元となった辞書の項目
benchmark
解説
1. 基本情報と概要
英単語: benchmark
品詞: 名詞 (主に)、動詞 (まれに)
- 意味 (英語): A standard or point of reference against which things may be compared or assessed.
意味 (日本語): 何かを比較・評価する際の基準、指標、標準的な尺度
- 「benchmark」は、何かの良し悪しをはかるための「指標」や「目安」として使われます。ビジネスやテクノロジーの分野で性能評価や比較のために用いられることが多いです。「他と比べる際の“ものさし”になるもの」と理解するとわかりやすいです。
活用形:
- 名詞: benchmark (単数形), benchmarks (複数形)
- 動詞: to benchmark (三人称単数: benchmarks, 進行形: benchmarking, 過去形・過去分詞形: benchmarked)
- 名詞: benchmark (単数形), benchmarks (複数形)
他の品詞形:
- 形容詞: “benchmarking”という形で形容詞的に使われることがあります(例: “benchmarking exercise”)。ただし、形容詞より動名詞としての使い方が多い印象です。
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- 「benchmark」は専門性のある文脈(ビジネス、IT、マーケティングなど)で頻出し、中級以上で学習することが多い単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
“bench” + “mark”- “bench”は「ベンチ(腰掛け)」や「作業台」の意味を持ちます。
- “mark”は「印、記号、基準点」を意味します。
- 組み合わさることで、「基準点となる印」というニュアンスを表します。
- “bench”は「ベンチ(腰掛け)」や「作業台」の意味を持ちます。
派生語・関連語:
- benchmarking: ベンチマーク(基準)と比較検討し、分析するプロセスや行為。
- benchmark test: 性能評価テスト。
- baseline: 物事の基準線や初期値を指す場合に使われる語。
- benchmarking: ベンチマーク(基準)と比較検討し、分析するプロセスや行為。
よく使われるコロケーション(10個)
- benchmark test(ベンチマークテスト)
- benchmark score(ベンチマークスコア)
- industry benchmark(業界のベンチマーク)
- benchmark performance(パフォーマンスの指標)
- benchmark index(ベンチマーク指数)
- set a benchmark(ベンチマークを設定する)
- benchmark against(他と比較して評価する)
- global benchmark(世界的な基準)
- provide a benchmark(基準を提供する)
- benchmark standard(標準となるベンチマーク)
- benchmark test(ベンチマークテスト)
3. 語源とニュアンス
語源:
もともとは測量や大工仕事の現場で「物理的なベンチ(台や段)の上にマークをつけて基準点とする」ことに由来するといわれています。この「基準点」から転じて、あらゆる分野での「基準値」という意味になりました。ニュアンス・使用上の注意:
- 「標準や基準となる重要なもの」というポジティブかつ公式感のある響きがあります。
- ビジネス、学術研究、競争分析など、ややフォーマルな文脈でよく使われます。
- カジュアルな場面で日常会話として使うことは少ないですが、IT系の話題では口語でも使われることがあります(例: 「このPC、ベンチマークはいいみたいだよ」)。
- 「標準や基準となる重要なもの」というポジティブかつ公式感のある響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
名詞用法:
- 可算名詞として使われることが多いです。複数形は “benchmarks”。
- 例: “We need to establish clear benchmarks to measure our progress.”
- 可算名詞として使われることが多いです。複数形は “benchmarks”。
動詞用法 (to benchmark):
- 「何かを基準にして比較・評価する」という意味を持つ他動詞。
- 例: “We benchmarked our product against the leading competitor.”
- 「何かを基準にして比較・評価する」という意味を持つ他動詞。
よく使われる構文
- benchmark something against 〜
- 例: “We benchmark our sales figures against last year’s data.”
- 例: “We benchmark our sales figures against last year’s data.”
- serve as a benchmark
- 例: “These statistics serve as a benchmark for future improvements.”
- 例: “These statistics serve as a benchmark for future improvements.”
- set the benchmark
- 例: “This company set the benchmark for customer service standards.”
- benchmark something against 〜
フォーマル/カジュアル
- ビジネスやアカデミックな場面ではフォーマルに使用されることがほとんど。
- 「成績の基準」や「性能比較」といった具体的な評価場面で使われる際は、やや専門用語的要素を含みます。
- ビジネスやアカデミックな場面ではフォーマルに使用されることがほとんど。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
- “I heard that new smartphone has a great benchmark score.”
(あの新しいスマホ、ベンチマークスコアが高いらしいよ。) - “They use last year’s results as a benchmark to see if they improved.”
(昨年の結果を基準にして、改善したかどうかを見ているんだよ。) - “My friend always uses top runners as a benchmark for his training.”
(友人はトップランナーたちを自分の練習の基準にしているんだ。)
(2) ビジネス
- “We need to set clear benchmarks to measure our quarterly performance.”
(四半期の業績を測るためには、はっきりしたベンチマークが必要です。) - “Our goal is to reach the industry benchmark for customer satisfaction.”
(当社の目標は、顧客満足度において業界の基準を達成することです。) - “Let’s benchmark our new marketing strategy against the leading companies.”
(新しいマーケティング戦略を、トップ企業と比較して評価してみましょう。)
(3) 学術的
- “The study provides benchmarks for acceptable pollution levels.”
(その研究は、容認される汚染レベルのベンチマークを示しています。) - “We used peer-reviewed articles as benchmarks to validate our methodology.”
(私たちは手法を検証するために、査読済み記事をベンチマークとして使いました。) - “These historical data points are essential as benchmarks in our longitudinal study.”
(これらの歴史的データは長期的な研究における重要なベンチマークとなります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- standard(標準)
- より一般的に「標準」と呼ばれるもので、手法や数値だけでなく行動基準などにも幅広く使われる。
- より一般的に「標準」と呼ばれるもので、手法や数値だけでなく行動基準などにも幅広く使われる。
- criterion(判断基準)
- 評価のための判断基準を表す。複数形はcriteria。もう少し学術的或いは正式な文脈で使用されることが多い。
- 評価のための判断基準を表す。複数形はcriteria。もう少し学術的或いは正式な文脈で使用されることが多い。
- yardstick(物差し)
- 若干口語的で、比較の基準となる物量的な物差しをイメージする表現。
- 若干口語的で、比較の基準となる物量的な物差しをイメージする表現。
- gauge(計器・測定基準)
- 程度や状態を量る道具や基準。やや測定に特化したニュアンス。
- standard(標準)
反意語
- 直接の反意語は少ないが、「あいまいな基準」や「参考にならないもの」を表す場合は、“poor indicator”などが用いられたりします。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˈbɛntʃ.mɑːrk/
- イギリス英語: /ˈbentʃ.mɑːk/
- アメリカ英語: /ˈbɛntʃ.mɑːrk/
- アクセント: 最初の “bench” の部分に強勢があります (“BENCH-mark”)。
- よくある発音ミス:
- “Bench” の “ch” を /tʃ/ ではなく /ʃ/(シュ)で発音してしまう。
- “mark” の母音を曖昧にすると通じにくいため、“マー”の部分をはっきり伸ばすように意識すると良い。
- “Bench” の “ch” を /tʃ/ ではなく /ʃ/(シュ)で発音してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “benchmark” を “benchmarch” や “bench mark” と間違える例がある。
- 同音異義語との混同: 特に “bench” + “mark” を分けてしまうなど、誤った区切り方をしないように注意。
- 試験対策: TOEICやビジネス英語のテストなどで、品質評価や比較指標などについて述べる問題に出やすいキーワードです。読み書きで使いこなせると得点源になりやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- ベンチに印をつけた“基準点”というイメージが由来です。「測量ポイント」としてベンチにマークする様子を頭に思い浮かべると覚えやすいでしょう。
- 「“ベンチ”+“マーク”で基準点」と単語を二つにわけてイメージすると、スペルと意味の両方が覚えやすくなります。
- 勉強テクニック: IT関連のニュースやビジネス記事を読む際に「benchmark」という単語を見つけたら、「今回のベンチマークは何を基準にしているのか?」と意識して読むと身につきやすいです。
以上が「benchmark」の詳細解説です。比較や評価の“ものさし”としての場面でよく登場する便利な単語です。ぜひビジネスや勉強の参考にしてください。
意味のイメージ

意味(1)
水準点(測量に用いる基準標識)
意味(2)
(評価などの)基準