元となった辞書の項目
risky
解説
以下では英単語 risky
について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英単語: risky
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): involving the possibility of danger, harm, or loss
意味(日本語): 「危険を伴う」「リスクのある」
「risky」は「危険やリスクを伴う」というニュアンスを表す形容詞です。リスクを取らなければいけないあやうい状況でよく使われ、自分の行動や選択が不確実で、失敗したときの損失が大きいシチュエーションに使われます。
活用形
- 形容詞なので基本的には比較級・最上級が使われます。
- 比較級: riskier (リスキーア)
- 最上級: riskiest (リスキエスト)
他の品詞形
- 名詞: risk (リスク)
- 副詞形は「riskily」として存在することがありますが、日常ではあまり使われません。
CEFRレベル目安: B2(中上級)
- 「risky」は、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われますが、抽象的な表現を含むため、やや中級以上の単語といえます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: “risk”
- 接尾辞: “-y”(名詞に付いて「〜な状態・性質」を表す形容詞を作る)
「risk」は「危険」や「リスク」という意味の名詞です。そこに形容詞化する接尾辞「-y」が付いて「リスクのある」「危険な」という形容詞になりました。
関連単語・派生語
- risk: 名詞「リスク、危険」、動詞としても「〜を危険にさらす」の意味あり
- risky: 形容詞「リスクのある、危険な」
- risk-free: 形容詞「リスクのない、安全な」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- take a risky move(リスキーな手段を取る)
- a risky investment(リスクの高い投資)
- a risky decision(リスクのある決断)
- a risky gamble(危険な賭け)
- a risky strategy(リスクのある戦略)
- risky behavior(危険行為)
- financially risky(財政的に危険な)
- It’s too risky.(それはリスクが大きすぎる)
- risky business(危険を伴うビジネス/企て)
- a risky plan(リスクの高い計画)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「risk」はイタリア語 “risco” や中世フランス語 “risque” から派生して英語に取り入れられたといわれています。その後接尾辞「-y」がついて形容詞化されたものが“risky”です。
- ニュアンス:
- 不確実性・危険性をともなう行為や状況を示すため、真面目な場面でもカジュアルな場面でも、幅広く使用されます。
- 「挑戦的な」「危険を承知でやってみるような」ニュアンスを含んでいます。
- 不確実性・危険性をともなう行為や状況を示すため、真面目な場面でもカジュアルな場面でも、幅広く使用されます。
「risky」はカジュアルにもフォーマルにも使われる単語ですが、提案や判断をする際などビジネスシーンでは「It might be risky」など、リスク警告としてしばしば耳にする表現です。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- 主語 + be動詞 + risky
- 例: “It is risky to invest all your money in one stock.”
- 例: “It is risky to invest all your money in one stock.”
- make + 目的語 + risky(まれな使用だが「目的語を危険にさらす」ニュアンス)
- 例: “Don’t make it risky for others.”
フォーマル/カジュアル
- カジュアル: “That sounds risky!”
- フォーマル: ビジネスシーンの会議などでは “That approach is somewhat risky.”
文法上のポイント
- 形容詞のため可算・不可算の区別はありません。
- 比較級・最上級(riskier / riskiest)も、比較や最上の状況を説明するときに使われます。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Driving without wearing a seatbelt is risky.”
(シートベルトをしないで運転するのは危険だよ。) - “It’s a bit risky to climb that cliff without proper gear.”
(適切な装備なしであの崖に登るのはちょっと危ないね。) - “That shortcut seems risky; let’s take the main road.”
(その近道は危険そうだし、幹線道路を使おう。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “Expanding into a new market can sometimes be risky, but it may bring great rewards.”
(新しい市場へ進出するのは時にリスキーですが、大きな利益をもたらす可能性があります。) - “His proposal is risky, but with careful planning, it could succeed.”
(彼の提案は危険を伴いますが、綿密な計画があれば成功するかもしれません。) - “It’s too risky to invest all our budget in one project.”
(一つのプロジェクトに予算をすべて投入するのはあまりに危険です。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “Relying on a single source of data may be considered risky in quantitative research.”
(定量研究で単一のデータソースに依存するのは危険とみなされることがあります。) - “Implementing this theory without sufficient evidence is a risky move, academically speaking.”
(十分な証拠なしにこの理論を実行するのは、学術的にはリスキーな判断です。) - “Adopting untested methodologies can be risky for the validity of the study.”
(未検証の手法を採用することは、研究の妥当性にとって危険である可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
dangerous(危険な)
- “risky” よりも直接的で、生命や身体への危険性を強調する場合に使う。
- 例: “Dangerous” は「物理的に非常に危ない」イメージが強い。
- “risky” よりも直接的で、生命や身体への危険性を強調する場合に使う。
hazardous(有害な、危険な)
- “dangerous”よりもややかたい表現。化学物質などにも使いやすい。
- 例: “Handling hazardous chemicals requires protective equipment.”
- “dangerous”よりもややかたい表現。化学物質などにも使いやすい。
perilous(非常に危険な)
- 文語的・文学的な響きがある。深刻な危険性を強調。
- 例: “They embarked on a perilous journey across the mountains.”
- 文語的・文学的な響きがある。深刻な危険性を強調。
chancy(不確かな、危険をはらむ)
- 口語的で「運に頼る」「一か八か」というニュアンスがある。
- 例: “It might be chancy, but it could pay off.”
- 口語的で「運に頼る」「一か八か」というニュアンスがある。
反意語
- safe(安全な)
- secure(安全な、安定した)
- risk-free(リスクのない)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈrɪski/
- アメリカ英語(AmE): 「リスキー」のように強勢は “ris” の部分に置かれます。
- イギリス英語(BrE): 大きな違いはありませんが、若干”r”の発音が弱めになります。
- よくある間違い: “riskey” とスペルミスをする場合がありますが、正しくは “risky” です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “riskey” や “riskie” は誤り。
- 同音異義語との混同: “risky” はほかの単語と音が似ているわけではないので、同音異義語とは混同しにくいです。
- 試験対策(TOEIC・英検など):
- 意味を問う選択問題などで“dangerous”と混同しないように注意しましょう。
- 控えめにリスクがあるニュアンスを表現したい場合には “risky” を、より強い危険を表したいときには “dangerous” を使います。
- 意味を問う選択問題などで“dangerous”と混同しないように注意しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚えやすいヒント: 「さまざまなリスク(risk)がくっついて(-y)きた状態」→「リスキー(risky)」というイメージです。
- 例として、「リスクに溢れた状態である」とイメージすると覚えやすいでしょう。
- スペリングは「risk + y」でシンプル。最後に「-e」など挟まらない点も覚えやすいポイントです。
「risky」は、英語学習において「危険な」「リスクがある」と言いたいときのポジティブにもネガティブにも使える便利な形容詞です。不確実性や冒険心を示す場面で、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
危険な,危ない
意味(2)
=risque