every
1. 基本情報と概要
英語表記: every
品詞: 限定詞(determiner)
意味(英語): each and all members of a group, considered individually, without exception.
意味(日本語): 「あらゆるもの(人)を一つずつ漏れなく指すとき」に使われる語。「すべての〜」というような意味合いで、集合内の一つひとつに対して適用されるニュアンスを持ちます。
「every」は「それら全体を構成するひとつずつすべて」というイメージです。たとえば “every student” と言えば、「その場にいる学生全員一人ひとり」を意味します。会話や文章で「各〜」や「すべての〜」と幅広く使える、ごく基本的な英語表現です。
- CEFRレベル: A2(初級)
(※「すべての〜」という概念を表すために早い段階から学習される単語です)
活用形
限定詞なので、動詞のような直接的な活用はありません。「every」は常に形が変わらず使われます。
他の品詞形
「every」の他品詞形は実質的には存在しません。ただし関連のある語として「everyone(代名詞)」や「everyday(形容詞)」、「everywhere(副詞)」などがあります(詳細は後述)。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 「every」は古英語 “ǽfre” (常に) + “ǽlc” (それぞれ) が変化してできた言葉と言われていますが、現代の「every」は一つのまとまった限定詞として認識されます。そのため、直接的に接頭語や接尾語から成り立つ言葉ではありません。
関連語や派生語
- everyone, everybody (代名詞): 「あらゆる人」「誰でも」
- everyday (形容詞): 「日常の、毎日の」
- everywhere (副詞): 「あらゆる場所で」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10例)
- every day(毎日)
- every year(毎年)
- every time(毎回)
- every chance(あらゆる機会)
- every single one(ひとつ残らずすべて)
- every other day(1日おき、隔日)
- every now and then(ときどき)
- every aspect(あらゆる面)
- every possible way(考え得るあらゆる方法)
- every corner(あらゆる隅々まで)
3. 語源とニュアンス
「every」は古英語に由来し、「それぞれひとつずつ」を表す語源を持ちます。歴史的にも「全体を構成する個々」を強調する言葉として使われてきました。
ニュアンス・使用時の注意
- 全員・すべて・例外なく対象を含むニュアンスがあるため、特定の集団から一人も漏らさないことを強調したいときに用いられます。
- 口語・文章両方で頻繁に使われますが、フォーマル・カジュアルを問わず幅広い場面で通用する非常に汎用的な表現です。
- “every” は必ず可算名詞の単数形を伴いますが、意味としては複数を含むことに注意しましょう。例: “every person” (すべての人)
4. 文法的な特徴と構文
- 「every + 単数可算名詞」の形をとります。
- 例: “every student”, “every opportunity”
- “every” は不可算名詞には使えません。「水」や「情報」など、そもそも数えられない名詞には用いられません。
- 形容詞を挟むときには「every + 形容詞 + 単数可算名詞」の順になります。
- 例: “every possible solution”
- “every one of + 代名詞(複数形) / 定冠詞 + 複数名詞” という表現もよく使われます。
- 例: “every one of them”, “every one of the students”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I study English every day to improve my pronunciation.”
(毎日英語を勉強して、発音を上達させています。) - “I call my parents every week to catch up.”
(毎週、近況を伝えるために両親に電話をします。) - “Every morning, I make a cup of coffee before starting work.”
(毎朝、仕事を始める前にコーヒーを入れます。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “We need to review every document carefully before the meeting.”
(ミーティング前に、すべての書類を注意深く見直す必要があります。) - “Please check every detail in the contract to avoid any mistakes.”
(契約書のすべての細かい点を確認し、ミスを避けてください。) - “Every member of the team contributed to the success of this project.”
(チームのメンバー全員がこのプロジェクトの成功に貢献しました。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “The theory must be tested under every possible scenario.”
(その理論は考え得るすべてのシナリオで検証されなければなりません。) - “Researchers analyzed every segment of the data to identify patterns.”
(研究者たちはパターンを特定するために、データのすべてのセグメントを分析しました。) - “Every subset of the sample was tested for statistical significance.”
(サンプルのすべてのサブセットは、統計的有意性を検証されました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- each(それぞれの)
- “each” は「ひとつひとつを個別に」に焦点を当てます。
- 例: “Each student has a different idea.”(それぞれの学生が異なるアイデアを持っている)
- “every” に比べると「個々に注目する」感覚が強く、集合全体というイメージはやや弱めです。
- “each” は「ひとつひとつを個別に」に焦点を当てます。
- all(すべての)
- “all” は対象を一括りに「全体」としてとらえます。
- 例: “All the students are present.”(全学生が出席している)
- “every” は個々を強調するのに対し、“all” は全体を大きくまとめて見るニュアンスです。
- “all” は対象を一括りに「全体」としてとらえます。
反意語
- 直接的な反意語はありませんが、文脈により “none of” (一つも~ない) が対比的に用いられることがあります。
- 例: “None of the students showed up.”(学生は誰も来なかった)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈev.ri/
- アメリカ英語(AE)・イギリス英語(BE)共に、基本的に発音はほぼ同じです。
- アクセントは「ev」の部分にあり、「エヴリ」となります。
- 子音 “v” の発音で唇と上下の歯をしっかり合わせるのがポイントです。
- よくある間違いとして“ebry”のように「v」を曖昧にしてしまうケースがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “every” の後に来る名詞は単数形になる
- 例: “every people” ❌ → “every person” ✅
- 例: “every people” ❌ → “every person” ✅
- 不可算名詞には使えない
- 例: “every water” ❌ → “all water” などに置き換える
- 例: “every water” ❌ → “all water” などに置き換える
- 「every day」と「everyday」の混同
- “every day” は副詞句で「毎日」、 “everyday” は形容詞で「日常の」という意味。
- “every day” は副詞句で「毎日」、 “everyday” は形容詞で「日常の」という意味。
- スペルミスに注意
- “ever” と書いてしまう、または “very” と混同するなど。
- “ever” と書いてしまう、または “very” と混同するなど。
- 試験(TOEIC・英検など)でも “every” + 単数名詞のルールを問う問題がよく出題されます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「すべてを網羅するイメージ」を思い浮かべてください。何かをバラバラに並べて、端から端まで一つ残らずチェックしていくような感じです。
- スペルを覚えるには “ever + y” と意識。「常に (ever) + y」というイメージで「いつもすべてに目を向ける」というストーリーを作ると覚えやすいです。
- 単数名詞と組み合わせることを強調しながら、「one by one (個々) すべてに当たる」イメージを持つと、混同が減ります。
以上が、限定詞 “every” の詳細解説です。日常からビジネスシーン、学術的表現まで幅広く使える大切な単語なので、ぜひ正しい語法を身につけて活用してみてください。
《数えられる単数名詞と共に》すべての,どの…も
毎…,…ごと[に]
《数えられる単数名詞と共に》可能な限りの,あらゆる