元となった辞書の項目
hurdle
〈C〉(競技用)ハードル,障害物 / 《複数形で;単数扱い》ハードル競走 / 〈C〉困難,障害物 / 〈C〉(臨時に家畜の囲いなどに用いる移動式の)編み垣 / (競技で)〈ハードルなど〉‘を'跳び越す / 〈困難・障害など〉‘を'克服する,‘に'打ち勝つ(overcome)
解説
1. 基本情報と概要
単語: hurdle
品詞: 名詞 / 動詞
英語での意味
- (名詞) 陸上競技で選手が跳び越える「ハードル」や、転じて「障害」や「困難」を指す。
- (動詞) ハードルを跳び越える、難関を乗り越える。
日本語での意味
- (名詞) 陸上競技の走高障害物「ハードル」、もしくは一般的に何かの「障害」「難関」。
- (動詞) ハードルを跳び越える、障害を乗り越える。
「ハードル」はスポーツだけでなく、「問題や障害を乗り越える」という比喩でも頻繁に使われます。例えば「その計画を実行するにはいくつかハードル(障害)がある」といったように使います。
活用形
- 名詞形: hurdle (複数形: hurdles)
- 動詞形: hurdle / hurdles / hurdling / hurdled
他の品詞
- 名詞: hurdler(ハードル競技の選手)
- 動詞: hurdle(ハードルを跳び越える/障害を乗り越える)
- 形容詞形: 直接の形容詞形はありませんが、「hurdle-like」など派生形で表現することは可能です。
難易度 (CEFRレベル目安)
- B1(中級)~B2(中上級)
「日常会話や文章中で障害を説明するときに比較的よく使われる語です。」
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 特定の接頭語・接尾語はなく、語幹そのものが “hurdle” です。
詳細な意味
- (名詞) スポーツ用語としてのハードル
- 陸上競技で用いられる、跳び越える障害物。
- 陸上競技で用いられる、跳び越える障害物。
- (名詞) 比喩的な障害や難関
- 仕事やプロジェクトで乗り越えるべき問題。
- 仕事やプロジェクトで乗り越えるべき問題。
- (動詞) ハードルを跳び越える
- 実際の陸上競技でハードルを跳び越える動作。
- 実際の陸上競技でハードルを跳び越える動作。
- (動詞) 比喩として難関を脱する・解決する
- 困難を乗り越える、解決する。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- overcome a hurdle
- 「ハードルを乗り越える」
- 「ハードルを乗り越える」
- face a hurdle
- 「ハードルに直面する」
- 「ハードルに直面する」
- clear a hurdle
- 「ハードルを越える」
- 「ハードルを越える」
- jump a hurdle
- 「ハードルを跳ぶ」
- 「ハードルを跳ぶ」
- a major hurdle
- 「大きな障害」
- 「大きな障害」
- final hurdle
- 「最後の難関」
- 「最後の難関」
- mental hurdle
- 「心の壁、メンタル的障害」
- 「心の壁、メンタル的障害」
- financial hurdle
- 「財政面の難関」
- 「財政面の難関」
- legal hurdle
- 「法的障害」
- 「法的障害」
- hurdle in negotiations
- 「交渉上の障害」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “hyrdel” (枝や木で編んだ「柵」や「編み垣」)に由来するとされます。元々は「編まれた障壁」を指す言葉が、後に陸上競技の障害物や抽象的な障害を含む意味に広がりました。
ニュアンス・使用上の注意
- 「hurdle」は「障害物」という意味ですが、スポーツで使う場合は当然ながら物理的なハードルに焦点があります。ビジネスや日常会話で「障害」の意味で使う時は若干比喩的で、いくつかの困難を連想させます。
- 口語でも文章でも比較的カジュアル~フォーマル問わず使え、ビジネスシーンでも「あの企画には大きなハードルがある」といったように普通に用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞用法
- 可算名詞 (a hurdle / hurdles)。障害・難関を数えられる場合に使います。
- 例: “We still have a few hurdles to overcome.” (私たちにはまだいくつか乗り越えるべきハードルがある)
- 可算名詞 (a hurdle / hurdles)。障害・難関を数えられる場合に使います。
動詞用法
- 他動詞 / 自動詞 の両方で使えますが、他動詞として使う場合は「ハードルを跳び越えるもの」を目的語にとります。
- 例: “He hurdled every obstacle effortlessly.” (彼はあらゆる障害を難なく跳び越えた)
- 他動詞 / 自動詞 の両方で使えますが、他動詞として使う場合は「ハードルを跳び越えるもの」を目的語にとります。
イディオム / 構文
- “to overcome a hurdle” = 「ハードルを乗り越える」
- “to clear one’s hurdles” = 「自分の障害を克服する」
- “to get over the hurdle of 〇〇” = 「〇〇というハードルを乗り越える」
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I’m facing a hurdle with my homework. It's really complicated.”
- 「宿題でハードルに直面していて、すごく複雑だよ。」
- 「宿題でハードルに直面していて、すごく複雑だよ。」
- “Do you think you can clear that hurdle in time?”
- 「時間内にそのハードルを越えられると思う?」
- 「時間内にそのハードルを越えられると思う?」
- “Learning to cook was a big hurdle for me, but I finally did it.”
- 「料理を覚えるのが大きなハードルだったんだけど、なんとかやり遂げたよ。」
ビジネスシーンでの例文
- “Our main hurdle is getting enough funding for the project.”
- 「私たちの主なハードルは、そのプロジェクトの十分な資金を確保することです。」
- 「私たちの主なハードルは、そのプロジェクトの十分な資金を確保することです。」
- “To succeed, we must overcome the hurdle of market competition.”
- 「成功するには、市場競争というハードルを乗り越えなければなりません。」
- 「成功するには、市場競争というハードルを乗り越えなければなりません。」
- “The final hurdle is the approval from the board of directors.”
- 「最後のハードルは取締役会の承認です。」
学術的な文脈での例文
- “Researchers encountered numerous logistical hurdles during the field study.”
- 「研究者たちは、フィールド調査で多くのロジスティック面のハードルに直面しました。」
- 「研究者たちは、フィールド調査で多くのロジスティック面のハードルに直面しました。」
- “A common hurdle in data analysis is the lack of standardized methodologies.”
- 「データ解析でよくあるハードルは、標準化された手法の欠如です。」
- 「データ解析でよくあるハードルは、標準化された手法の欠如です。」
- “The study aims to identify the hurdles that prevent widespread adoption of this technology.”
- 「この研究は、その技術が広く普及することを妨げるハードルを特定することを目的としています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- obstacle(障害)
- 一般的に物理的・抽象的広範囲に使える。「hurdle」とほぼ同義だが、スポーツというよりは「障害物」の意味が強い。
- 一般的に物理的・抽象的広範囲に使える。「hurdle」とほぼ同義だが、スポーツというよりは「障害物」の意味が強い。
- barrier(障壁)
- 限定や仕切りのニュアンスが強い。心理的・物理的どちらでも同様に使う。
- 限定や仕切りのニュアンスが強い。心理的・物理的どちらでも同様に使う。
- impediment(妨げ/障害)
- もう少しフォーマルで、法律や規制などで使われることも多い。
- もう少しフォーマルで、法律や規制などで使われることも多い。
- block(妨げ)
- 一時的に進行を妨げるイメージがある。
- 一時的に進行を妨げるイメージがある。
反意語
- advantage(有利な点)
- opportunity(好機)
- ease(容易さ)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA:
- 米: /ˈhɝːdəl/
- 英: /ˈhɜːdəl/
- 米: /ˈhɝːdəl/
- アクセント: 最初の “hur-” の部分に強勢。
- アメリカ英語とイギリス英語: 母音の発音に若干差があり、アメリカ英語では /ɝː/、イギリス英語では /ɜː/ になります。
- よくある間違い: “hurdle (ハードル)” と “hurtle (猛スピードで動く)” の混同。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “hurdle” の “r” の後に “d” が入ることを忘れがち。
- 同音異義語“Hurtle”との混同: “hurtle” は「猛スピードで動く」を意味し、スペルも発音(/ˈhɝːtəl/ に近い)が似ているため、区別に注意。
- 試験対策: TOEICや英検などでも「障害」「課題」を表す語彙問題の選択肢に出ることがある。ビジネス文脈で使いこなせると高評価。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “ハードル”とカタカナでそのまま日本語にも取り入れられているので、スポーツ用語として覚えやすいはずです。
- 「障害がある → 跳び越える」とイメージしながら覚えると定着しやすいです。
- 「ハート(h)に対して “r” で障害があるイメージ」と連想してつづりをミスしないようにする、といったオリジナルの記憶テクニックも面白いかもしれません。
以上が “hurdle” の詳細解説です。スポーツのハードル競技をイメージしながら、抽象的な障害の意味にも幅広く使える便利な単語なので、ぜひ習得してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉(競技用)ハードル,障害物
意味(2)
《複数形で;単数扱い》ハードル競走
意味(3)
〈C〉困難,障害物
意味(4)
〈C〉(臨時に家畜の囲いなどに用いる移動式の)編み垣
意味(5)
(競技で)〈ハードルなど〉‘を'跳び越す
意味(6)
〈困難・障害など〉‘を'克服する,‘に'打ち勝つ(overcome)