最終更新日:2025/12/05
正解を見る

forge

編集履歴(0)
元となった辞書の項目

forge

【名/C】(かじ場の)炉 / かじ屋の仕事場 / 鉄工場 / 【動/他】〈金属〉を鍛える / 《...から》〈馬ていなど〉を鍛えて作る《from, out of ...》 / 〈計画など〉を作り上げる / 〈文書など〉を偽造する

このボタンはなに?

彼は金属を剣に鍛えるためにハンマーを使った。

このボタンはなに?
解説

1. 基本情報と概要

単語: forge

品詞: 主に動詞(他動詞・自動詞両方で使われる)。名詞としても用いられる。


  • 動詞の活用形: forge - forged - forged - forging(現在分詞)

  • 名詞形: forge(鍛冶場、溶鉄炉)

  • 派生語例: forger(偽造者)、forging(鍛造・偽造・前進などを表す動名詞)、forgeable(鍛造可能な)など

意味(英語と日本語の簡潔な説明)


  1. (V) to shape metal by heating and hammering it.

    「金属を熱して打ち鍛える」

    → 鍛冶屋が金属を加工するときに使うイメージです。

  2. (V) to create or develop something, especially a relationship or agreement.

    「(関係や取り決めを)築く、形成する」

    → 例えば「新たな同盟を構築する」など、抽象的に“築き上げる”ニュアンスです。

  3. (V) to produce a fake copy of something in order to deceive or cheat.

    「(文書や署名などを)偽造する」

    → 署名や美術品をこっそり偽造する、といった時に使います。

  4. (V) to move forward steadily and powerfully.

    「前進する、押し進む」

    → 「困難を押しのけて前進する」といった場合です。

CEFRレベルの目安: B2(中上級)

・基本的な金属加工や関係構築、文書偽造など多義的な用法があり、語彙力に幅がないと使いこなしが難しい単語です。


2. 語構成と詳細な意味

現代英語でははっきりした接頭語・接尾語に分解できる形ではありませんが、語源的には古フランス語やラテン語の “fabricare”(作る、鍛える)などと関係があるとされています。

派生語や関連語


  • forger (n.): 偽造者、鍛冶工

  • forging (n./v.): 鍛造、偽造、前進

よく使われるコロケーション10選


  1. forge an alliance(同盟を築く)

  2. forge a relationship(関係を築く)

  3. forge a signature(署名を偽造する)

  4. forge a document(文書を偽造する)

  5. forge ahead(前進する)

  6. forge new opportunities(新たな機会を切り開く)

  7. forge a bond(絆を築く)

  8. forge consensus(合意を形成する)

  9. forge steel(鋼を鍛える)

  10. forge a path(道を切り拓く)


3. 語源とニュアンス

語源:


  • 古フランス語 “forger” (鍛造する)

  • ラテン語 “fabrica” (製造、工房) → “fabricare” (作る、製作する)

歴史的には、鍛冶屋が鉄を鍛えて道具を作る意味が中心でした。そこから「関係を築く」「文書を偽造する」など、抽象的に“何かをこしらえる・作り出す”という派生的な意味が生まれています。

ニュアンス / 使用時の注意点:


  • “forge a relationship” などは、ポジティブなイメージ(“一緒に築き上げる”)

  • “forge a signature” は法的に無効な行為(“偽造”のニュアンス)

  • “forge ahead” は困難を乗り越えて“ぐいぐい進む”イメージ

  • 文章でも会話でも比較的よく使われますが、“偽造する”意味は若干フォーマル〜書面寄りの印象があります。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 他動詞として目的語をとり、「~を築く」「~を偽造する」などの意味で使う。


    • 例: He forged a new alliance with them.


  2. 自動詞として使う場合は「前進する」という意味が多い。


    • 例: The company continues to forge ahead despite the crisis.


  3. 名詞としての “forge” は「鍛冶場、溶鉄炉」の意味。可算名詞。

よくある構文:


  • “forge + 目的語” → 関係・同盟・書類などを築く/偽造する

  • “forge ahead” → 前へ押し進む

フォーマル / カジュアルどちらでも使えますが、偽造行為(「文書を偽造する」など)の用法はニュースや法律文書などフォーマル寄りで目にすることが多いです。


5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “We need to forge a better relationship with our neighbors.”


    • 隣人との関係をもっと良く築く必要があるね。


  2. “He has been forging ahead with his studies despite his part-time job.”


    • 彼はバイトをしながらも勉強をぐいぐい進めているよ。


  3. “Be careful not to forge someone’s signature; it’s illegal.”


    • 他人の署名を偽造しないように気をつけてね。それは違法だよ。


(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “Our company aims to forge strong alliances with international partners.”


    • 当社は海外のパートナーと強固な同盟を築くことを目指しています。


  2. “They were sued for forging important financial documents.”


    • 彼らは重要な財務書類を偽造したことで訴えられました。


  3. “Despite the market downturn, we continue to forge ahead with new projects.”


    • 市場の低迷にもかかわらず、私たちは新たなプロジェクトを前進させ続けています。


(3) 学術・専門的な文脈での例文


  1. “The research team managed to forge groundbreaking strategies in gene editing.”


    • その研究チームは、遺伝子編集における画期的な戦略を築くことに成功した。


  2. “Historians debate whether the artifact was forged or genuinely ancient.”


    • 歴史家たちは、その遺物が偽造されたものか、本当に古代のものかを議論している。


  3. “This new methodology for data analysis will forge the path for future innovations.”


    • この新しいデータ分析手法は、今後の技術革新への道を切り開くだろう。



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. fabricate(作り上げる、でっち上げる)


    • 「部品を製造する」「事実をでっち上げる」など広義で使われるが、偽造のニュアンスが強い場合もある。


  2. counterfeit(偽造する)


    • 紙幣やブランド品などを偽造する際によく使われる。フォーマル度高め。


  3. form(形成する)


    • 「形を作る」という意味で、抽象的に関係を“形作る”イメージ。やや一般的。


  4. construct(組み立てる、構築する)


    • 実際の建築物や抽象的な概念にも使える。


反意語


  1. destroy(破壊する)


    • 「形成・構築」の反対。


  2. demolish(取り壊す)


    • 建物や制度を崩壊させるイメージ。



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA): /fɔːrdʒ/(英) /fɔːrdʒ/ または /fɔrdʒ/(米)


  • アクセント: 1音節なので「フォージ」と平板に発音。

  • アメリカ英語では “r” をやや強めに発音する傾向があります。

  • つづりと発音の違いで混乱がおきやすく、 “-ge” を /dʒ/ と濁らせるのがポイント。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: forget / force と混同しがちなので注意。

  2. 意味の取り違え: 「鍛える」と「偽造する」が同じ単語なので、文脈を見て正しい意味を判断する必要がある。

  3. 試験対策: TOEICや英検でも「forge a signature」のような表現が出題されることがある。特に偽造関連の文脈で問われることがあるので文脈をしっかり確認。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “Forge”は“Fire + Force”のイメージで「火の力で金属を打ち鍛える」と連想すると覚えやすいです。

  • 「何かを“無理やりにでも”形にしていく」という感覚が共通しているので、そこをイメージすると複数の意味がつながります。

  • 「捏造(偽造)」「築き上げる」「前へ進む」すべて“強引に作り出す”イメージと関連づけて覚えると忘れにくいでしょう。


以上が “forge” の詳細な解説です。「鍛冶で鍛える」から始まって、抽象的に「関係を築く」「書類を偽造する」「前進する」と派生した多彩な意味を、文脈に応じて使い分けられるようにしておくと便利です。

意味のイメージ
forge
意味(1)

(かじ場の)炉

意味(2)

かじ屋の仕事場;鉄工場

意味(3)

〈金属〉‘を'鍛(きた)える;(…から)〈馬ていなど〉‘を'鍛えて作る《forge+名+from)out of)+名》

意味(4)

〈計画など〉‘を'作り上げる

意味(5)

〈文書など〉‘を'偽造する

ビジネス英単語(BSL) / 発音問題

編集履歴(0)

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★