最終更新日:2025/09/20
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元となった辞書の項目

forth

副詞

(空間的に) 前へ, 先へ / 外へ, 表へ / (時間的に)先, 今後,

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解説

副詞「forth」の詳細解説


1. 基本情報と概要

単語: forth

品詞: 副詞 (adverb)

CEFRレベル: B2(中上級)


  • B2:日常会話だけでなく、抽象的な話題や説明文の読解・発話にある程度対応できるレベル

意味(英語):

「forward」、「onward」、「outward」など「前へ」、「外へ」という意味で使われる。

意味(日本語):

「前へ」、「先へ」、「外へ」というニュアンスを持つ副詞です。たとえば、「Go forth and explore the world!」(世の中へと出て行って探検しなさい)のように、前方へ進むイメージを強調する際に使われます。実際の日常会話ではやや文語的・古風な響きがあり、詩的または文芸的に使われることがあります。

活用形

副詞なので、動詞のように時制による語形変化や形容詞のような比較級・最上級の変化は持ちません。

他の品詞形


  • 「forthcoming」 (形容詞): 近々やってくる、今後の

  • 「henceforth」 (副詞): 今後は、この先ずっと


2. 語構成と詳細な意味

「forth」は短い単語で、明確な接頭語・接尾語には分解しづらいですが、以下の関連単語があります。


  • 語幹: “forth” - 古英語の「forþ」からきた、基本的に「前へ」という意味。

他の単語との関連性(派生語や類縁語)


  • forthcoming (形容詞): 「来るべき」、「差し迫った」

  • back and forth (フレーズ): 「行ったり来たり」

  • henceforth (副詞): 「今後は」

よく使われるコロケーション(共起表現) 10個


  1. go forth


    • 日本語訳: 「前へ進む」、「先へ進む」

    • 例: “They went forth to explore the uncharted territory.”


  2. come forth


    • 日本語訳: 「出てくる」、「公になる」

    • 例: “New evidence has come forth in the investigation.”


  3. bring forth


    • 日本語訳: 「産み出す」、「生み出す」

    • 例: “The project brought forth many innovative ideas.”


  4. set forth


    • 日本語訳: 「出発する」、「提案する」、「説明する」

    • 例: “She set forth her plans for the new venture.”


  5. put forth


    • 日本語訳: 「提案する」、「発表する」

    • 例: “They put forth a new theory on climate change.”


  6. call forth


    • 日本語訳: 「呼び起こす」、「呼び出す」

    • 例: “The speech called forth strong emotions among the audience.”


  7. spring forth


    • 日本語訳: 「湧き出る」、「急に現れる」

    • 例: “Flowers sprang forth after the first days of spring.”


  8. issue forth


    • 日本語訳: 「(水や声などが)流れ出る」、「放出される」

    • 例: “A gentle stream issued forth from the hillside.”


  9. move forth


    • 日本語訳: 「前へ進む」

    • 例: “Let’s move forth with the project despite the challenges.”


  10. march forth


    • 日本語訳: 「(集団が) 行進して進む」

    • 例: “The soldiers marched forth at dawn.”



3. 語源とニュアンス

語源:

古英語の“forþ”または“forth”に由来し、「前に」という意味を強調します。ラテン語由来ではなく、ゲルマン語系に属します。

歴史的使用:

古くから詩的または公式文書で用いられました。現代でも、やや形式ばった文体や文語的表現、詩や文学作品で見る機会があります。

ニュアンス・使用上の注意:


  • 「前方へ進む」「先へ進む」という動きを強調するため、スローガンやモットー、印象的なセリフなどで使用されることが多いです。

  • 日常会話で使うには少し古風・文語的な響きがあるため、カジュアルシーンではあまり聞かれません。

  • フォーマル/文学的表現で使用される場合が多いです。


4. 文法的な特徴と構文

品詞・用法:


  • 副詞として使われ、主に動詞の後ろにつけて「前へ」や「外へ」を強調します。


    • 例: “They went forth on their journey.” (単に “They went on their journey.” よりも文語的・強調的)


一般的な構文:


  • 「動詞 + forth」の形で、動きを表す動詞と一緒に用いられます。

  • 時に命令形で使われることが多い:


    • 例: “Go forth and conquer.”


  • フォーマルなスピーチや文章、詩・文学などで用いられがちです。


5. 実例と例文

(1) 日常会話の例文


  1. “Let’s go forth and try that new café down the street.”


    • (ちょっと古風な響きで「行ってみよう」という意味を強調)


  2. “He stepped forth to introduce himself, though he was shy.”


    • (「一歩前に出て自己紹介した」というニュアンス)


  3. “We can’t go forth with the plan until we have enough funds.”


    • (ややフォーマルな響き)


(2) ビジネスシーンの例文


  1. “The CEO set forth the company's vision in the annual meeting.”


    • (「社長が年次集会で企業のビジョンを示した」)


  2. “They put forth a new proposal to improve customer satisfaction.”


    • (「顧客満足度向上のために新たな提案を出した」)


  3. “We can move forth with the project once the budget is approved.”


    • (「予算が承認されれば、プロジェクトを進めることができる」)


(3) 学術的な文脈


  1. “Several theories were brought forth to explain the phenomenon.”


    • (「その現象を説明するためにいくつかの理論が提唱された」)


  2. “The researcher called forth expert opinions to validate the findings.”


    • (「研究者は結果を検証するために専門家の意見を求めた」)


  3. “In his work, the author sets forth a detailed framework for analysis.”


    • (「著者はその著書の中で詳細な分析の枠組みを提示している」)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. forward (副詞: 前方へ)


    • 比較: 「forth」よりはるかに一般的で日常会話でも広く用いられる。

    • 例: “Please move forward.”


  2. onward (副詞: 前方へ、先へ)


    • 比較: 「forth」と同様に「先へ進む」という意味。やや文語的。

    • 例: “From this point onward, we’ll focus on quality control.”


反意語


  1. backward (副詞: 後ろへ)


    • 例: “He took a step backward instead of moving forth.”



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA):


  • アメリカ英語: /fɔːrθ/ または /fɔrθ/

  • イギリス英語: /fɔːθ/

アクセント位置:


  • 1音節の単語なので、アクセントは特に「for(th)」全体にあります。

アメリカ英語とイギリス英語の違い:


  • アメリカ英語では /fɔrθ/ (フォースに近い)

  • イギリス英語では /fɔːθ/ (フォースに近いが、「オー」を少し長めに発音)

よくある発音の間違い:


  • /fɚθ/ (「ファーth」) のように誤って “r” の後に母音をつけるケースがある。実際はやや短く・スッキリ「フォース」と発音する。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: 「fort」(砦) と綴りを間違えないように注意しましょう。

  2. 同音異義語: “fourth” (第4の) と紛らわしいですが、綴りが違います。


    • forth: /fɔːrθ/ または /fɔːθ/

    • fourth: /fɔːrθ/ または /fɔːθ/ (実際音は近いですが、スペルと意味が異なる)


  3. 日常会話で乱用しない: “Go forth” はとても古風・文学的なので、カジュアルな場面では普通 “Go ahead” とか “Go on” を使います。

  4. 試験での出題傾向: TOEICや英検などでは、やや文語表現として出題される可能性があります。「文章の文脈から意味を推測する問題」などで見かけることがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「Go forth and conquer!」のフレーズが有名で、「先へ、さらに進め!」という勇ましいイメージがあります。

  • 「forth」は「forward」の短い古い形に似ているとイメージすると覚えやすいでしょう。

  • 同音異義語として “fourth” (4番目) と紛らわしいので、意味でも綴りでも区別できるように、文脈から判断するクセをつけておくとよいです。


以上が、副詞「forth」の詳細な解説です。やや文語的で詩的な響きを持ち、動詞と組み合わせて「前へ」「外へ」という方向性を強調する際に使われるのが特徴です。文学的に使いたい場合やフォーマルな文書で少し趣を加えたい時に便利な単語です。

意味のイメージ
forth
意味(1)

(時間的に);今後,以後

意味(2)

(空間的に)前へ,先へ;外へ,表へ

基礎英単語(NGSL)/ 例文 / 英訳 / 選択問題

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