encyclopedia

以下では、英単語 “encyclopedia” を、できるだけ詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

英単語・日本語での意味

• 英語: encyclopedia
  


• 日本語: 百科事典

「encyclopedia」は、幅広い分野にわたる知識や情報を収集し、解説や説明を集めた書物やデータベースのことを指します。たとえば、動物の生態、歴史に関する出来事、有名人物の伝記などをまとめて掲載した、大型の参考書のイメージです。最近の時代ではオンライン形式も多いですね。あらゆるトピックに関する基本的な情報を調べるときに使われる、総合的な知識源というニュアンスがあります。

品詞

• 名詞 (noun)

活用形

• 単数形: encyclopedia


• 複数形: encyclopedias
  
  
  • “encyclopaedias” とイギリス英語風に表記される場合もあります。
  
  

他の品詞形

• encyclopedic (形容詞) … 「百科事典のように非常に包括的な」という意味で使われ、「encyclopedic knowledge（百科事典のような幅広い知識）」のように用いられます。

CEFRレベル

• 推定レベル: B2（中上級）
  
  辞書や百科事典といった単語は中上級以上で習得することが多いですが、実際は学校英語の早い段階で出てくる可能性もあります。「多ジャンルにわたる知識」が必要になる文脈などで見聞きします。

2. 語構成と詳細な意味

“encyclopedia” はギリシャ語由来とされますが、現代英語では以下のように考えられます。

• en-（接頭辞）: “～の中に” を意味する古いギリシャ語 “en”
  


• cyclo（語幹）: 「循環、輪」を意味する “kyklos”
  


• -pedia（語幹 / 接尾辞）: 「教育」や「児童教育」を意味する “paideia”
  

「学問の分野を循環（くるっと一周）して網羅した書物」というニュアンスが含まれています。

派生語や関連語

• encyclopedia → encyclopedic (形容詞)


• encyclopaedia (イギリスでのつづり)
  


• cyclopedia (古い表現、または略称的に使われることも)

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. online encyclopedia（オンライン百科事典）
   


2. print encyclopedia（印刷された[冊子の]百科事典）
   


3. encyclopedia entry（百科事典の項目・記事）
   


4. encyclopedia volume（百科事典の巻）
   


5. multi-volume encyclopedia（複数巻にわたる百科事典）
   


6. children’s encyclopedia（子供向け百科事典）
   


7. digital encyclopedia（デジタル版の百科事典）
   


8. encyclopedia set（百科事典のセット）
   


9. annotated encyclopedia（注釈付き百科事典）
   


10. standard encyclopedia（標準的な百科事典）

3. 語源とニュアンス

語源

“encyclopedia” はギリシャ語の “enkyklios paideia”（エンキュクリオス パイデイア）に由来し、「全体的な教育」「あらゆる教育」「あらゆる学問領域」を意味していたと言われます。古代の学問を体系的に網羅する狙いで生まれました。

ニュアンス・使用時の注意点

• 日常会話よりもややフォーマル気味のできごとや説明で使用
  


• 口語でも「Facebookは私にとって百科事典のようなもの」と比喩的に用いることがある
  


• 基本的には文章やアカデミックな場、ビジネス文書などで目にする機会が多い

4. 文法的な特徴と構文

• 名詞（可算名詞）：a(n) encyclopedia / encyclopedias
  


• 文章やスピーチで紹介するときは、しばしば a/an + encyclopedia として可算名詞として扱います。

一般的な構文・フレーズ

• “According to the encyclopedia, …”（百科事典によると、～）
  


• “I found an interesting fact in the encyclopedia.”（その百科事典で興味深い事実を見つけたよ）
  


• “He contributed an article to the encyclopedia.”（彼はその百科事典に記事を寄稿した）
  

フォーマル・カジュアルの区分でいえば、ややフォーマル寄りの語ですが、日常会話の中で知識源として引き合いに出す際にも使われます。

5. 実例と例文

様々な場面での例文を挙げます。

日常会話（カジュアル）

1. “I used an online encyclopedia to look up the capital of Brazil.”
   
   （ブラジルの首都を調べるのにオンライン百科事典を使ったよ。）
   


2. “My grandfather still keeps an old encyclopedia set in his study.”
   
   （私の祖父は古い百科事典のセットを今でも書斎に置いている。）
   


3. “Have you read about that historical event in the encyclopedia? It’s fascinating!”
   
   （あの歴史的出来事を百科事典で読んだことある？ すごく面白いよ！）

ビジネスシーン（ややフォーマル）

1. “Our company’s intranet now includes a specialized encyclopedia for product information.”
   
   （当社のイントラネットには、製品情報の専門百科事典を新たに追加しています。）
   


2. “We are aiming to create an encyclopedia of best practices across all departments.”
   
   （全部署にわたるベストプラクティスをまとめた百科事典を作成することを目指しています。）
   


3. “He consulted a legal encyclopedia before drafting the contract.”
   
   （彼は契約書を起案する前に法律の百科事典を参照した。）

学術・アカデミック（フォーマル）

1. “His comprehensive research was later published in a prestigious encyclopedia of world history.”
   
   （彼の包括的な研究は後に、権威ある世界史の百科事典で出版された。）
   


2. “You can cite this encyclopedia as a reliable secondary source for your paper.”
   
   （レポートのセカンダリーソース（第二次資料）として、この百科事典を引用してもよいよ。）
   


3. “An illustrated encyclopedia often helps students visualize complex concepts.”
   
   （イラスト付きの百科事典は、学生が複雑な概念を視覚化するのに役立つ。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語（Synonyms）

1. dictionary（辞書）
   
   
   
   • 単語の定義や用法が中心。語句を説明する点は似ていますが、“encyclopedia”はより広範な知識を扱います。
     
   
   


2. compendium（概要・要覧）
   
   
   
   • ある特定分野の主要事実をまとめたもの。百科事典より内容は要約的で簡略に示されます。
     
   
   


3. guide（案内書）
   
   
   
   • 特定テーマや地域などに特化した案内書。百科事典ほど幅広くありません。
     
   
   


4. reference book（参考図書）
   
   
   
   • 辞書や百科事典、教科書など幅広いが、「百科事典」より抽象的な呼び方。
   
   

反意語（Antonyms）

厳密な反意語は存在しませんが、「全体を網羅する」意味の反対として、

• specialized manual（専門分野に特化したマニュアル）
  
  など、限定的な情報だけを扱う書物が対局にあると言えます。

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号(IPA)
  
  
  
  • アメリカ英語: /ɪnˌsaɪkləˈpiːdiə/
    
  
  
  • イギリス英語: /ɪnˌsaɪkləˈpiːdɪə/
    
  
  


• アクセントは “-pe-” のところに強く置かれることに注意してください（en-cy-clo-PE-di-a）。
  


• よくある発音ミスとして、最初の “en” を /en/ とさっと読まないで、/ɪn/ になりがちな点があります。また “-pedia” の部分が「ピー-dia」に近い音になります。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “encyclopedia” は文字数が多いため “encycolpedia” などのタイプミスが頻発します。
  


• イギリス英語/アメリカ英語のつづりの違い: “encyclopaedia” (英) と “encyclopedia” (米)。ただし、どちらも国によって混用される場合があります。
  


• 発音が長いため、アクセント位置の把握が大切。
  


• TOEICや英検などの資格試験では、あまり頻出単語ではありませんが、長文読解の中で登場することがあります。意味がわからないと文脈をつかみづらくなるので覚えておきましょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 語源「enkyklios paideia」＝「円＋教育」と覚えると、全分野を丸ごと網羅しているイメージをしやすいです。
  


• 「encyclopedia＝円（circle）＋教育（education）」というイメージで、「ぐるっと回って全部詰まってる本」と連想してもよいでしょう。
  


• スペリングが長いので、接頭辞(en) + 中心(cyclo) + 教育(pedia)に分解して覚えると訂正しやすいです。

以上が名詞 “encyclopedia” の詳細解説です。百科事典はかなり幅広い情報をカバーしているため、何かを調べるときに、特にオンライン版などを使うことも多いです。ぜひ参考にしてください。