最終更新日:2025/02/25

…することができた / 《仮定法》できるならば / できていたならば / できるだろうに / できただろうに / 《控え目な表現・丁寧な表現》もしかすると…かもしれない

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元となった辞書の項目

could

助動詞

…することができた / 《仮定法》できるならば / できていたならば / できるだろうに / できただろうに / 《控え目な表現・丁寧な表現》もしかすると…かもしれない

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私は若い頃に泳ぐことができました。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: could

品詞: 助動詞 (modal verb)

英語での意味

“Could” は、能力・可能性・許可・丁寧な依頼などを表す助動詞で、過去の「can」や、仮定法、丁寧な表現として使われます。

日本語での意味

「could」は「~できた」「~できるだろう」「~かもしれない」「~していただけますか」などの多様なニュアンスを含んでいます。過去や仮定、願望、遠回しな丁寧表現としてよく使われます。例えば「昔は泳げたよ(I could swim when I was a child)」「もしよければ手伝ってくれますか?(Could you help me?)」などの場面で使われます。

活用形

助動詞 “could” は一般的に活用が無く、すべての主語で形は同じです。


  • I could

  • You could

  • He could

  • She could

  • It could

  • We could

  • They could

他の品詞になった時の例

“Could” は通常、助動詞としてのみ使われます。もともと “can” の過去形として機能する単語ですが、「過去形としてのモーダル」「仮定法モーダル」「丁寧表現でのモーダル」などいくつかの用法に分かれます。名詞・形容詞などへの転用はありません。

CEFRレベルの目安


  • A2(初級): 「~できた」という過去形表現や簡単な依頼表現など、初級レベルで学び始めます。

  • B1(中級)~B2(中上級): 仮定法や条件節での使い方など、より複雑な文構造での活用が学習範囲に入ります。

2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • can(現行形) + -ould(歴史的に “would” と同様、古英語の変化形が混じった形)

    現代英語では、もはや “can” と “could” はセットで学びますが、語幹が変化して取り入れられたため、はっきりした接頭語・接尾語としての分解はありません。

他の単語との関連性


  • can: 「~できる」の現在形

  • could have + 過去分詞: 「~できただろうに(実際はしなかった)」という仮定・後悔表現

  • couldn’t: 否定形 「~できなかった」「~できないだろう」

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(例と日本語訳)


  1. could you please …?(~していただけますか?)

  2. could be better(もっと良いかもしれない)

  3. could go wrong(うまくいかないかもしれない)

  4. couldn’t agree more(大いに同感です)

  5. could I ask …?(質問してもよろしいですか?)

  6. could do with …(~があると助かる/欲しい)

  7. could happen to anyone(誰にでも起こりうる)

  8. could go either way(どちらに転ぶかわからない)

  9. could have been worse(まだマシだった)

  10. could stand to …(~してもいい/~する必要がある)

3. 語源とニュアンス

語源

“Could” は古英語の “can” の過去形 “cūðe” や中英語の “couden” などを経て変化してきました。古英語から中英語にかけて綴りと発音が変遷し、現在の “could” という形で定着しました。

ニュアンス・使用時の注意点


  1. 丁寧表現: 「Could you ...?」は要望や依頼をより丁寧にする時に使われます。

  2. 仮定(条件節): 「If I had more time, I could finish this.」のように条件節で使うと、「時間があれば(理屈としては)できるのにな」のようなニュアンスを持ちます。

  3. 過去の能力: 「I could swim when I was young.」 のように、過去にできたことを表現します。

基本的に会話でも文章でも、フォーマル・カジュアル双方で用いられますが、特に依頼や提案をするときは “could” を使うことで柔らかい印象を与えます。

4. 文法的な特徴と構文


  1. 過去形としての意味: “I could run 10 km when I was younger.”(若い頃は10 km走れた。)

  2. 仮定法としての意味: “If I had more money, I could travel abroad.”(もっとお金があれば海外旅行できるのに。)

  3. 丁寧な依頼: “Could you help me carry these boxes?”(これらの箱を運ぶのを手伝っていただけますか?)

  4. 推量・可能性: “It could rain tomorrow.”(明日は雨が降るかもしれない。)

“could” は他動詞・自動詞の使い分けではなく、動詞の前に置かれて文全体の意味を変える助動詞です。名詞としては使いません。

5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “Could you pass me the salt?”

    (塩を取ってもらえますか?)

  2. “I could ride a bicycle without training wheels when I was five.”

    (5歳のときに補助輪なしで自転車に乗れたよ。)

  3. “We could watch a movie tonight if you want.”

    (あなたがよければ今夜映画を観られるよ。)

ビジネスシーンでの例文


  1. “Could we schedule a meeting for next week?”

    (来週ミーティングをスケジュールしてもよろしいでしょうか?)

  2. “I could send you the report by Friday.”

    (金曜日までに報告書を送ることができると思います。)

  3. “We could consider an alternative strategy if sales don’t improve.”

    (もし売上が伸びなければ、別の戦略を検討することもできます。)

学術的な文脈での例文


  1. “Further research could reveal new insights into the phenomenon.”

    (さらなる研究によって、その現象に関する新たな見解が得られるかもしれません。)

  2. “We could analyze the data from multiple perspectives to ensure accuracy.”

    (正確さを確保するために、私たちは多角的にデータを分析することができます。)

  3. “The findings could have implications for future studies in this field.”

    (この研究結果は、今後の研究に影響を与える可能性があります。)

6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. might(~かもしれない)


    • “might” は可能性の低い推測を表すのに多用されます。

    • “could” は「能力や可能性」といったもう少し広い意味合いがあります。


  2. would(~だろう)


    • “would” は主に仮定や丁寧な依頼で「~していただけますか?」(Would you ...?)に使われますが、より意志や意図を含んだ意味合いがあります。

    • “could” は能力や可能性に重きを置きます。


  3. was able to(~することができた)


    • 過去の一度きりの能力や達成を明確に言う場合は “was able to” が好まれることがあります。

    • “could” は過去に継続してできたこと、または一般的な能力を示します。


反意語


  • 明確な反意語というよりは、能力や可能性を否定する couldn’t(~できなかった)が最も近い形になります。

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • /kʊd/ (アメリカ英語・イギリス英語ほぼ共通)

強勢(アクセント)


  • 一語全体が短く発音されることが多く、通常はあまり強くは読まれません。

  • 文の中で強調したいときに “could” を強く読む場合もあります。

アメリカ英語とイギリス英語での発音の違い


  • 大きな違いはほとんどありません。アメリカ英語でもイギリス英語でも /kʊd/ と発音します。

よくある発音ミス


  • 末尾の “d” を発音しない、または誤って “could” を “cood” のように伸ばして発音してしまうこと。

  • 「クッド」のように発音し、末尾の “d” を軽く添えるように意識すると自然です。

8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. 過去の状態と一度きりの行為の区別: 過去に継続的にできたことなら “could”、一度限りの能力発揮なら “was able to” が望ましいケースがある。

  2. “could of” と書かない: 口語で “could’ve” (could have) を「could of」と誤記することがあるので注意。

  3. スペルミス: “coud” や “colud” などと誤ってつづりが入れ替わるミスに注意。

  4. 同音異義語との混同: “could” の同音異義語(完全に同じ発音をもつ別単語)はありませんが、 “should” /ʃʊd/ や “would” /wʊd/ と混同しやすいです。

  5. 試験対策: TOEIC や英検では、仮定法表現や過去の能力を表す際に “could” がよく問われます。“If” 節や “Could you … ?” の丁寧表現をしっかり覚えておくと良いでしょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “can” と “could” はセットでイメージすると覚えやすいです。「can = できる」「could = できた or できるかもしれない」などと整理すると理解が深まります。

  • 「過去に ‘can’ だった形」として「can の過去形+丁寧表現」と頭に入れると、仮定・依頼への応用が理解しやすいでしょう。

  • “could” の “l” は発音しないので、「クッド」とイメージするのがポイントです。

  • 例文を声に出して練習し、丁寧な依頼フレーズや仮定法フレーズを口慣らししておくと実践的です。

以上が助動詞 “could” の詳細な解説です。丁寧な依頼や仮定法の文脈で頻出するため、さまざまな例文で慣れると一層使いやすくなります。ぜひ参考にしてみてください。

意味のイメージ
could
意味(1)

canの過去形

意味(2)

《直説法過去》

意味(3)

《能力》…することができた

意味(4)

《潜在的傾向》…することがあった

意味(5)

《従節でcanのすべての用法における時制の一致》

意味(6)

《仮定法》

意味(7)

《従節で》a)《現在の事実の反対》…できる[ならば]:b)(《過去の事実の反対》…できていた[ならば]

意味(8)

《主節で》a)《現在の事実の反対》…できるだろうに:b)《過去の事実の反対》…できただろうに

意味(9)

《控え目な表現・丁寧な表現》a)《可能性・推量》(平叙文で)もしかすると…かもしれない;(否定文で)…のはずがないのだが;(疑問文で)いったい…かしら:b)《許可の要請》(疑問文で)…してもよいでしょうか:c)《依頼》(疑問文で)…してくださいませんか

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