正確さ
   


3. with precision → 正確に
   


4. precision measurement → 精密測定
   


5. precision instrument → 精密機器
   


6. precision required → 必要とされる正確さ
   


7. precision engineering → 精密工学
   


8. ensure precision → 正確さを確保する
   


9. precision operation → 正確な操作
   


10. lack of precision → 精度の欠如
    

3. 語源とニュアンス

語源:

• 「precision」はラテン語の「praecisio（切り落とす、はっきり区切る）」に由来し、そこから「正確に区切ること、曖昧さをそぎ落とすこと」を意味するようになりました。
  

ニュアンス・使用時の注意点:

• 科学や数学など、厳密さが求められる場面でよく使われます。
  


• 文章でも会話でも使いますが、ややフォーマル寄りの語感があります。日常会話で気軽に「precision」を使うと、学術的または技術的なニュアンスが含まれます。
  


• 感情的な響きは少なく、淡々と正確さに焦点を当てたいときに用いられます。

4. 文法的な特徴と構文

1. 不可算名詞:
   
   「a precision」とはあまり言わず、通常は「precision」のままで使います。

   
   
   • 例: “This device allows for great precision.”
     
   
   



2. attributive use:
   
   「precision something」の形で形容詞的に修飾することがあります。

   
   
   • 例: “a precision tool” (精密工具)
     
   
   



3. イディオム・一般的な構文:

   
   
   • “with precision” → 「正確に／精密に」
     
   
   
   • “require precision” → 「正確さを要する」
     
   
   
   • “lack precision” → 「精度を欠いている」
   
   

5. 実例と例文

日常会話での例文

1. “Could you draw this line with precision? I want it to be perfectly straight.”
   
   （この線を正確に引いてくれない？ 真っ直ぐ完璧にしたいんだ。）




2. “The recipe requires precision; make sure you measure each ingredient carefully.”
   
   （このレシピは正確さが必要だから、材料は丁寧に計ってね。）




3. “He cut the cake with such precision that every slice was exactly the same size.”
   
   （彼はケーキをとても正確に切ったので、どのスライスも同じ大きさだった。）

ビジネスシーンでの例文

1. “Our clients expect a high level of precision in our work.”
   
   （顧客は私たちの仕事に高い正確さを期待しています。）




2. “We emphasize precision in all stages of production to maintain our reputation.”
   
   （私たちは評判を保持するために、生産の全工程で正確さを重視しています。）




3. “To reduce errors, the team is focusing on improving precision during the data entry process.”
   
   （ミスを削減するために、チームはデータ入力の段階での精度向上に取り組んでいます。）

学術的な文脈での例文

1. “Achieving precision in these experiments is critical for reliable results.”
   
   （これらの実験での正確さの獲得は、信頼できる結果のために非常に重要です。）




2. “The study demonstrates how precision in measurement can affect the validity of the findings.”
   
   （この研究は、測定の正確さが研究結果の妥当性にどのように影響するかを示しています。）




3. “Computational models require complex algorithms to ensure precision in large-scale data analysis.”
   
   （大規模データ分析においてコンピューターのモデルは、正確さを確保するために複雑なアルゴリズムを必要とします。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)

• accuracy (正確さ)
  
  
  
  • “accuracy”は「正確であること」に焦点を当てる単語。測定値や事実との一致度を表すことが多い。
    
  
  


• exactness (厳密さ)
  
  
  
  • “exactness”は「一切の誤差が無い」という意味合いが強い。やや文語的。
    
  
  


• correctness (正しさ)
  
  
  
  • “correctness”は「内容が正しい」という意味で、ミス・間違いが無い状態を強調。
    
  
  


• meticulousness (細心の注意・綿密さ)
  
  
  
  • “meticulousness”は「細部にまで注意を払う様子」で、少し「神経質」なニュアンスも含む。
    
  
  

反意語 (Antonyms)

• inaccuracy (不正確さ)
  


• vagueness (曖昧さ)
  

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA):

• アメリカ英語: /prɪˈsɪʒ.ən/
  


• イギリス英語: /prɪˈsɪʒ.ən/
  

アクセント:

• 第2音節「-ci- (sɪ)」に強勢があります (“pri-SI-sion”)。
  

アメリカ英語とイギリス英語での違い:

• ほとんど違いはありません。両方とも似た発音です。
  


• “-sion” の部分をアメリカ英語ではやや「ʒən」に近く、イギリス英語では「ʒ.ən」または「ʒən」と発音しますが、大きな差はありません。

よくある発音ミス:

• “pre-ci-sion”の真ん中を[si]ではなく[sai]や[ʃi]になってしまう。
  


• 語尾の “-sion” を 「-shun」と意識すると正確な発音に近づく。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: “precision”の中の“c”と“s”の並びが混乱の元。precsionや precesion などのミスに注意。
   


2. 同音異義語との混同: 特に「precision」と似た発音はあまり多くないが、「decision」と混同しないように。
   


3. TOEIC・英検での出題傾向:
   
   
   
   • 技術文書や品質管理などの文脈で「precision」が出てくる可能性があります。
     
   
   
   • “accuracy”とセットで問われることも。
     
   
   

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “pre” + “ci” + “sion” とリズミカルに区切って覚える。
  


• 「ピシッ（正確）」という日本語の擬音をヒントに、「precision＝ピシッと正確」のように語呂合わせで覚えると印象に残りやすいです。
  


• 形容詞の“precise”とセットにすると覚えやすいです。「precise（形） → precisely（副） → precision（名）」の流れで学習すると、それぞれの役割が理解しやすくなります。

以上が「precision」の詳細な解説です。正確さを強調したい場面でぜひ活用してみてください。