peer
1. 基本情報と概要
単語: peer
品詞: 動詞 (他に名詞として使われる場合もありますが、ここでは動詞に焦点を当てます)
意味(英語): to look closely or carefully, especially because one cannot see well
意味(日本語): (よく見えない・わかりにくい状況で)じっと見る、のぞき込む
「peer」は、「見えにくいものをじっと凝視する」「何かを注意深くのぞき込む」ようなニュアンスを含む単語です。例えば暗がりの中でよく見えないときに目をこらして見るときに使われます。驚きや興味を伴うような場合にも使われることが多いです。
活用形:
- 現在形: peer / peers
- 過去形: peered
- 現在分詞・動名詞: peering
- 過去分詞: peered
- 現在形: peer / peers
名詞形: peer(仲間、同僚、対等の人)
例: “He is respected by his peers.”(彼は同僚たちから尊敬されている)
こちらはまったく別の意味・用法となるので注意しましょう。CEFRレベル: B2(中上級)
- B2:会話や文章で比較的自由に表現し始めるレベル。「peer」は日常英会話に出てくることは多くありませんが、小説や説明文などでよく見かける単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成: 「peer」は接頭語や接尾語がない、単独の語幹です。
派生語・類縁語
- 名詞
peer
: 仲間、同僚(別品詞) peerless
(形容詞): 比類ない、無双の(※語源的に直接関連があるというよりは、名詞peer
から派生した形容詞)
よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- peer into the darkness — 暗闇をのぞき込む
- peer at the screen — 画面をじっと見る
- peer through the window — 窓を通してのぞく
- peer around the corner — 曲がり角からのぞく
- peer over one’s shoulder — 肩越しにのぞき込む
- peer down the well — 井戸をのぞき込む
- peer closely — 注意深く見る
- peer out of curiosity — 好奇心からのぞき見る
- peer through the microscope — 顕微鏡をのぞく
- peer in the distance — 遠くをじっと見る
3. 語源とニュアンス
語源
- 中英語(Middle English)の「piren」や古フランス語の「pirer」に由来するとされ、「探るように見る」「注意深く見る」といった意味を持っていました。
使用時のニュアンス・注意点
- 「peer」は、見えづらい状況下で「一生懸命目をこらす」ニュアンスが強いです。
- 日常会話でも使われますが、文章や小説などで描写的に用いられることが多い印象です。
- 多少フォーマルな響きもあるため、カジュアルな場面では「look closely」や「take a close look」などを使うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
自動詞: 「peer」は自動詞として使われ、あとに at、into、through などの前置詞を伴って「〜にじっと目をこらす」と表します。
- 例: “She peered into the room.”(彼女は部屋の中をじっとのぞき込んだ)
構文例:
- peer + 前置詞 + 場所/物
- “He peered at the small text on the label.”
- “He peered at the small text on the label.”
- peer + 副詞
- “She peered carefully, trying to read the sign.”
- “She peered carefully, trying to read the sign.”
- peer + 前置詞 + 場所/物
フォーマルvsカジュアル:
- 日常会話: そこまでよく出る単語ではありませんが、自然に使える場面は多いです。
- 文章/小説: 描写的に使われやすい。
- ビジネス英語: そこまで一般的ではありませんが、何かをしっかり調査するニュアンスで使うことはあります。
- 日常会話: そこまでよく出る単語ではありませんが、自然に使える場面は多いです。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“I peered into the fridge to find something to eat.”
- (食べ物を探そうと冷蔵庫をじっとのぞき込んだ。)
- (食べ物を探そうと冷蔵庫をじっとのぞき込んだ。)
“She peered out the window to check if it was still raining.”
- (彼女はまだ雨が降っているか確認するために、窓の外をじっと見た。)
- (彼女はまだ雨が降っているか確認するために、窓の外をじっと見た。)
“He had to peer closely at the map because the print was so small.”
- (文字がとても小さいので、彼は地図をじっとよく見なければならなかった。)
- (文字がとても小さいので、彼は地図をじっとよく見なければならなかった。)
(2) ビジネスシーンでの例文
“The manager peered at the spreadsheet, trying to locate any discrepancies.”
- (マネージャーはスプレッドシートをじっと見て、差異がないか調べようとした。)
- (マネージャーはスプレッドシートをじっと見て、差異がないか調べようとした。)
“We peered into the new market data to identify potential trends.”
- (私たちは潜在的なトレンドを見つけるために、新しい市場データをじっくり調べた。)
- (私たちは潜在的なトレンドを見つけるために、新しい市場データをじっくり調べた。)
“She peered over the contract details before signing.”
- (署名する前に、彼女は契約書の詳細をじっくり確認した。)
- (署名する前に、彼女は契約書の詳細をじっくり確認した。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
“Researchers peered into the microscope for hours, documenting cellular changes.”
- (研究者たちは何時間も顕微鏡をのぞき込み、細胞の変化を記録した。)
- (研究者たちは何時間も顕微鏡をのぞき込み、細胞の変化を記録した。)
“The historian peered through countless archives to uncover the truth.”
- (歴史学者は真実を発見するため、無数の公文書を丹念に調べた。)
- (歴史学者は真実を発見するため、無数の公文書を丹念に調べた。)
“Philosophers have long peered into the nature of consciousness.”
- (哲学者たちは長い間、意識の本質を深く探求し続けてきた。)
- (哲学者たちは長い間、意識の本質を深く探求し続けてきた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- look closely(詳しく見る)
- scrutinize(綿密に調べる)
- gaze(じっと見つめる)
- stare(じろじろ見る)
- squint(目を細めて見る)
- 「look closely」はもっと一般的でカジュアルな表現。
- 「scrutinize」は「精査する」の意味で少しフォーマル。
- 「gaze」はやや感情が伴う(憧れや驚きなど)。
- 「stare」は失礼にあたるほど「じろじろ見る」ニュアンスがある。
- 「squint」は光や視力の問題で目を細めて見る感じ。
反意語
- glance(ちらっと見る): 「じっと見る」とは逆に、短い時間だけさっと見る。
- ignore(無視する): 見ようとしない、意図的に視界から外す。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /pɪr/
- イギリス英語: /pɪə(r)/
- アメリカ英語: /pɪr/
強勢(アクセント)の位置
- 単音節のため特になく、強調するときは全体を強めに発音します。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- アメリカ英語では [r] の発音がはっきりして /pɪr/ に近い音、イギリス英語では「ピア」に近い音 (/pɪə/) になります。
よくある発音の間違い
- 「ピアー」と伸ばしすぎたり、「ピール」と混同しないように注意してください。短い「ɪ」の発音を意識すると良いです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “peer” は “pear”(梨)や “peel”(皮をむく)とスペリング・発音が似ているので要注意。
- 同音異義語との混同: 名詞としての “peer”(同僚、仲間)と動詞としての “peer”(じっと見る)を区別しましょう。文中で文脈を確認することが大切です。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、リーディングパートの文章で見かける可能性もあります。意味を知らないと内容を取り違える恐れがあるので、しっかり覚えておくと安心です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「peer」は「ピアに行くとき遠くを“じっと見る”」みたいに、海辺の桟橋(pier)とのゴロ合わせで覚える人もいます。
- スペルの最後は“r”、母音は“ee”ではなく“ea”でもなく“ee”でもない…実は “ee” なんですが、音は /ɪə/。少し注意しましょう。
- 目を細めてのぞき込むイメージを頭に浮かべると覚えやすい単語です。
じっくり観察する「peer」は、普段の会話から書き言葉まで幅広く使われます。暗いところで何かを探したり、小さな文字を読むときなどに“peer”を使って、微妙なニュアンスを表現してみてください。
(…を)じっと見つめる《+at(into, through)+名》
見えてくる,一部見える《+out》