最終更新日:2024/06/13

2008年のサブプライム住宅ローン危機は、世界経済に大きな影響を与えました。

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元となった辞書の項目

subprime

【形】上位に次ぐ位の;最高クラスに次ぐ;サブプライムの

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2008年のサブプライム住宅ローン危機は、世界経済に大きな影響を与えました。

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: subprime

品詞: 形容詞(ときに名詞的にも使われることがあります)

意味(英語): relating to loans to borrowers with a low credit rating or greater risk of default

意味(日本語): 信用度の低い借り手向けの、もしくは返済リスクが高いとみなされる住宅ローンなどを表す形容詞です。

「subprime」は主に金融・経済の文脈で使われる言葉です。たとえば「subprime mortgage(サブプライム住宅ローン)」は返済能力が十分に高くないと判断される人向けの住宅ローンを指します。2008年頃の「サブプライム危機 (subprime crisis)」で広く知られるようになりました。リスクが高い借り手に対して高金利で提供されるローンを指すニュアンスがあります。


  • 活用形: 形容詞であり、名詞の前につけて使われます。活用というよりは「subprime mortgage」「subprime loans」のように形容詞的に用いられます。

  • 他の品詞形: 同じ形容詞のままで文脈上名詞として使われることがありますが、一般的には「subprime loan」や「subprime borrower」のように他の名詞と組み合わせて使われることが多いです。

CEFRレベルの目安: C1(上級)

・金融関連の専門用語に近いので、一般的な日常英語レベルを超えた専門用語として扱われます。


2. 語構成と詳細な意味


  • 接頭辞: 「sub-」: 「下に、下位の、不十分な」といったニュアンスを持ちます。

  • 語幹: 「prime」: 「主要な、一番よい、一流の」といったニュアンスを持つ単語。

「subprime」は文字どおり「prime(優良・最上)」の下にある、という意味合いで、「返済能力が prime と呼ばれる水準より下の、劣後した(よりリスクの高い)」という概念を表します。

関連語・派生語


  • prime(形容詞/名詞): 「最適の、主要な」「最盛期」などを指す

  • non-prime(形容詞): 同様に「優良水準以下」を指すが、subprimeとほぼ同義

よく使われるコロケーション(10個)


  1. subprime mortgage (サブプライム住宅ローン)

  2. subprime crisis (サブプライム危機)

  3. subprime borrower (サブプライム借り手)

  4. subprime lending (サブプライム融資)

  5. subprime market (サブプライム市場)

  6. subprime meltdown (サブプライム崩壊)

  7. high-risk subprime loans (高リスクのサブプライムローン)

  8. subprime credit score (サブプライムの信用スコア)

  9. ballooning subprime debt (膨れあがるサブプライム債務)

  10. subprime-backed securities (サブプライム担保証券)


3. 語源とニュアンス

「subprime」の語源は、「sub-(下)」+「prime(主要、優良)」の組み合わせです。はじめに金融業界で、最適な(prime)水準より返済能力や信用度が下(sub)であることを指す用語として確立しました。

特にアメリカでは、2000年代初頭から中頃にかけて、信用度の低い人々に向けた住宅ローンの拡大が進み、それが2008年の金融危機の引き金となったことで「subprime」という言葉が世界的に知られるようになりました。


  • 微妙なニュアンスなど: 「返済能力が低い」という厳しい印象を伴う言葉です。会話で使うときは、金融用語として理解されるのが一般的です。比較的フォーマルな文脈、あるいは専門家の会話やニュース報道でよく使われます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞としての使い方: 「subprime loan」や「subprime mortgage」のように名詞の前に置いて修飾する形が最も一般的です。

  • 名詞的用法: ときおり「the subprime」などとまとめて、サブプライムローン全体を指して名詞的に使うこともあります(例: “the collapse of subprime in 2008”)。

使い分け・使用シーン


  • フォーマルシーン: 金融業界、ビジネスレポート、ニュース記事

  • カジュアルシーン: 会話ではあまり頻繁に使われないが、ニュースやニュース解説で耳にする機会はある


5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “I heard something about subprime mortgages on the news. Do you know what that’s about?”

    (ニュースでサブプライム住宅ローンの話を聞いたんだけど、何のことかわかる?)


  2. “After the subprime crisis, my parents’ house lost a lot of its value.”

    (サブプライム危機の後、私の両親の家の価値は大幅に下がったんだ。)


  3. “Some people got stuck with subprime loans they couldn't afford.”

    (支払えないサブプライムローンを抱えてしまった人もいるんだよ。)


ビジネスでの例文


  1. “We need to carefully assess the risks associated with subprime lending.”

    (サブプライム融資に伴うリスクを慎重に評価する必要があります。)


  2. “Our bank doesn't typically offer subprime mortgages due to the high default rates.”

    (当行はデフォルト率が高いので、通常サブプライム住宅ローンは提供していません。)


  3. “The subprime market collapse led to stricter credit regulations worldwide.”

    (サブプライム市場の崩壊は、世界的に信用規制の強化につながりました。)


学術的な文脈での例文


  1. “Several economists attribute the financial crash to excessive subprime lending practices.”

    (多くの経済学者は、金融危機の原因を過度なサブプライム融資慣行にあるとしています。)


  2. “The study analyzes the impact of subprime mortgage-backed securities on global markets.”

    (この研究はサブプライム担保証券が世界の市場に与える影響を分析しています。)


  3. “Policies aimed at regulating subprime loans can significantly reduce systemic risk.”

    (サブプライムローンを規制する政策は、システミックリスクを大幅に減らすことができます。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  • high-risk(ハイリスク): より一般的な「リスクが高い」形容詞

  • non-prime(ノンプライム): 海外ではsubprimeとほぼ同意で使われることがありますが、subprimeの方が一般的です。

  • Alt-A(オルトエー): アメリカのローン格付けで、primeより信用度が低いが、subprimeよりも格付けがましなものを指す金融用語です。

反意語


  • prime(プライム): 優良顧客向けの、信用度の高い貸し出しや借り手を指す

  • safe / secure(安全な): 返済リスクが低いこと。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA)


    • アメリカ英語: /ˌsʌbˈpraɪm/

    • イギリス英語: /ˌsʌbˈpraɪm/


  • アクセント: 「sub-prime」の prime の部分に強勢がきます。

  • よくある発音の間違い: 「サブプライム」とカタカナで覚えると母音が曖昧になることがありますが、英語では “サブ” の母音は /ʌ/ という短い「ア」に近い音です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “sub-” と “prime” をくっつけて書くことを忘れる。 “sub prime” と誤記してしまうことがある。

  • 同音異義語との混同: 特にはありませんが、「prime」と間違えたり、全く異なる「supreme」と取り違えたりすることがたまにあります。

  • 試験対策: TOEICや英検といった一般英語試験ではあまり出題されませんが、大学入試やビジネス英語試験、または時事英語を扱う場合に出てくる可能性があります。専門用語として理解しておくとよいでしょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「sub-(下)」+「prime(最も良い)」 = 「優良の水準以下」

  • 「サブプライム危機」という時事ニュースに関連付けて覚えると印象に残りやすいです。

  • 「prime」との対比で「subprime」を覚えることがコツです。「良い客(prime)」ではなく「信用度が低い客向け」=「subprime」とイメージすると記憶しやすいでしょう。


以上が「subprime」の詳しい解説です。専門用語でありながらニュースなどで耳にする機会も多いので、金融分野のトピックに興味があればぜひ押さえておきたい単語です。

意味のイメージ
subprime
意味(1)

上位に次ぐ位の;最高クラスに次ぐ;

意味(2)

《経済》サブプライムの

ビジネス英単語(BSL)/ 例文 / 英訳 / 選択問題

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