元となった辞書の項目
consistent
解説
1. 基本情報と概要
英語: consistent
日本語: 一貫性のある、矛盾がない
形容詞として「動作や状態が、常に同じパターンを保っている」ことを表します。「一貫性があって、ぶれがない」というニュアンスの単語です。たとえば、「毎回同じ品質を保っていてブレがない」や「言動にむらがない」ときに「consistent」という形容詞を使います。
- 品詞: 形容詞 (adjective)
- 主な活用形:
- 形容詞: consistent
- 副詞: consistently (一貫して)
- 名詞形: consistency (一貫性)
- 形容詞: consistent
※ 他の品詞例としては、形容詞から派生した「consistency(名詞)」などがあります。
- CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2は「自分の専門分野以外でも複雑な文章や抽象的な話題をある程度理解し、議論ができるレベル」です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: con- 「共に、一緒に」
- 語幹: sist 「立つ、存在する」 (ラテン語 sistere =「とどまる、立ち止まる」から)
- 接尾語: -ent 「…するもの(形容詞などを作る)」
「みんなで一緒に立って(同じ状態を保つ)」というイメージから、「常に同じ状態を保つ、一貫性がある」という意味につながっています。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- consistent approach(一貫したアプローチ)
- consistent manner(一貫したやり方・態度)
- consistent results(一貫した結果)
- consistent performance(安定したパフォーマンス)
- consistent quality(ムラのない品質)
- consistent with …(…と一致している)
- remain consistent(一貫性を保つ)
- ensure consistency(一貫性を確保する)
- on a consistent basis(一貫した基準で、安定して)
- a consistent pattern(一貫したパターン)
3. 語源とニュアンス
「consistent」はラテン語の“consistere” (con- = 共に + sistere = 立つ) から来ています。
「共に立ち続ける」イメージから「変わらない」「矛盾しない」という意味を持つようになりました。
- ニュアンス・シーン:
- ビジネスやフォーマルな文書で「一貫性」「矛盾がない」という要素を強調する時に使われます。
- 日常会話でも使われますが、ややかしこまった・説明的な響きがあります。
- 「首尾一貫している」という意味合いがあるので、「言ってることがいつも同じである」など、ブレのない姿勢や状況に対して適切です。
- ビジネスやフォーマルな文書で「一貫性」「矛盾がない」という要素を強調する時に使われます。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞 (adjective) の使い方:
- 名詞を修飾して「一貫した~」「矛盾のない~」を表す:
例) “He is a consistent player.”(彼は常に安定したプレーをするプレイヤーだ) - 述語として使うとき:
例) “Her actions are consistent with her words.”(彼女の行動は彼女の言葉と矛盾していない)
- 名詞を修飾して「一貫した~」「矛盾のない~」を表す:
フォーマル/カジュアルの使用シーン:
- ビジネスメールやプレゼンなど、フォーマルな文脈でも多用されます。
- 日常会話ではやや固めですが、普通に使っても問題ありません。
- ビジネスメールやプレゼンなど、フォーマルな文脈でも多用されます。
他動詞/自動詞の使い分け:
- 「consistent」は形容詞のため、動詞としての使い分けはありません。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
- “I try to be consistent in my workout schedule.”
(運動のスケジュールをいつも同じように保つようにしているんだ。) - “He’s very consistent in how he treats people.”
(彼は人への接し方がいつも変わらないんだ。) - “Finding a consistent routine helps me stay organized.”
(一貫性のあるルーティンは、物事を整理して進めるのに役立つよ。)
(2) ビジネス
- “We need a consistent approach to meet our clients’ needs.”
(顧客のニーズに応えるためには、一貫したアプローチが必要だ。) - “Your branding should be consistent across all marketing channels.”
(ブランディングはすべてのマーケティングチャネルで一貫させるべきです。) - “Her current results are consistent with last quarter’s performance.”
(彼女の今期の成果は、前の四半期のパフォーマンスと矛盾していない。)
(3) 学術的な文脈
- “The data points are consistent with our initial hypothesis.”
(データは我々の初期仮説と一致している。) - “A consistent methodology is crucial for reliable research outcomes.”
(信頼できる研究結果を得るには、一貫した方法論が重要です。) - “The evidence provided is consistent throughout various experiments.”
(提示された証拠は、さまざまな実験で一貫している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
steady(安定した)
- 「振れ幅が少なく、安定的」というニュアンス。
- “consistent”は「矛盾がなく一定している」で、内容や考え方の一貫性が注目される。
- “steady”は物理的・精神的な揺れが少ないイメージ。
- 「振れ幅が少なく、安定的」というニュアンス。
constant(絶えず続く)
- 頻度や時間的連続を強調。
- “consistent”は「同じスタイルや方針を継続する」意味に近い。
- “constant”は「途切れない、休まない」ことにより重点が置かれる。
- 頻度や時間的連続を強調。
coherent(筋が通っている、一貫した)
- 主に論理的に破たんがない文脈で使われる。
- “consistent”はより一般的で、行動や状態も含む。
- 主に論理的に破たんがない文脈で使われる。
反意語
- inconsistent(矛盾のある / 一貫性のない)
例) “His statements are inconsistent with the facts.”(彼の主張は事実と矛盾している。)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- アメリカ英語: /kənˈsɪs.tənt/
- イギリス英語: /kənˈsɪs.tənt/
- アメリカ英語: /kənˈsɪs.tənt/
アクセント:
- 「sís」に強勢が置かれる: con-SÍS-tent
よくある発音ミス:
- 「コンシステント」ではなく、日本語の音声的には「カンシス(ト)ゥント」に近い発音。
- しっかり「sist」の /sɪs/ 部分を発音する。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “consistant” と “a” を入れてしまう誤りが多い。正しくは “-ent”。
- 同音異義語は特にありません が、似た綴りの「constant」と混同しやすいので注意しましょう。
- 資格試験(TOEIC・英検など)でも 「一貫した」という意味で出題されることがあります。
- 特に長文読解や文脈問題で、「consistent with」という表現を問われる形式が多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源イメージ: 「共に立つ (con + sist) → ずっと同じ方向・姿勢を保つ」
- スペルの覚え方: “con- sist -ent” → “sist”をしっかり入れる。
- 関連ストーリー: 「がんばって継続(consistently)することで結果が出るイメージ」とセットにすると記憶しやすいです。
- 「constant」と「consistent」の違いを気にすると綴りミスも減ります。
以上が形容詞「consistent」の詳細解説です。ぜひ参考にしてみてください。
意味のイメージ

意味(1)
矛盾のない
意味(2)
(主義・考え方などが)不変の, 一貫した, (人が)節操のある
意味(3)
《...と》一致した《with ...》