(偶然)〈人〉に出くわす, 〈事・物〉を見つける, 《 ~ ... doing》...が...しているのに出くわす / (表現などを通して気持ちや考えが)伝わる, 理解される
come across
(偶然)〈人〉に出くわす, 〈事・物〉を見つける, 《 ~ ... doing》...が...しているのに出くわす / (表現などを通して気持ちや考えが)伝わる, 理解される
以下では、英語の句動詞「come across」をできるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英単語・フレーズ: come across
品詞: 句動詞 (phrasal verb)
英語での意味
- (偶然に) 見つける、出会う
- (印象などを) 与える、(人に) ~のように見える・思われる
日本語での意味
- 「偶然に見つける」「偶然に出会う」という意味です。「◆ 例: I came across an interesting book.(面白い本を偶然見つけた)」
- 「~のように見える」「~の印象を与える」といった意味もあります。「◆ 例: He comes across as very confident.(彼はとても自信があるように見える)」
「come across」は「たまたま見かける・見つける」といった場面や、「誰かがどんな印象を与えるか」を表現するときに使われます。日常会話でよく使われるカジュアルな表現です。
主要な活用形
- 原形: come across
- 三人称単数形: comes across
- 現在進行形: coming across
- 過去形: came across
- 過去分詞形: come across
他の品詞になったときの例
- 「come」自体は動詞ですが、名詞では “coming” (到来、来ること) などの形で使われることがあります。しかし「come across」は句動詞なので、名詞化はあまり一般的ではありません。
CEFRレベル
- B2 (中上級)
「come across」は日常会話やビジネスでも使われる、比較的よく出現する句動詞ですが、句動詞全般が英語学習者にとってやや難易度が高いことから、B2レベル(中上級)と考えてよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
- come + across の組み合わせでできた句動詞です。
- come (来る) + across (横切る、向こう側へ渡る) が組み合わさり、「偶然に行き当たる」「(ある印象で)人に伝わる」というイメージを含んでいます。
関連・派生表現
- 「come upon」: come acrossに近い意味で「(偶然に) 出会う」を表すことがあります。
- 「run into」: こちらも「(偶然に) 出くわす」を表します。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
come across an idea
→ (あるアイデアを偶然思いつく / 見つける)come across a solution
→ (解決策を偶然見つける)come across a problem
→ (問題に直面する)come across something interesting
→ (何か面白いものに出くわす)come across as honest
→ (正直者という印象を与える)come across as rude
→ (失礼な印象を与える)come across information
→ (情報を(偶然)見つける)come across in conversation
→ (会話の中で(意見や気持ちが)伝わる)come across well in an interview
→ (面接で好印象を与える)come across evidence
→ (証拠を偶然発見する)
3. 語源とニュアンス
語源
「come」は古英語の “cuman” から、また「across」は “a-” (~の方へ) + “cross” (横断する) に由来します。元々は「横切ってやってくる」という物理的な動きを表す組み合わせですが、それが比喩的に「偶然に出会う」「印象が伝わる」という意味へ拡張していきました。
ニュアンス・使用時の注意
- カジュアル度: 日常会話でもビジネス会話でも比較的よく使われますが、フォーマルな文書よりは口語的な場面で頻出します。
- 「偶然に」というニュアンスが強いので、意図的に探した結果ではなく、「ふと見つけた・見かけた」という感覚を含みます。
- 印象を表す際は「come across as + 形容詞/名詞」で「〜のように思われる・見える」という意味ですが、その印象があくまでも主観的・受け取り方次第である点にも注意してください。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞的用法 (何かを見つけた/出会った)
- 「come across + (目的語)」
- 例: I came across a really interesting website.
- 「come across + (目的語)」
補語用法 (~の印象を与える)
- 「come across as + 形容詞/名詞」
- 例: She comes across as very friendly.
- 「come across as + 形容詞/名詞」
フォーマル/カジュアル
- 日常会話やカジュアルな場面で特に多用されます。ビジネスでも「I came across this report」など、口語的に言う場面ではよく使われます。論文など非常にフォーマルな文章では、あまり砕けた印象のある句動詞は避けられる傾向があるため、代わりに “encounter” や “discover” などを使う場合もあります。
5. 実例と例文
5.1 日常会話 (カジュアル)
“I came across your old photos yesterday. They’re so cute!”
- 「昨日、偶然あなたの昔の写真を見つけたの。すごくかわいいね!」
“I often come across interesting podcasts when I browse online.”
- 「ネットを見ているとき、ときどき面白いポッドキャストに出くわすんだ。」
“He comes across as shy, but he’s actually very outgoing once you get to know him.”
- 「彼は恥ずかしがり屋みたいに見えるけど、実は仲良くなると結構社交的だよ。」
5.2 ビジネスシーン
“I came across a sales report that might be useful for our presentation.”
- 「プレゼンに役立ちそうな販売レポートを偶然見つけました。」
“If you come across any issues, please let me know immediately.”
- 「もし何か問題があれば、すぐに教えてください。」
“He comes across as confident in meetings, which really helps build trust with clients.”
- 「彼はミーティングではとても自信のある印象を与えるので、クライアントの信頼を得るのに役立ちます。」
5.3 学術的・フォーマルな文脈
“While researching, I came across several studies that support our hypothesis.”
- 「研究している間に、われわれの仮説を裏付けるいくつかの研究にたまたま出会いました。」
“You may come across various interpretations of this theory in academic journals.”
- 「学術雑誌では、この理論のさまざまな解釈に遭遇することがあるでしょう。」
“She comes across as very knowledgeable in her field, which strengthens her credibility.”
- 「彼女は自分の分野について非常に博識だという印象を与えるので、それが彼女の信頼性を高めています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
run into (~に偶然出くわす)
- よりくだけた印象。「ぶつかる」というニュアンスからも、偶然会う/見つけることを表します。
- 例: I ran into my old friend at the station.
- よりくだけた印象。「ぶつかる」というニュアンスからも、偶然会う/見つけることを表します。
encounter (出会う、遭遇する)
- フォーマルな場面でも使われる。偶然出会う場合と、困難に遭遇する場合との両方を表せます。
- 例: We encountered several obstacles during the project.
- フォーマルな場面でも使われる。偶然出会う場合と、困難に遭遇する場合との両方を表せます。
bump into (~にバッタリ会う)
- 口語的でカジュアルな表現。物理的にもぶつかるイメージ。
- 例: I bumped into my teacher at the supermarket.
- 口語的でカジュアルな表現。物理的にもぶつかるイメージ。
反意語 (Antonyms)
- はっきりとした「反意語」はありませんが、「意図的に探し出す」ことを表す動詞と対比できます。例えば:
- search for (探し出す)
- look for (探す)
- search for (探し出す)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- 米国英語 (GA): /kʌm əˈkrɔːs/ または /kʌm əˈkrɑːs/
- 英国英語 (RP): /kʌm əˈkrɒs/
アクセントの位置
- 「come」にやや強勢が置かれやすいですが、「across」の第二音節 -cross にもアクセントがきます。
- 例: カタカナで表すなら「カム・アクロス」というイメージになりますが、実際の弱音と強勢に注意してください。
よくある発音ミス
- 「across」を「acrosss」のように誤って “s” を長くしてしまう場合や、「e」を入れて「acrouss」と言ってしまう場合などに注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “come” は「c-o-m-e」ですが、よく “come accross” のように “accross” と誤って “c” を重ねてしまう人がいます。本来は “across” で “c” は1回だけです。
- 同音異義語との混同: “come” は基本的に他に似たスペルの言葉は多くありませんが、 “across” と “cross” は混同しないように注意が必要です。
- TOEICや英検などの試験では「come across」の意味や、構文「come across as + 形容詞」が問われることがあります。特に「偶然に見つける」「~の印象を与える」の2つの意味を区別し、例文まで正確に理解しておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「come across」のコアイメージは「横切って人の目の前に“やって来る”」。
- “Come” というやわらかい音の後に “across” という「渡る、横切る」感覚の単語が続くので、「思いがけず道を横切って出会う」というイメージで覚えるとよいでしょう。
- また、自分が積極的に探しに行ったわけではなく、「向こうからやってきた(= ふと見つかった)」ニュアンスで理解すると、印象に残りやすいです。
以上が「come across」の詳細解説です。句動詞は一見覚えにくいですが、「物理的な動き」の感覚を含むことでイメージしやすくなります。意味や構文、使われ方をしっかり押さえておくと、自然な英語表現がより広がるでしょう。

(偶然)〈人〉に出くわす, 〈事・物〉を見つける, 《 ~ ... doing》...が...しているのに出くわす
(表現などを通して気持ちや考えが)伝わる, 理解される